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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第45回「八幡宮の階段」

2022年11月27日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第45回「八幡宮の階段」を視聴しました。

<始まる前に>
サッカーの試合と重なったので、ビデオ録画での視聴です。
実朝暗殺の真相が語られるようです。

<NHKのあらすじ>
京から大納言ら公卿を招き、鶴岡八幡宮で盛大に執り行われる源実朝(柿澤勇人)の右大臣拝賀式。
泰時(坂口健太郎)が警固をする中、公暁(寛一郎)は門弟と共に木の陰に潜んでいた。
御家人たちに交じり、状況を静観する三浦義村(山本耕史)。
今後の鎌倉と自身の命運を賭し、儀式を見守る義時(小栗旬)と時房(瀬戸康史)。
式を終えて楼門から出てきた実朝を公卿と源仲章(生田斗真)が迎えて整列すると、牡丹ぼたん雪が降り積もる中……

■プロローグ

「建保七年(1919年)1月27日、夜、夕方から降り続けた雪は強さを増している」(長澤まさみ)
実朝の前に歩き巫女(大竹しのぶ)が現れ「天命に逆らうな」と言って去っていきます。
太刀持ちの役を源仲章に外された義時が義村と同じ場所に立っています。
「思いは同じ、公暁が打ち損じたら私は終わりだ」(義時)

源仲章がバトンタッチ、義時は義村になぜ動かぬ、と問います。

---曲---
エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)
実朝の右大臣就任を祝う武家の都。
しかし、三代鎌倉殿代替わりで生まれた歪みは、取り返しのつかないところまで来ていた。
復讐の刃が向かう先は➖

■潜む公暁と歩き巫女

公暁の前に歩き巫女が現れます。
公暁が父・義時の命を狙っていると泰時が伝えに来ました。
泰時が止めに行こうとするところを義時は制止します。

■実朝の最期

雪の降る中、階段を降りる実朝一団に、公暁が襲いかかります。
「覚悟、義時!」と叫びながら、襲いかかります。
「寒いんだよー・・・」源仲章が刺されて絶命しました。
公暁は実朝に目を止めます、実朝は小刀を取り出しますが、それを地面に捨ててしまいました。
実朝は身を委ねつつ、公暁に斬られます。
「親の仇を討ったぞ」
義時から、公暁討伐の命が出ました。

■政子の元へ
実衣(宮澤エマ)が政子に事件の報告しています。
歩き巫女が狂ったように「天命に逆らうな」と叫んでいます。

■公暁の行方
大江広元と義時は、次の鎌倉殿を決める必要がある、上皇にすぐに手配をするよう指示します。
「仲章様には災難でしたが、おかげで手間がひとつ省けた」(大江広元)
「まだやらねばならぬことがあるようだ」(義時)

■別れの歌

千世(加藤小夏)は泣き崩れ、実衣も「公暁を討ち取り御所の正面にさらせ」泣いています。
助けたいと願う政子は、公暁の首を取って実朝が喜ぶとは思えないと言います。
そこに千世が現れ、実朝の最期の言葉を差し出します。
”出ていなば主なき宿となりぬとも軒端の梅よ春を忘るな”
これは別れの歌でした。

■夫婦の仲
仲章勢に捕らえられていたトウ(山本千尋)が、敵を斬り倒し逃げ出すことに成功します。
のえ(菊地凛子)が義時のもとにやってきて無事を喜びます。
「八重も比奈も、もう少しできたおなごだった」(義時)

■三浦勢
早く見つけ出さなければ謀反に加担していたことを喋られて三浦が終わる。

■公暁が現れ

政子のところへ公暁がやってきて、傷の手当をしています。
二人で源氏の世をつくろうと話していたことを語りますが、信じられなかったと打ち明けます。
「知らしめたかったのかもしれません。頼朝を祖父に持ち頼家を父に持つわたしの名を」(公暁)
見せたいものがあると、実朝の部屋から鎌倉殿の証の髑髏を持ってきていました。
公暁は「四代目は私、二度とお会いすることはない」その場を去っていきました。

