平野啓一郎「マチネの終わりに」を読んで
平野啓一郎の小説を読むのは初めでした。また、恋愛小説を読むのは久しぶりでした。先程読み終わったところです。
還暦を過ぎて、このような恋愛小説と出会うと、自分自身の体験と重ね合わせながら読んでしまいます。
断片的な記述になりますが、今思うことを書きます。
始めに
主人公は、クラシックギタリストの男性と、国際ジャーナリストの女性。
時代背景が、サブプライローンに始まる金融危機、イラク戦争、東北大震災、音楽業界の不況。私が会社員時代の日本の30年間に及ぶ低迷の時代と重な