世間の感想なんてクソだ。

とんでもねぇタイトル。
これ、どういうことかというとSNSで回ってくる有象無象の感想なんて何の役にも立たないなぁと改めて実感したこと。

これはゲームでも映画でも、食べログだってレビューなんてまやかしだってことはもう周知の事実だと思うんだけど、まぁ人間ってのは甘いモンで良きレビューがあると一つ自分の落とし所にしてしまって、安易な気持ちで買っちゃったり、見にいっちゃったりする。
で、大失敗する。

何が言いたいかというと、最近観た演劇がとってもとっても大外れだったということです。

世間の評判なんて信じられないってわかってるんで、基本的には信頼たる人からのおすすめしか見ないんですが、最近信頼してる制作さんに面白いから来てくださいって言われて、のこのこ行ったわけですよ。

あ、違うな。その作品を検索したら僕が全く信用しないような人たちが面白いって感想に書いていて、あー、絶対ハズレだなーってわかって。
でも、信頼する制作さんが面白いって言ってるからなーって夜中に2時間くらい葛藤して、行く行かないを悩んだんですよ。

結論から言うとやっぱりクソで、最悪だった。
あまりにもクソで、感想を言い出したら、あれ?こんなにも嫌悪する作品だったのかと自覚するくらい最悪な舞台だった。

帰り際、制作さんにどうでした?って聞かれて、ありのままお話しした。ありのままといえば僕はアナ雪も最高につまらなかった。DVDで見て開始20分くらいでフリーズしたんだけど(さすがフローズン)、初めてツタヤに交換じゃなくてそのまま返そうか悩んだくらいにはつまらなかった。

話逸れちゃいましたが、制作さんにありのままお話したら、
「あぁー、ね、そうでしょう。つまらなかったでしょう。あまりにもつまらないから早川さん案件だと思ったんですよ」って言われた。どう言うことだよ。
で、これこれ昨夜とても悩んだので、どう面白いか今度から教えてください。本当にあなたがこの作品を面白いと思って呼んだのかと思ってセンスを疑いましたと伝えました。

って、このまま終わると、ただのクソクレーマーなので、どう面白くなかったかについて。
前の記事で書いた、演劇に価値があるとすれば「面白い」の外側にいけるんじゃねぇかって話になるんですけど、世間で面白いって言われるもののほとんどが口を開けてボーっと見てたら面白んですよ。それは間違いない。でもその大半が映像だったりするわけで。

今回、僕が見た芝居はチケット4000円。下北沢だったから電車賃の往復を考えたら5000円くらいな訳です。
僕も演劇に関わっているから、その値段の高さにはある程度理解はあります。けど、タダで観れる映像の面白さの域を抜けない演劇はマジで価値がない。

どこかで観たことのある物語、台詞のオンパレードで僕の予想を裏切ることは一度もない舞台だったんですよ。
演劇って生でクローズなど空間だからこそ、クリエイターの飛び抜けた感性なり、自分なりの表現をしてほしいって常々思ってるんだけど、どこかで観たことの焼き回しを超えない表現を見ると、あー、何だこれってなるわけです。別に超下手でも、ここでしか見れないものだったら喜んで金を払います。でも全部、それなり。本当に辛かった。

まぁ、それを喜ぶ層もいるんだなとはSNSを観てると思うんですけど、それじゃあ、やっぱり田舎の人は観ないなと思うわけで。
秋田帰りに見たからなお一層そう思ったって話です。

いいですか、いわゆる「面白い」は当たり前で、そこから別の「面白い」と言う価値を生み出さないと演劇なんて価値のない時代になってると思うんですよ。
それは別に役者の演技だって、笑いだって、物語だって、テーマでも何でもいいけど、ガツンとくるものがなけりゃ、ダメなんですよ。

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