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冬について、なんて特に考えたこともなかった。だけど、この節がとても好きで、どうしても書きたくなった。呼応してみよう。

“ぼた雪がパウダースノーに変わっていくとき、空気から少しずつ水分が抜けていく。 その温度変化は手足のような末端じゃなくて、からだの芯に響く感じがしてすごくきらい。 あったかいコーヒーやお茶ではぬくまれない冷えがからだに入り込んでくる。 もういや、と思って寝てしまう。”

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東京の冬は私にとっては寒い。風が吹きすぎていて、気温はそれほど低くなくても体感温度が低くて辛い。でも、幸いなことに逃げ込む場所も多いから、その点は嬉しい。地下鉄や商業施設、カフェなどなど、歩いていれば避難できる場所がいろいろある。

私の地元広島は、いわゆる瀬戸内海式気候というやつで、冬もそれほど気温が下がらない。特に、私はどちらかといえば沿岸部の方の出身であることもあり、雪もそれほどみたことがない。年に一度見れればよいほうだ。上下を山脈に囲まれていることもあり、雨も雪もたいして降らないし、風もほとんどない。穏やかではある。

先の文章をみて、しんしんと降った雪が体の芯をも凍らせるというのが印象的だなと思った。その冷たくなった体を温める方法を私は知らない。体験もしたことがないから、実感はないけれど、自然には逆らえない無常感のようなものが伝わってくる。味わいが深い気がした。

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