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空から地上へ電力を供給する!?夢の宇宙太陽光発電の研究🌈

「夢の発電」

このように言われ続け、これまで、何度も研究ブームの到来と終焉を繰り返してきた『宇宙太陽光発電』。

長年、この分野に関しては、日本が研究開発をリードしてきました。

しかし、ここ数年、欧米など、海外で1億米ドル(約140億円)規模の大規模研究開発プロジェクトが次々と始動しています。

宇宙太陽光発電とは、一体、どのような発電方法なのでしょうか?


宇宙太陽光発電は、まず宇宙空間に巨大な太陽電池を設置し、発電した電力をマイクロ波またはレーザー光に変換して地上へ送ります。

そして、地上で電力に再変換し、それをエネルギーとして利用するシステムです。

高度3万6000kmの静止軌道に、巨大な太陽電池を搭載した衛星を配備することで、衛星から見て、太陽が地球の影にほとんど入らないため、昼夜問わず発電することができます。

<静止軌道とは?>
地球の赤道上空で自転と同じ速度で回っている軌道。地上から見て衛星が静止しているように見えることから、このように呼ばれている。
主に、気象衛星や放送衛星などに使われている。

さらに、大気による影響が少ないため、単位面積当たりで考えると、地上の約10倍の太陽光のエネルギーを利用できることになります。


世界では今、マイクロ波による送電の研究が進められています。

レーザー光による送電は、大気による『吸収』や雲による『散乱』に影響されやすいのが難点。

それに対し、マイクロ波による送電は、雨や雲など、大気の影響を受けません。

さらに、レーザー光より密度が低く、安全性が高いのが特徴です。その代わり、宇宙と地上に、巨大なアンテナが必要になります。


マイクロ波による送電は、1968年に、アメリカのピーター・グレーザー博士が提唱したのが始まりとされており、歴史が長い技術。

しかし、あまりに壮大な構想のため、現在も、本当に実現できるのか分かっていません。

「数兆円以上の建設コストをかけても、経済合理性に見合うのか」

今後も、問題が山積みの技術です。

もし、この技術が可能になれば、私たちの現在課題とされている『電力不足』や『自動車などのEV化』の仕組みが変わる可能性があります。


そして今、再び宇宙太陽光発電の研究が注目されている最大の理由。

それは、

「宇宙への輸送コスト大幅低減」

それだけ、世界が今、宇宙開発に力を入れているということです。

さらに、月面を使って、これらの機能が利用できるとも考えられています。

衛星だけでなく、今後、月が宇宙基地局となり、大きなトリガーになっていくんです。

いつの間にか地球規模の経済が宇宙規模となり、その大元にある、

「太陽のエネルギーを活用する」

人は、こういった昔からの考え方に戻りつつあるんです。


日本でも、2020年5月に航空自衛隊宇宙作戦隊が発足し、人員を増やし、2022年3月に『宇宙作戦群』として本格始動しています。

まるで、SFの世界にいるかのような現実が続いていくことで、知らず知らずのうちに、私たちは地球規模から宇宙規模へ発展していくことでしょう。

後に、子どもたちの義務教育でも『宇宙科学』という教科ができ、必須科目になる日が来るかもしれませんね😌

最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
 

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早坂 渚
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