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大阪第2の低山登頂とお参りを同時にかなえる。

大阪市阿倍野区にある「正圓寺(しょうえんじ)」さんに行ってきました。1000年超の歴史を持つ名刹です。加えて、大阪5低山のNo.2、標高14mという聖天山(しょうてんざん)の頂上に鎮座するというのも、僕的には大きな魅力だったので今回お参りすることにしました。ちなみに大阪5低山とは、天保山(標高4.53m)・聖天山(14m)・御勝山(14m)・帝塚山(19.88m)・茶臼山(26m)の5座を指し、別名「大阪アルプス」とも呼ばれています。

登山は、石造りの鳥居スタート! ノーマルルートである石段を行くと山門に到達。たくさんの石仏が迎えてくれます。さらに20段ほど登ると、そこが頂上。本堂の脇に聖天山山頂の標識が立っています。本堂には「願いをかなえる象」ガネーシャと同一神の歓喜天、それも日本最大の像が祀られているとのこと。ご本尊の歓喜天は秘仏であり、御朱印にその名前を表すことさえできません。よって、御朱印には御本尊が祀られている「鶏羅窟」の文字を用いるのだそうです。

本殿の脇には、山頂を示す標識が。
御朱印は「鶏羅院」と書かれます。

山門に戻って東へ縦走していくと、聖天山の鎮守の神を祀る奥の院が。実は、このお寺、廃寺の危機に陥ったことがあるのです。写真週刊誌などでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。奥の院には廃寺の原因となった老人ホームの建物が建設中のまま残り、お社などに痛みが見られ、ちょっと荒んだ寂しい感じがしました。

奥の院の良いところだけを切り取ってみました。

しかし、聖天山登山はこれで終わりではありません。奥の院の北側に「聖天山公園」があります。6世紀頃の古墳が大きなクスノキとともに残されていて、近所の子がバスケットの練習に訪れていました。ここがかつての上町台地の西端。この辺りに湧き出た水を千利休が汲み豊臣秀吉にお茶を点てたところ、たいそう感激された。これが天下茶屋という地名の由来だそうです。上町台地は大阪七名水のある場所だから、こんなエピソードもうなづけます。

聖天山自体が古墳という説も。この辺りは、阿倍野古墳群と呼ばれています。

聖天山登山&参拝。天保山に続いて良い記念になりました。一日も早く「天下茶屋の聖天さん」と地元の方に愛された姿に戻ってほしいと思いました。

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