日本の原点は建国の精神にある!〜『大國民讀本』を読む〜(7)
大日本主義は世界のお手本となる
人間はそれぞれ家庭生活を営んで生きています。それを無視して、すべての人を一カ所に集め、まるで牧場の羊の群れのような単調(たんちょう)な生活をさせることはできません。
同じように人類は、人種(じんしゅ)や民族(みんぞく)ごとに、それぞれ独自の文化や習慣(しゅうかん)を持って生きています。国家のようすも生活の仕方(しかた)も違います。それを否定(ひてい)したり、無視(むし)したりするわけにはいきません。
そうしますと、人類は別々に生きるしかないのだから仲良くなれず、対立し戦争を起こすばかりなのかというと決してそうではありません。
私たちの生活は個々(ここ)に営んでいるのですが、互いに協力しています。自分の家と友だちの家とで、一緒に何かを行うことができます。力を合わせて共に栄えてこそ、人類は幸福になっていくはずです。
従って、本当の大日本主義は、日本人の幸せや豊かさを向上させるだけでなく、さらに人類全体の幸福を増進(ぞうしん)させるものとなるのです。
大日本主義の実行によって我が国民が立派(りっぱ)になれば、国家の威信(いしん、威厳と信用)が高まります。そして、世界中の国々が日本にあこがれ、日本をお手本にしたくなるでしょう。
大日本主義は、全人類から共感(きょうかん、気持ちがいっしょになること)され、日本という国が存在することの意味を認めてもらえる、広々とした世界主義でもあるのです。
大日本主義は建国の肇(はじめ)に確立された
大日本主義がどういうものであるかについて述べてきましたが、それは、こうでなければいけないとか、こうであるはずだというような理屈(りくつ)とは違います。
会社や団体のきまりを作るときのように、堅苦(かたくる)しく考える必要はありません。すでにそれは、日本の建国のときに確立(かくりつ、しっかり定めること)されているからです。
ところが、その大切な建国の精神は、すっかり忘れ去られてしまいました。建国の精神は、我が国の原点にあたるものです。今こそ、3千年の歴史を思い起こして、建国の精神を明確(めいかく、とてもはっきりしているようす)にするときです。
外国の国々は、道義(どうぎ、正しい道)によって建国されていない
諸外国は権力に反抗し、王制(おうせい、君主を中心とする政治体制)を打倒し、革命(かくめい、それまでの体制をくつがえすこと)を起こして建てられたものばかりです。
つまり、力ずくで勝った者が国を始めたのであり、反抗(はんこう)的で侵略(しんりゃく、武力で攻めて奪うこと)的です。それは、歴史を見れば明らかです。
そこで、外国の国々は、見た目だけは道義を守っているように見せかけたいから、いろいろ苦心しています。でも、実際は闘争(とうそう)的で侵略的です。国の原点がそうなのですから、どうしても対立や闘争が基本になってしまいます。
(〜『大國民讀本』を読む〜(8)に続く)
昭和2年に出版された著書ながら、今読んでも新しく、胸に突き刺さる指摘ばかりです。新しいがゆえに、我が国の抱える病巣や問題の根が深いことが良くわかります。
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「林英臣の元氣メール(メルマガ)」で、こども向けに優しく噛み砕いて連載していた内容を、〜『大國民讀本』を読む〜として刊行しています。
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