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搾乳、今日は嫌なの。

分娩から3週間ぐらいたった若牛。
まだ、搾乳に慣れていないのか、時々足を蹴り上げてミルカーを落とす。

産後の肥立ちが少し悪く発熱等もあって抗生物質投与してもらい、バケットで別搾りとなった。

暴れる牛をどう搾るか?

普段はおとなしく搾らせてくれる牛が、今朝に限ってはミルカーを1本でもつけるとすぐに足で蹴り上げてくる。

【今日は、いやなんです・・・・】

って牛にもそういう気持ちがあるかも知れないけど、1日でも搾らなかったら乳房炎になったり、別の病気になっちゃうので、搾らないわけには行かない。

そんな時につかうのがこんな道具。

この鍵型の金具を足の付根から反対側の腰骨あたりに引っ掛けると、牛は足を簡単に上げられない。
はずなんだけど、それでも力任せに蹴り上げて来るので、今日は、牛を無理やり壁側に押し付けるようにして足が上がらない状態にして搾りきります。

無茶せず無茶する。


若手のスタッフには無理して搾らせて怪我させたらダメなので、無茶はしないようにいつも伝えていますが、僕の立場ではそうも言ってられません(笑)。

どこまでが安全かを探りつつ、牛の様子に合わせてどないかして搾ります。

ここに至るまでにはいろいろとドラマが・・・

今日搾った牛は治療牛なので出荷していませんが、他にもうるさい牛はいて、こうした道具も時々は使いながら、作業者の安全を確保しつつ搾乳しています。 皆さんに届く牛乳パックをスーパーで目にすると、そんな生産者側での毎日のドタバタも見え隠れしてしまいます(笑)。

牛も生き物なので、嫌がる時があるのも当然。あまり怒ったりせずになだめながら今日も1日2回の搾乳は続きます。


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