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【平成を語る】面白南極料理人

※もはや平成というより、最近視たドラマの話に過ぎない。

『面白南極料理人』というテレビ大阪のドラマ。関東では地上波で放送していなかった(BSテレ東でやっていた)ので、未見の方も多いと思うのでちょっと宣伝してみる。

リンク先を読んでいただければだいたい内容がわかるのだが、南極の基地でおじさん7人が一年間共同生活するという話。

エッセイが原作なので、脚色はあると思うが、実話が元になっている。

原作者の西村淳氏は’90年代後半に海上保安官として巡視船に勤務、南極地域観測隊の調理担当として南極で越冬した。当時の技術では日本の家族と連絡するのも容易ではなく、閉塞感がすごかっただろうと思う。

図書館で取り寄せて原作を読んだが、かなり体力的にキツそうな現場であった。なんか相当いろんなもの(※アバウトな記憶)を少人数で運んでいた。私にはできなさそう。

また調理担当者は一年間7人で過ごすための食材を事前に発注する役割も負うのだが、うっかり選び間違うと大変なことになるようだ。どんなものも雪上車で基地まで運ぶので、いったん凍ることになる。原作の中では「スパ王はだめだった、(いったん凍ると食感が変わって)美味しくなかった」などと具体名を挙げて細かく解説している。平均気温マイナス50度台のドームふじ基地まで運んで食べるのに適した食材が書かれており、参考になっ……た……???

ドラマ内でも「アムラー」といった単語が飛び交っていたり、主演でヴォーカリストの浜野謙太氏(在日ファンク)がドラマ内で「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」を熱唱したり、’90年代の流行を知っている人間としては懐かしさを覚えた。

あと特筆すべき点としては、女装率が高かったね。女装だけでなく、女子化もあったし、女子が突然訪ねてくる話もあった(注:南極ですよ?)。

それでいて急に人情のある話も入ってきたりしてホロリとするから、油断できない。エンディングテーマも哀愁を感じる曲だった。

これはマニアックだけど面白いなあ、と思っていたら、ギャラクシー賞テレビ部門の奨励賞を受賞してびっくりした。

twitterでしつこく「面白いよ」とアピールしまくっていた出演者の「かもめんたる」のう大さんに騙されるようにして視てみたが、視てよかったなと思うドラマだった。

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