スタートアップがGPT Storeに賭けるべきわけ
GPT Storeはディストリビューションチャンネルの誕生
生成AIは、"大企業とスタートアップ、どちらが勝つゲームなのか?"
現状では大企業が勝つゲームになっているように思う。スタートアップにおける小さな成功はあれど、多くの既存顧客を持ちGPUを買い漁る巨大企業に勝ちスタートアップがネクストGAFAMになる未来はまだ見えにくい現状だ。
では、GAFAMのような過去の成功者たちはどのようにして、巨大企業を倒したのか?
その答えは明確で、どの企業も「新しいディストリビューションチャンネルの誕生の波に乗って」大企業に勝利している。
現在の生成AIの使用ケースは、AdobeやGithub・Microsoftなど、すでにディストリビューションしきっている企業がその上乗せで生成AIアプリケーションを利用しているに過ぎない。ここにスタートアップが立ち向かうのはなかなか無理ゲーだ。
インターネット革命でもモバイル革命でも新しいディストリビューションチャンネルが生まれ、その波に乗りGAFAMは誕生した。Webサイトや、appストアなどのディストリビューションチャンネルは、誰しもが0スタートの戦いであり、ここで勝つことでスタートアップが大企業に勝つことができた。
私は、モバイル革命でいうappストアが、生成AI革命でいうGPT Storeになるのかもしれない、、、と考えている。
GPT Storeは革命を起こすのか?
生成AIにおける新たなディストリビューションチャンネルの誕生が、スタートアップの勝ち筋になるとしても、GPT Storeが革命を起こすほどのチャンネルになるかは、現状甚だ疑問だ。
私はGPTsとAIエージェントを同じものだと考えているが、この本質は、「人の指示なしで、やることを考えて、いろんなツールを使い分けながらタスクをこなしてくれる」ところにあると思っている。
なので、DevDayのデモのように自律的にタスクをこなすことには価値があるが、それがブラウザやアプリでChatGPTを開かないと使えないのはなかなかイけていないと感じる。。。(これまでのPluginと変わらない)
おそらくそれはOpenAIの天才たちも感じているところで、Zapierとの連携を発表していたが、developerでない人たちが気軽にZapierを使ってデバイス・アプリケーション横断的にGPTsを使いこなす未来は来なさそう。。。
現状のGPT Storeの仕様については、あまりいい印象を持っていない。しかし、この負をOpenAIの天才たちは突破してこないわけがない、とも思っている。
万能AIエージェントに命令をするインターフェイス・デバイスがどうなるのかはまだ分からないが、そのエージェントを見つけるためのマーケトップレイスは必ず必要になり、それがGPT Storeである可能性は十分にある。
このマーケットプレイスで神のようなエージェントを出品し、全人類に使用されたものが、Facebookのように莫大な富を得る未来は可能性としてある未来だ。ネクストGAFAMを作るなら、これしかない!というような勝ち筋の一つだと思う。
スタートアップが如何にしてこの波に乗るか
”生成AIのエージェント/アプリケーションを作る企業がどうするべきなのか?”という問いに対しての私の結論は、”これまで通り神のようなエージェント/アプリケーションを目指してGPTのAPIを叩き続ける”に尽きる。
ECに例えると、マーケットプレイスはAmazon、D2Cは自社サイトのようなイメージだと思う。生成AIにおけるAmazonがない今、私たちはD2Cに賭けるしかなく、GPT StoreがAmazonレベルなった時(つまり、エージェントを選ぶ際のメインチャンネルになった時)のために、そのマーケットプレイスで勝つためにいいプロダクトを作るしかないのではないのだろうか。
と、OpenAIの取るであろうと戦略とスタートアップの取るべき姿勢について考えを巡らしてみたが、全くどうなるか分からない!笑
ただ、間違いなく楽しい時代の変換点に生まれたな、とOpenAI DevDayを見てしみじみ思う。"extremely hardcore”にやっていき!
参照元はこちら:https://tomocodehq.notion.site/6ff901cbc89d449f80dd2408eb4c23ff?pvs=4
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