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一料理人、キャンティのレストランへ

こんにちは、ハヤシヨウヘイです。
ナポリをあとにした私がいく、次なるレストランは再びトスカーナ州。
カステッリーナ・イン・キャンティという赤ワインで有名なキャンティ地方、丘陵地帯の中に位置する’Albergaccio di castellina’というお店です。
今はなくしてしまいましたが、かつてはミシュランの一つ星でもあったレストランです。

キャンティ地方・CHANTIとは

キャンティ地方はトスカーナ州のフィレンツェから車で一時間半ほど、丘を登って行ったところにある土地です。
フィレンツェ県、シエナ県にちょうどまたがる位置にあり、どちらの影響もうけています。(ちなみにカステッリーナはシエナ側です)
古くからサンジョベーゼSangioveseによる赤ワインが製産されており、キャンティ・キャンティクラッシコといえば、イタリアでも上位の生産量・知名度をほこっています。
またオリーブオイルも有名で、強い辛みと鮮烈な青さの残る香り、緑色のキャンティのオイルはイタリアの中でも特徴的なもの(好き嫌いは分れるが)として知られています。

現在でも交通の便は悪く、車がなければ限られたバスを使って移動するほかなく、住み込みのスタッフとしては外出するのに大きな苦労をしたことを覚えています。

オリーブの木、あと数週間で収穫です


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どこも丘、坂の中でブドウは作られます


キャンティのレストランで

私がこのお店に決めたのは、一つには日本で働いていた時の恩師が10年ほど前に働いていたのがここだったからです。
昔は夫婦、この時点では子供たちも大きくなっていて家族経営のレストランで温かさ、昔ながらのイタリアの雰囲気を感じ、一度食事に行ったときにとても気にいりました。
ふたつには、シンプルに海の近くで働いたので次は山の料理を体験してみたかったからです。
山の中の、陸の郷土料理を体験すると考えていた程度でしたが、これはいい意味で裏切られました。

Albergaccio (di Castellina) の料理は

Albergaccioの料理は今の若い料理人からしたら、時代遅れに見えるものだったかもしれません。
しかし、自分たちの地域に根差しながらも、ただの家庭料理にとどまらないスタイルで作られるお皿は非常に魅力的です。
何十年と同じ場所で積み重ねられてきた歴史が感じられました。


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