はやかわ@WoDおじさん

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最近の記事

[vtm][gc4]第2章、回想編の登場人物について

マラットマラットはコンスタンシアのグールである。コンスタンシアの精神が安定している時、マラットは彼女の忠実な僕となる。コンスタンシアの精神が不安定ならば、マラットは彼女の介護に努める。マラットはコンスタンシアのグールとしてほぼ300年もの間活動しており、彼女自身のことや、彼女の望むものについて理解している。マラットが彼女のグールとして活動し始めたのは、彼女への恋心がきっかけであった。彼はそういった感情への関心をすでに失っているが、血の契りおかげで彼女への好意は持ち続けている。

    • [wta]ペンテックス社史-90年代半ばから現代まで

      1990年代半ば、ペンテックス社はピーター・カリフォードの下、大幅な組織改革に踏み切ります。この頃、ピーターは取締役会の議長の座に就いていました。ピーターは自らの慧眼により、公衆の目から存在を隠しつつ、社内政治を上手くまとめるためには、より強固な権力構造が必要だと分かっていました。1994年1月、取締役員であるエリオット・メイエ、ロバート・オールレッド、そしてフレデリック・クロムリッヒが会議中に殺害されてから1年も経たない内に、カリフォードは新たな計画を発表したのです。カリフ

      • [wta]ペンテックス社史-創設から90年代初頭まで

        もしも就活生、あるいは無作為に選んだ道ゆく人がペンテックス社について耳にしたならば、よくある巨大企業の一つだと思うでしょう。それ以外の何者でもなく、単純な話だからです。グローバルマーケットもメガコーポも、さして珍しいものではなく、猜疑の目を向けるものは多くありません。しかしペンテックス社には、秘められた歴史があるのです。 ペンテックス社は、ジェレミア・ラサター(Jeremiah Lassater)という起業家の精油事業から端を発します。1865年、精油業に将来を見出したジェ

        • [vtm]アレイスター・クロウリー

          「汝の欲する所を為せ、それが汝の法とならん」、アレイスター・クロウリーはこの言葉を好み、若い頃からそのように生きた。ヴィクトリア朝イギリスという社会的にも道徳的にも息苦しい世界に反抗するため、自らの行為によって20世紀前半の社会にショックを与えたのだ。クロウリーはまた、オカルトの熱心な学徒であり、魔術結社「黄金の夜明け団」における卓越したメンバーでもあった。諍いによって彼らとは袂を分かち、魔術結社「銀の星」を結成した。彼は世界のあらゆる法律、そして道徳を破ったとされ、食人や儀

        [vtm][gc4]第2章、回想編の登場人物について

          [wta]変化妖怪のトーテム精霊

          変化妖怪たちも西洋の変身種族と同じく精霊をトーテムとし(多くのものは自分のトーテムを主(nushi)と呼んで)、同じく心から畏れ敬う。獣宮にのみ力を貸すトーテムもいくつかあるが、ガルゥの部族トーテムのなかには東洋の子らに目を向けるものもいるのだ。彼らは戦隊を助け、あるいは個人的なトーテムとして一人のものを助ける。 名誉のトーテム/Totem of Respect 雷鳴の父祖/Grandfather Thunder 《雷鳴の父祖》は多くのガルゥから敬われるよりも恐れられ

          [wta]変化妖怪のトーテム精霊

          [vtm][gc3]ゲーム開始時点までの歴史

          前回の「鮮血と業火/Blood & Fire」における出来事から182年が経過し、世界は激変してしまった。18から19世紀という時代は、革命と動乱、そして急速な科学技術と社会の変革に満ちていたからだ。17世紀に始まった科学革命は見事に結実し、産業革命において最高潮に達した。宇宙における人類の位置は大きくなると同時に小さくもなった。ケプラーの発見によって、地球が太陽の周りを回っていることが分かり、それは人間のものの見方を変えた。それまで宇宙の中心に座していたはずの地球が、そうで

          [vtm][gc3]ゲーム開始時点までの歴史

          [wod]アルカナムの歴史

          アルカナムと呼ばれる秘密結社は18世紀末、イギリスにて産声を上げた。それは、裕福だが謎に包まれた一人の学者を中心として結成された。その人物は、超常の世界に対して病的なほど好奇心を傾け続けていたのである。奇妙なオカルトの知識は彼を魅了し、それを収集するためならばあらゆるチャンスを逃さなかった。彼が超常現象として調査の対象としながらも理解しえなかったものに比べれば、彼が理解している範囲というのは極めて小さかった。彼はなんとなく、一見無関係に見える超常の要素が実際は関連すると思って

          [wod]アルカナムの歴史

          [vtm][gc2]ゲーム開始時点までの歴史

          前回の「最後の晩餐/The Last Supper」における出来事からヨーロッパは様変わりしており、世界は小さくなってしまった。コペルニクスと、彼の魂を継ぐ子供たちは事実上、宇宙を再発明した。ガリレオ、ブラーエ、ケプラーなど数えきれない人々の背後には、科学技術結社が現実に対する固定化を進めていたのだ。理性の時代と開拓の時代が手に手を取って生み出され、欧州列強の多くが海外へとその目を向けた。アメリカ、アフリカ、そしてオリエントは容赦なく搾取され、全ての大陸にヨーロッパの国旗が翻

          [vtm][gc2]ゲーム開始時点までの歴史

          [vtm][gc1]ゲーム開始時点までの歴史

          運命の日付は1444年4月4日。それは混沌と死の時代でもある。新世界はまだ発見されておらず、旧世界は血に塗れている。十字軍はキリスト教世界にとって惨憺たる結果であった。百五十年前には最後となったキリスト教の牙城が陥落し、それ以降に聖地奪還のため派遣された十字軍は失敗続きである。大きな侮辱を受けたことで、キリスト教世界は内側にその目を向けた。囚われの獣が自分自身の肉体を齧るかのように、キリスト教世界から望ましからぬ要素を排除しようとしたのである。 イタリアの文芸復興は暗黒時代

          [vtm][gc1]ゲーム開始時点までの歴史

          [vtm][gc1]ゲーム開始時点までの出来事

          数週間前、あなたは裕福な身なりの伝令から招待状を受け取った。香水がふってあるその招待状には、クラウディウス・ジョヴァンニ様のお屋敷で豪華な食事会が開かれると書いてある。ジョヴァンニ様といえばイタリアの商家であり、恐怖と尊敬を集めている。彼からの招待は大変に名誉なことであり、軽々しく断ることはできない……たとえ、ジョヴァンニ様には不可解で信用ならない噂があるとしても。 あなたのキャラクターは好きな反応をしても良い、ショックを受けたり、喜んだり、怯えたり、などなど。しかし、あな

          [vtm][gc1]ゲーム開始時点までの出来事