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【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第26回「いけにえの姫」

2024年6月30日(日)20時『光る君へ』第26回「いけにえの姫」を視聴しました。

<NHKのあらすじ>
災害が続く都をまたも大地震が襲った。
まひろ(吉高由里子)は、夫となった宣孝(佐々木蔵之介)の財で家を修繕し、生計を立てていた。
道長(柄本佑)は、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)から、この天変地異を治めるためには道長の娘・彰子(見上愛)を入内させるしかないと進言される。
心労から体調を崩した一条天皇(塩野瑛久)は、譲位して定子(高畑充希)と暮らしたいと行成(渡辺大知)に相談。
それを聞いた道長は…


■プロローグ

■長徳4年(998年)

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「長徳4年10月、日食と地震が同日に都を襲った」

地震で崩壊した屋敷の後片付けをしているまひろといと(信川清順)です。
福丸(勢登健雄)がきぬ(蔵下穂波)に連れられて来ますが、いとに怒られます。
宣孝は、とっておきの贈り物を持ってきたと、それは立派な鏡でした。

---音楽---
冬野ユミ

---テーマピアノ演奏---
反田恭平

■安倍晴明の天文密奏

天文密奏を安倍晴明が一条天皇に報告します。

(ナレ)
「天文密奏とは、異常な天文現象が起きたとき、その占いの結果を内密に天皇に知らせることをいう」
「天皇以外のものが読むことは、許されなかった」

行成は道長に、命を落としたものは100人を超えていると報告しました。
道長は、堤を築き直すよう、山城守と検非違使に命じるよう述べました。
天変地異はいつまで続くのか晴明に見立てを尋ねます。
晴明は、天地の流れを変え、帝の心を正す必要があり、良きものとは、左大臣の一の姫・彰子であると答えました。
義子、元子様もいるが、その女御と父親に力がない、左大臣の姫でなければと言います。
朝廷を背負って立つ、そのような娘ではない、引っ込み思案で幼いと、道長は詰ります。
晴明は、入内は宿命だと強く言いました。

●詮子
詮子は道長に対し、身を切れ、今の地位も運が良かったから、子供であろうと使命ならやり抜くべきだろうと。
娘をかばう良き父親の顔をして宮中の力争いから逃げているだけだと本心をつきます。
朝廷の混乱と天変地異が収まるのなら彰子を出せと断言しました。

●幼い子たち
長男の田鶴(小林篤弘)がやってきて、迦陵頻の舞を道長に披露します。
藤原彰子は黙って下がるだけでした。

●倫子を説得
倫子に道長は寝室で、相談があると述べます。
彰子を入内させようと思うと述べると、倫子は嫌だと拒否します。
「これは生贄だ」(道長)
道長のかなり強い言葉にも、不承知だと述べる倫子。
どうしても彰子を生贄にするのなら、自分を亡きものにしてからにしてくれと言い放ちました。
そこで母の穆子(石野真子)が倫子を説得します。


(感想)
あれだけやりたい放題の藤原氏でも道長は入内に消極的だったと言いたいようです。
やむを得ず入内させるというストーリーです。

■改元

改元は「長保」がよかろうと実資は道長に提案します。
帝は傾国の中宮に心をたぶらかされていると実資(秋山竜次)は述べます。
実資も道長の娘の入内に賛成のようです。
「入内?無いな、ナイナイ」(実資)
オウム「ナイナイ」(種崎敦美)

●浮かない倫子
田鶴は姉は琴の師匠に怒られていると話します。
倫子は帝の妃になるような尊い姫だと答え、自ら入内を受け入れている言葉に気づきました。
彰子は、入内の話に、仰せのままにと答えるのみです。
母とかに気軽に会えなくなるけど、分かるかと問いますが、仰せのままにといい回答はありません。