■義村と義時
「公暁から相談は受けたが断った、てっぺんに上り詰めようと考えたがやめた。お前のことを考えたら嫌になったんだ、力を集め怯えきっている。これで鎌倉はガタガタだ、馬から落ちないように気をつけるんだな」(義村)
「公暁が私を殺そうとしていたことは知っていたのか?私に死んでほしかったんではないのか?」(義時)
公暁が義時を殺すつもりだったことを知っていたらその場で殺していた、というのが義村の答えでした。

■公暁の行く先

公暁が三浦の館へ助けを求めてやってきました。
「まだ諦めたわけではない、・・・」
公暁は義村に討ち取られました。
義村は、公暁の首を義時に検分してもらうため持参してきます。
鎌倉殿の仇は、三浦義村が首をとってくれた、と義時は皆に広めます。
神命を賭して働く所存にございますとひれ伏しました。

■政子の元へ
時房が政子に公暁が三浦義村によって討ち取られたと報告しました。

■父と子の対立
泰時は「なぜ儀式のとき、私の腕を掴まれたのか、鎌倉殿の死を望んだのではないか」責めます。

■政子の気持ち
小刀を首に当て死のうと試みようとしたところへトウが止めに入ります。
「ならぬ、自ら死んではならぬ」(トウ)
泣き崩れる政子でした。

■京都では

実朝が殺され、源仲章も巻き込まれ亡くなったことが上皇に伝わります。
藤原兼子(シルビア・グラブ)は結婚の話は無かったことにしてくれと願います。
後鳥羽上皇は、国の安泰を願うためには、後継ぎの話はやめたいといいますが、慈円(山寺宏一)は鎌倉のやりたい放題になるから、早々に手を打つべきと提言します。

■近臣の話し合い
後継について議論しますが、親王を送って欲しいと手紙を送り、向こうから断ってくるように仕向ける策を出します。
上皇側がどう出るか様子を見ようとします。
実衣は、息子・阿野時元(森優作)が源氏の嫡流、鎌倉殿にしてみせると企みます。

■政子と義時
公暁が持っていた髑髏を見せ政子の指示でどこかへ埋めてしまうことになりました。
伊豆へ帰りたいという政子に義時は「頼朝のご意向を示すのは姉上だけ、北条の鎌倉を作る」
闇を作ったのは義時一人だけではなく、我ら北条だと話します。

■運慶

仏像を作って欲しいとの義時の依頼に運慶(相島一之)は、一旦断ります。
「迷いのない顔、つまらん顔だ、今のお前に興味はない」(運慶)
「お前が一人で掘るんだ、正真正銘運慶の作として」(義時)
「お前のために作ってやるよ」(運慶)

----つづく----

次回は第46回「将軍になった女」12月4日放送です。

■感想

三浦義村による証拠隠滅、それも味方を信じていた者に手をかけるという非道ぶり。
映画のゴッドファーザーで出てきそうな場面。。。
恐れ入りました。
『吾妻鏡』も『愚管抄』も口を閉ざす実朝暗殺、リアリティがありました。
もちろん、誰が裏で手を引いていたか、史実は不明ですけど。

■勝手に解説

建保七年(1219年)1月27日、雪が60cm以上降り積もるなか、鶴岡八幡宮では実朝の右大臣就任の拝賀の式典が行われていました。
夜になり参拝を終えて実朝が通り過ぎようとした時、頭布を被った公暁が実朝に襲いかかり、「親の敵は、かく討つぞ」と叫んで斬りつけ、その首を打ち落としました。
実朝28歳のことでした。
同時に3、4人の法師が供の者たちを追い散らし、側近の源仲章を北条義時と間違えて切り殺しました。
式典の際、数千の兵はすべて鳥居の外に控えており、武士たちは公卿らが逃げてくるまで襲撃にまったく気づかなかったそうです。

公暁は食事の間も実朝の首を離さず、三浦義村に使者を出し、「今こそ我は東国の大将軍である。その準備をせよ」と言い送ります。
義村は偽って承諾の返事をし、公暁は義村宅に向かう途中で討手に遭遇し、討ち取られました。享年20歳でした。

日本史アップデート:鎌倉殿の13人と承久の乱


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