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ミステリー小説『大正スピカ』

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透視と占いの対比や神職と政府の表裏をテーマに構成したミステリー小説です。 過去に出会った霊能者さんたちから聞いた話をもとに、私たちでは知り得ない世界の仕組みを盛り込んだ物語です。… もっと読む
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記事一覧

大正スピカ-白昼夜の鏡像-|あとがき|鏡珠星

この度は、長きに渡り、『大正スピカ ー白昼夜の鏡像ー』を読みに来ていただき、誠にありがと…

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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第19話|反逆

「お前が、神岡正篤か。先を読む天才と呼ばれるだけのことはある」 正篤は、中国へ渡り、一人…

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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第18話|疑念

京都の街を映し出す八咫鏡。 八咫鏡によって映し出された地下の世界。 地上と変わらない世界…

早坂 渚 🌈
10日前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第17話|対面

正篤についていくため、八咫烏となった國弘は、彼との関係を断つ決断をしていた。 衣織にとっ…

早坂 渚 🌈
11日前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第16話|略奪

宮内庁より、政府に緊急指令が出された。 「本日、宮内庁より、京都御所から半径1km圏内に緊…

早坂 渚 🌈
12日前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第15話|代償

散楽を演じながら、扇を使い、京都御所の中庭で舞を踊る天皇。 猿の面を被り、自分が舞う姿を…

早坂 渚 🌈
13日前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第14話|一夜

地下では、異変が起きていた。 「澄子様、大変です!」 「分かっておる! これほどの歪み、何かが地下に仕掛けられておるな」 澄子は、近くの川へ向かった。 よく見ると、反転していたはずの流れが元の流れに戻っている。 「一体、どういう事だ……」 駿河が地下へ向かうのを見ていた晴明は、少し時間をおいて、駿河の後を追っていた。 駿河たちの会話を聞きながら、梯子を下りると、斜面に降り立ち、龍脈の終わりを目の当たりにした。 「なるほど、これが龍脈の終わりか」 そして、

大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第12話|龍脈

駿河は、地下へ伸びる梯子を下りていく。 しばらく下りると、途中で梯子が切れていた。 よく…

早坂 渚 🌈
2週間前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第11話|神具

古文書にも、金色とは書かれていなかった。 にも関わらず、周はそう答えた。 「……そうか……

早坂 渚 🌈
2週間前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第10話|術儀

「失礼いたします。大烏の御三方がお見えになりました」 駿河は、3人の男を連れて、赤い絨毯…

早坂 渚 🌈
2週間前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第9話|幻鏡

山に建てられた、ひっそりと佇む、古びた山小屋。 屋根の四隅に、鳥・鼬・蛇・亀が紐で吊るさ…

早坂 渚 🌈
3週間前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第8話|再会

「大丈夫?」 「大丈夫。ありがとう、助けてくれて」 衣織は、耳に手を当てながら、國弘に礼…

早坂 渚 🌈
3週間前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第7話|透視

「儀式の日程が決まりましたので、ご報告させていただきます」 駿河は、正篤のもとへ、ある報…

早坂 渚 🌈
3週間前
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大正スピカ-白昼夜の鏡像-|第6話|火種

鈴子が村を離れた後、周には、新たな環境での生活が待っていた。 周りに能力者がいない生活。 透視能力を持っていても、全てが記憶されるわけではない。 幼ければ幼いほど、記憶は、薄っすらと刻まれる。 何が現実で、何が現実ではないのか。 常に入り乱れた世界の中で生きているため、他の人より取捨選択する機会が多くなっていた。 しかし、鈴子と共に生活し、見えざる者の世界について学んでいた時は、そうではなかった。 何を捨て、何を得るべきか。 何をどう解釈すべきか。 鈴子から