■譲位の心

一条天皇は行成に、政を疎かにしたせいで多くの民の命を失った、責を負って譲位し中宮と静かに暮らしたいと本音を語ります。
譲位しても、中宮も親王の立場も危うくなる、在位のまま政に専念する姿をみせてほしいと行成は答えました。
御子なくば、敦明親王が東宮になるであろう、父親の円融院の血が途絶えます。
一条天皇は譲位はしない、御子は中宮が生むことを望むと翻しました。
道長にそのことを報告し、入内のことを公にすれば喜ばれるといいますが、道長は公にしませんでした。

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「年が明け元号は長保となった」

■長保元年(999年)

(ナレ)
「一条天皇はこの正月、こともあろうに、中宮を秘密裏に内裏に呼び寄せた」

●安倍晴明
内裏の逢瀬のせいで、御子が生まれると晴明が話します。
道長を試したのでした。
中宮が生まれる時に彰子の入内をぶつけることを画策します。

●倫子
ご懐妊であろうと入内は決行すると述べると、倫子は呪詛してくれと懇願します。
帝と内裏を清めるための生贄としての入内。
倫子は肝を据えることを決意しました。

■入内決定

(ナレ)
「道長はついに、彰子の入内を正式に一条天皇に申し入れた」

一条天皇は道長の苦労に労い、娘の入内を許しました。

(ナレ)
「道長は裳着の儀を盛大に執り行うことで彰子の入内を公のものとした」

●裳着の儀
公卿たちが揃う中、彰子の裳着の儀が行われました。

●4人衆
源俊賢(本田大輔)、公任(町田啓太)、藤原斉信(金田哲)が話しています。
斉信は、自分たちは参議のまま、わからぬものだと愚痴を言っています。
左大臣は己のために生きておらぬ、そこが俺達とは違うところだと公任が話します。

●伊周
定子に伊周は、彰子はうつけだと詰ります。
清少納言(ファーストサマーウイカ)は、唐の国では、皇帝は太陽、皇后は月と言われていますが、自分にとっては太陽、やけどするぞと返しました。

●宣孝の思想
地震で被災した子に施しを行っているまひろに、宣孝は汚らわしいと言い放ちます。
丹波の栗を土産をまひろに渡しました。
まひろの文を宣孝の女に見せたということで、不機嫌になり、もう帰るように強く言います。
弟の惟規(高杉真宙)が現れ、清水の市で宣孝が若い女に反物を買ってやっていたところを見たといいます。
まひろの表情が曇ります。

(ナレ)
「それから、許す許さない、別れる別れないと文のやり取りが繰り返され・・・」

清水の市で見つけたというと、反物を持ってきた宣孝に、まひろは若い女にあげていると打ち明けます。
道長のことを話すと、炭を投げつけられました。

(ナレ)
「これ以後、宣孝の足は遠のいた」

●いとの提案
宣孝にお詫びの文を出したらどうかと提案します。
賢いが、宣孝にも逃げ場を作ってやらねば、己を貫くばかりでは誰とも寄り添えないとアドバイスします。

■石山詣

石山寺にみんなで行くことになりました。
読経していると、そこに誰かが現れました。
道長?

----終わり----

次回は 第27回「宿縁の命」7月14日放送です。

■感想

藤原彰子は988年生まれですので、このとき11歳だとか。
政略結婚とはいえ、倫子が猛反対するのも頷けます。
だけど、それは現代から見た、一般人の感想。
時は平安時代、藤氏長者から見れば、当たり前だったでしょうね。
倫子にしてみれば、もう少し年長になってからという考えがあってもおかしくない。
さて、宣孝の貴族思想が描かれました。
まひろとの関係は、何人も妻がいるという、妾に近い関係なんですね。
まあ、そこにはあまり触れたくないんでしょうけど。
彰子はその後、長生きするようで、1074年没とのことです。
14歳で入内し24歳で亡くなる定子に比べれば、幸せな人生だったんじゃないでしょうか。
そして、天変地異が起こると、まつりごとが悪かったのではなく、天皇が悪いということになったのではないかと思います。
現人神の天皇ですから。
微妙なニュアンスの違いです。


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