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【実況と感想】渋沢栄一 NHK大河『青天を衝け』33回「論語と算盤」

2021年10月31日(日)19時10分放送、NHK大河ドラマ『青天を衝け』33回「論語と算盤」を視聴しました。
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この日(10/31)は衆議院選挙投開票日。
そしてあの異臭漂う仮装行列の日。
ニュースを見ているとほとんど日本人は仮装していない様子で少し安心に。
この悪習、今年で終了となればいいのですが。
政治も文化も、これ見るとデュープスにならないよう自覚が必要ですなあ。
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■プロローグ
第一国立銀行では、小野組番頭の小野善左衛門が、助けてほしいと泣きつきます。
小野組が潰れてもこの銀行を守らなければならないと栄一は主張します。
小野組番頭の古河市兵衛は、どうやっても小野は助からないと、信用してくれた渋沢に資金を託します。
栄一は、小野組の犠牲でこの危機を乗り切りました。

■こんばんは徳川家康です
今日は出番なしでした、残念。もう出番なさそう(泣)

---曲---

■銀行では
三井から栄一に手紙が届きます。
・すべての株は三井組が譲り受ける
・渋沢に限り10万の株の保有を許可などなど
渋沢は憤慨して三野村のところにやって来ます。
第一国立銀行を三井組に取り込むつもりなのかと詰問します。
最初からこうなるのが成り行きだった、と三野村はいいます。
栄一「第一国立銀行はあくまでも合本銀行だ!」
三井の一支配人になるつもりはない、と大蔵省に判断を仰ぐことにします。
そんなことをしてよいのか、と三野村は自信満々です。

■日本初の西洋式銀行検査
大蔵省は、シャンドを派遣し、日本初の銀行検査を行いました。
シャンドによれば、抵当もなく回収できない貸付できないものが71万円
結果損失は1万9千円に抑えられたのは評価する。
大口の貸し出しは三井に偏っているのは不健全であーる、と大隈。
三井組への特権は剥奪、渋沢を頭取に任ず。
大隈が味方してくれたようです。
シャンド「この銀行はまだ子供だ、大事に育てなさい」

■岩崎弥太郎と大隈
「大隈様の筋書き通りですなあ」
大隈様は神様だ、と手を合わせる弥太郎です。

■大阪・五代邸
大久保「小野組25万円を潰れる前に己の手にしたそうだな」
五代「攻めるときは己の弱みを省みよ。おはんに人気無いのは弱みを見せぬからじゃ」
おはんにはかなわん、と大久保。

■静岡
慶喜邸に栄一が訪れ、慶喜は楽しみにしていたようです。
ハンティング姿の慶喜が出現、奥方・美賀子と子供もいます。
栄一は天皇陛下や皇后陛下の前に出ることもあり、お二人は天体の観測をしているそうだ、とのことです。
「大久保様は偉いかもしれないが、何を考えているかわからず不気味で、西郷さんと仲が悪く政府を去ってしまい・・・」
美賀子は平岡円四郎の奥方・やすが来た時の話を始めます。
やすは、慶喜が尻尾を巻いて逃げ出したことを非難めいて話します。
沢山の人が死に親のない子が溢れかえり、平岡はこんな世にするために死んでいったのか、と不満を述べます。
美賀子「さもありなん、不満をぶつけるのは慶喜しかいないことを慶喜もわかっている様子です」

■東京・栄一の自宅
論語を読む栄一
”富と貴きとは是れ人の欲する所なり・・・・
君子 仁を去りていずくにか名を成さん・・・
君子は食を終うる間も仁に違うことなし・・・”

栄一の座右の銘であった論語です。
義援金を集め貧しき人に向けて寄付を募るというパリから手紙が届きます。
東京府でも貧民や親のいない子のため養育院を開いているが費用に困っているらしい。
その養育院をあずかろうと思っていることを千代に話します。

