生後4日　飾りじゃないのよ乳首は

かつて乳首とお股の毛は聖域であった。簡単に人に見せたり触らせたりしてはいけない。まだ20代だったころ"楽屋で下ネタばかり"でお馴染みのG名楼の師匠から各自の乳輪について訊かれた。その時は

人と比較したことはないが、女湯で観察した限りでは、ごく平凡な乳輪だと思われる。

と返答した記憶がある。男性にとっては胸の見た目を左右するのが乳首や乳輪であり、性的アイコンと言える。しかし今回出産し、

乳首は「必要備品」であると断言したい。

生後2日で授乳指導があり、もっちゃん（息子の通称）は、なかなか上手に母乳を飲み、哺乳瓶からもミルクを飲んだ。授乳開始当初は

「最初は誰でもあまり出ませんから心配しないで」

と言われていた母乳が3日目でもあまり勢いよく出ず助産師さんに相談する。かつて夫と母乳について

夫「結構しゃーって出るんでしょ？」
私「どうせAVで見たんでしょ？」

という会話をしたことがあるが、AV製作者に伝えたい、お父さんたちが誤解するから

「母乳の出には個人差があります」

というテロップを入れて欲しい。あまり勢いよく母乳が出ない対応策として

・乳首マッサージする
・人工乳首を装填する
・弱い方の乳首で飲ませるときはフットボール抱きをする

の3点を提案される。経産婦の方はご存知だろうが、私も知らなかった。

「お母さん乳首」は存在する。

結論から言えば、赤ちゃんにとって吸いやすい「お母さん乳首」は、『お笑い漫画道場』の鈴木先生が描く乳首である。分からない方のために説明すると、乳頭が縦長で乳輪と境目がある乳首である。哺乳瓶の先と表現してもよい。色は関係ないが、茶色に近い臙脂色。私の姪が3歳だった頃、イオンのレジに並んでいる姉に向かって

「どうしてママの乳首は茶色なの？」

と質問し、姉が

「あんた達がのんだからだよ（なんでこんな人が沢山いるとこで訊くの！怒）」

と答えたことがある。赤ちゃんが飲むから変化するのである。母乳を与える人にとっては、赤ちゃんが飲みやすい乳首がベストなのである。（母乳が偉い、ミルクが偉くないという議論はここではしない）

飾りじゃないのよ乳首は。