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【連載】西洋美術雑感

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西洋美術から作品を取り上げてエッセイ評論を書いています。13世紀の前期ルネサンスのジョットーから始まって、印象派、そして現代美術まで、気ままに選んでお届けします。
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#エル・グレコ

西洋美術雑感 20:エル・グレコ「聖ヨハネの幻視」

さて、それではエル・グレコ、行ってみましょう。エル・グレコのはなはだしい特徴は、絵をひとめ見ただけでエル・グレコと分かるところであろう。間違いようのない個性がある。ということは逆に、軽く見られる根拠にもなるんだよねえ。 いま現代に生活している僕らの大多数は、芸術作品というのは芸術家が自らを表現したものだ、という考えを当然だと思っている。もっとも、日本語ではそういう芸術を特別に「アート」と横文字で呼ぶ傾向があるのもおもしろい。で、「芸術」って漢字で書くと、個性というよりなん