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コラム:英語理解の核「プロトタイプ」を作ろう

筆者とこの記事について

この記事は、Note.com マガジン『続く英語独学法 - TOEIC300点から海外就職・国際結婚』の、第3部です。
このマガジンでは、純ジャパ、18歳まで英語の偏差値が50以下、TOEICは300点だった筆者が、

  • 2年間の独学だけでTOEICを800点まで伸ばし

  • 在学時に外国人の彼女を付き合い

  • 新卒でヨーロッパに移住して、現地の米系企業に就職し

  • 25歳でフリーランスの翻訳者、ノマドワーカーになる

ような、レベルの英語力を身に着けるためにしたすべてをまとめるものです。

本文

認知心理学では、体系化された知識構造のことを「スキーマ」と呼びます。そして、その中心となるものを「プロトタイプ」と呼びます。

例えば、人が「鳥とは何か」を学ぶとき、親が「鳥は空を飛ぶ」と教えます。そして「空を飛ぶ生き物=鳥」という論理(共通点・カテゴリー・スキーマ)を基に、インコやカラスが鳥だと認識します。そして、「鳥」というプロトタイプを核に、インコは鳥、ダチョウは飛ばないけど鳥、とんぼは飛ぶけど鳥じゃないなど、関連語彙や関連知識を増やします。

人間は、スキーマやプロトタイプがないと物事を理解することができません。理解ができないと記憶もなかなかできません。海外に何年も住んでいるのに現地語を話せない人はたくさんいるのは、文法というスキーマがない、または弱いからです。例えば、部首を学べば感じを早く覚えられるし、語源を学べば単語を早く覚えられるのはスキーマが理解と記憶を助けているからです。

英語を学習すときは、まずスキーマ作り、つまり基本をしっかりと理解することが大切です。

核ができていれば、「多読」「多聴」が効果的です。逆にいうと、多読や多聴をしても効果がないときは、ひとつ前にステップに戻って、精読による文法理解をしたほうがいいでしょう。核ができていれば、多読や多聴をすると、脳が無意識に共通性や類似性(スキーマ)を見つけて、核に関連付けて新しい単語や表現を記憶します。


この記事は、Note.com マガジン『続く英語独学法 - TOEIC300点から海外就職・国際結婚』の一部です。

次回は、精読について詳しく説明します。

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