■第一国立銀行
金がどんどん引き換ええられ、円の価値が下がっていると知らせが入ります。
大量に金が外国に流れています。
外国商人が蚕卵紙の値が崩れるのを待っているのだ、と喜作は言います。
政府がやれば通商条約をたてに外国から苦情がくる、民でやるしかない。
大隈は渋沢に頭を下げるのを嫌がります。
そこで、大久保は栄一になんとかしてほしいと頼みます。
栄一は政府がどうにかすべきではないかと反論します。
大久保は頭を下げて味方になってくれないか、と頼みます。
経済のことはわからんと本音で栄一に接します。
この大久保の態度に、政府にある8万5千の蓄えを使うことをお許し願いたいと述べます。
大久保「頼んだぞ!」
大久保は栄一の説得に成功しました。

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1872年2月、ワシントンDCにて撮影(大蔵卿時代)Wikipedia

■横浜・渋沢商会
売れずに困っている蚕卵紙50万枚から100万枚を買い上げる。
買い上げる金は政府が用意してくれたが、表向きは民の力でやる。
買い上げた蚕卵紙はすべて燃やし外国商人が買うまで、それを新聞に載せる。
郵便報知新聞主筆・栗本鋤雲が新聞には世論で動かす力があることを知った郵便報知が掲載する。
東京日日新聞も載せると言ってくれました。
喜作「十年越しの横浜焼き討ちだ!」
蚕卵紙を一気に焼く栄一、喜作、惇忠等です。

■明治9年(1876年)1月
栄一宅に客が来ました。
三野村です。
三野村になつく栄一の子たち。
小栗家の奉公人だったのが三井に取り立てられたのだと千代は話します。

■牛鍋を囲み
五代と栄一と喜作、益田孝が牛鍋を囲んでいます。
論語を見つける喜作
己を収め、常日頃の教えが説いてある論語を胸に商いの世を戦いたいと栄一は語ります。
本当に良いものだけを買い付ける千代を褒める三野村。
栄一は、三井が銀行を開設した祝いの言葉を述べます。
「小栗様が今の世をご覧になったらどう思うか、10年前に作ろうとしていたので今更とお笑いになるでしょう」
「金中心の世になってきた。金だ!金だ!これは開けてはならない扉を開けたのかもしれません」今後を予言する三野村です。
翌年、三野村は病で亡くなりました。

明治10年西郷戦死

「なんと馬鹿らしい」
戦費4200万円

岩崎弥之助「大久保卿が不平士族に襲われて死んだと」弥太郎に伝えます。

日本は新しい時代に向けて、歩み始めました

次回は第34回「栄一と伝説の商人」

----つづく----

■大河ドラマ紀行
鹿児島県鹿児島市
西南戦争戦いは7か月以上続きました。
政府は電信を活用し迅速な伝達は戦争を有利に導きました。
西郷は自刃、南洲墓地で静かに眠っています。
その8か月後、大久保は清水谷で暗殺されます。
青山霊園に葬られました。

■感想
西南戦争も大久保暗殺もスルーというのは残念ですが、番組編成上、仕方ないのかも。
大久保利通が、栄一に頭を下げるシーンは、大久保の冷徹で真面目すぎる性格を自ら変えようとする気持ちが伝わってきました。
しかし結局、西郷を追い詰めたのは大久保だといわれていますので、そこの心境を描いてほしかったですね。
金が大量に海外に流出し円の価値が下がっている場面が出てきます。
これは現代にも通じつことで、紙幣を大量に発行するとインフレーションが起こるという経済原理を警告しているのだと見て取れます。
最近話題のMMT理論ではインフレーションを起こさない程度に貨幣発行は許されるみたいです。
自国の通貨に信用があれば国債発行して財政赤字になっても問題ないということなので、明治時代とは条件が違うので問題ないのでしょうね。
この頃は中央銀行もありませんでしたし。
このMMT理論の賛否について、経済に詳しい方に聞いてみたいところです。


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