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ハンデを抱えるも強く生きようとする家族の姿に涙が止まらない 「コーダ あいのうた」

コロナが止まりませんね。
オミクロンですか。

テレビもラジオもコロナで代役ばっかりですね。
通常営業じゃない寂しさもありますが、この時だからこそ起こるハプニングとかが意外に面白かったりするんですよね。
意外とこの代役が次につながったり、二度とない組み合わせが実現するから目が離せません。色々漁りつつ、楽しんでいます。

こんな時代だけど、どう楽しむかを考えて前向きに過ごしたいものです。

そんなこんなで今週の2本目を。

コーダ あいのうた

とある海辺の町。耳の不自由な家族の中で唯一耳が聞こえる女子高生のルビー(エミリア・ジョーンズ)は、幼少期からさまざまな場面で家族のコミュニケーションを手助けし、家業の漁業も毎日手伝っていた。新学期、彼女はひそかに憧れる同級生のマイルズと同じ合唱クラブに入り、顧問の教師から歌の才能を見いだされる。名門音楽大学の受験を勧められるルビーだったが、彼女の歌声が聞こえない両親から反対されてしまう。ルビーは夢を追うよりも家族を支えることを決めるが、あるとき父が思いがけず娘の才能に気付く。
シネマトゥディ

素晴らしかったです。文句なし。
早くも今年のベスト級と言っても良い映画だと思います。
本当に良かったです。

自分以外の家族全員が聾唖のハンデを抱え、幼い頃から社会と家族を繋ぐために強く生きざるを得なかった主人公。歌に出会い、才能を見出されることで音楽大学に行きたいという初めて芽生えた自我と自分がいないと社会と断絶されてしまうかもしれない家族との間でどうするべきかもがき苦しみます。

最初は反対だった主人公の受験に対して、娘の歌声は決して聴こえることのないものの、歌声を聞いて感動する人々の姿を見て決意する両親や妹の夢の実現を強く願う兄の姿には涙が止まりませんでした。

途中のある演出は鳥肌ものでした。自分は一生を通じて経験することないであろうことを追体験させてくれます。このような演出ができるのは映画ならではであって、それだけでも映画館で見る価値がある作品なのです。

登場人物全員がそれぞれに強さと弱さを持ちながら、希望の少ない今の社会を懸命に生きようとしています。暗い社会の中に灯る一筋の光は新たなる旅立ちを指し示してくれます。大いなる人生讃歌に溢れる本作は間違いなく、今年のベスト級の一本に違いありません。

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