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私のモラル・ハラスメント体験記 #2

<お前のやっていることはトイレ掃除と一緒>

プロジェクトが始まって数日、クライアントは以下のような状況でした。

 ・新規に立ち上がったばかりの部署で成熟していない
 ・社員の人手不足も相まって超高稼働
 ・クライアントから、序盤は社員の手足としての活躍を期待されている

件のIT施策を形にするための事前調査を行っていましたが、実際は具体的な計画もない状態なので「調べる→結果をまとめる→クライアントに見解を伝える」を繰り返して、クライアントにゴールのイメージを固めてもらうための作業をしていたと認識しています。

私はチーム内で毎日朝礼を行い情報共有と進捗管理を行うことにしました。そしてこれが毎日モラハラを受ける処刑場となります。

<ついに始まるモラハラ>

私「A木さん、昨日依頼した●●作業の進捗を教えていただけますか?」

A木氏「ちょっといいですか?」

私「はい、なんでしょうか」

A木氏「葉山さん(私)はそれでいいんですか?」

私「すみません、話の繋がりが見えないのですが・・」

A木氏「ハァ~~~~・・・(イラつき顔と大きな溜息)」

A木氏「単に便利屋に成り下がっている事実を認識しています?」

私「(いきなり話変えてきたな…)すみません、どういうことで

A木氏「あなたがやってるのはトイレ掃除と一緒ですよ。
   あなたの会社はトイレ掃除をする方針かもしれないが(怒)

クライアントがやりたくないことを我々に押し付けてると言いたいのかな?と思って聞き返そうとした矢先、食い気味に突然暴言を吐かれたため私は少し固まってしまいます。A木氏は続けます。

A木氏「あなたがホイホイ依頼を受けるから我々の価値が安く見えるって言ってるんです」

T崎氏「うむ、クライアントに重宝されているように見えない」

A木氏「僕たちは雑用みたいな業務はしません、コンサルファームにありがちな屁理屈を言ってるわけではありません。」

私「なるほど、A木さんは誰がすべきだと?」

A木氏「クライアントにやらせればいいでしょ」

私(それができないから我々が呼ばれた側面もあるんだけども・・)

ともあれ私が安請け合いして便利屋になっているのが嫌とのことです。
気持ちはわかりますが、序盤はクライアントの作業負荷を下げるために手足になってほしいということで入っていますし、作業も契約内容の範囲かつ必要なことに絞って受けているつもりなので理解を求めるしかありません。

私「雑用みたいな業務と言われましたが、この●●作業もクライアントが意思決定する上で非常に重要だと思っ

A木氏「でも誰でもできるでしょ?僕がするべき仕事ではないです。」

私(安く見られたくないから●●作業はやってないってこと?)

私「えーと、つまり昨日お願いした●●の作業は、やっていないと?」

A木氏「そんなにトイレ掃除がしたいならお前が一人でやればいいだろ!僕はトイレ掃除はやりたくないって言ってんですよ!(ブチギレ)」

私(やりたくないって言っちゃったじゃん…ん?でも昨日…)

私「昨日、作業を依頼したときに了解ですと返事くれましたよね?だったらあのときにそういtt

A木氏「依頼内容は理解したという意味です!やるなんて一言も言ってない
でしょ!日本語も分からないんですか?!!」


私(Oh..アナタノニホンゴワカリマセン…)

T崎氏「まあまあA木さん、葉山さんはトイレ掃除をしたいって言ってるんだから・・」

私(A木さんを宥めるように見せかけて、しっかり追い討ちの嫌み!)

「お願いします→了解です」は作業を承るではないこと、日本語が不自由で勝手に勘違いした私が悪いとのことです。
それから10分近く、A木氏から自分たちがいかに高尚かを話します。
そして最後に捨て台詞のように言われました。

A木氏「僕と関わる時は、高い意識を持ってやってください。」

人の仕事や会社を貶め、他者のせいにして自分の行動を正当化、それが意識高いプロなら笑っちゃいます。
ただ、これ以降私はキャリアを通して単語や言葉の選択・解釈にはとても気を付けてコミュニケーションを取るようになりました。
反面教師から学ばせていただいた部分だと思います。

<今回のモラハラ>
・お前の仕事はトイレ掃除と一緒
 ※トイレ掃除も誰かがやらなきゃいけない仕事だけど
・了解です(指示に従うという意味ではない)
・私は意識の低い人間


<登場人物>
私(葉山)・・30半ばのマネージャー、初めてのコンサルにチャレンジ
T崎・・58歳、経験豊富な協力会社社員、一見温厚だが・・?
A木・・56歳、経験豊富な協力会社社員、意識の高い歴戦の戦士(自称)

前回の投稿でスキやコメントをいただけて非常にありがたいです。
まだまだストックがあるので続きます。


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