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【感想】渋沢栄一 NHK大河ドラマ『青天を衝け』第4回

昨日2021年3月7日は、渋沢栄一モデルの大河ドラマ『青天を衝け』第4回が放送されました。タイトルは「栄一、怒る」

今回も徳川家康公からの始まりは無し。後ほど登場ですね。

■夢見る海外渡航

尾高惇忠から江戸時代前期にいた朱印船船長の浜田弥兵衛(ヤヒョウエ)の本を詠み聞かされます。
「ペルリなんか100年の歴史しかないじゃないか。バテレンは日本人の魂まで乗っ取ろうとしていたそうじゃないか」
栄一に、外国人排斥思考が植え付けられていきます。
とはいえ、栄一は父とともに異国に渡る夢をみます。
日本に外国の脅威が迫りつつ、驚異の対象である外国に対する興味も湧いているということを描きます。
渋沢栄一、この段階では自ら進んで海外渡航したのか、命令で行かされたのかわかりませんが、海外渡航が人生を決定づけたことは間違いありません。

■徳川家康公登場

ここで欣也家康登場です。
阿部正弘がペリー来航の対応を広く意見を募ります。
私(家康)の時代では考えられなかったことであると言います。
攘夷派と開国派、真っ二つに分かれます。

■徳川斉昭と井伊直弼

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徳川斉昭とそれを演じる竹中直人さん、雰囲気がなかなか似ています。
こういうところでドラマに没入できるのはいいですよね。
なかなか考えられた配役なのではないでしょうか。

尊皇攘夷の斉昭と開国派の井伊直弼との対立が激化していきます。
この辺、対立が本当かどうか分かりませんが、開国派が優勢になっていくことは確かです。

■徳川慶喜と平岡円四郎が初対面

平岡円四郎とやす夫妻が「メリケンごとき追っ払え」と話します。
平岡円四郎は旗本ですが食えない旗本だったようで、庶民が住むような長屋で暮らしているようです。
ところが優秀だったようで藤田東湖や川路聖謨という水戸藩の重役に認められ慶喜の小姓に抜擢されます。
そんな優秀な平岡円四郎が小姓として慶喜の膳を用意するのに、作法を知らず、逆に慶喜から教えを受けるという小話が演出されます。
まあ、この辺ありえないけどドラマの小話ですからしょうがない。
藤田東湖と川路聖謨は慶喜を徳川将軍にしたいと述べます。

■その頃血洗島では

藍玉農家の寄合が開かれます。宴会付き定例総会ですね。
これまでは年功序列の席次で会合が開かれていましたが、この年は栄一が取り仕切ることになり、年功序列は止めて、取引高か生産量で番付を作り、その番付順に席次を決めることになります。
長老の顔役がいままで上座に座っていましたが栄一に指定されたのは下位の席でした。長老は不満な様子です。
さらに権兵衛さんが大関の席に座り、どうやって良い藍玉を育てたか語ってもらうことになりました。
それを聞いた長老は反発すると思いきや、今度は俺が一番になってやると栄一の番付に賛同を示します。という小話でした。
これは、藍玉製造農家の番付表である、「武州自慢鑑 藍玉力競」です。
現在【渋沢栄一記念館】に展示されている『武州自慢鑑 藍玉力競』を見ると良さそうです。
地域全体の藍の品質を向上させるために「番付表」というアイデアを思いついたようです。
ここでも、渋沢栄一の「みんなが豊かになる仕組みづくり」という思考が見て取れます。

■栄一、怒る

栄一は父の名代として、岡部藩の代官にお金を差し出す命令を受けに行きます。
農家が汗水垂らして稼いだ金を取り立てられ、納得がいかずに怒りをあらわに。
なぜお金を差し出す側が土下座しないといけないのか、と世の中の仕組みに対し大いに疑問を持ちます。
栄一の家は裕福な実家なので、悪は貧困ではなく高官に向かうのでしょう。
このドラマでは、代官に対して反感を持つというイメージを演出していくのでしょうかね。
父は、「泣く子と地頭には勝てぬ」です。権力者には逆らえない。

私は、代官への反感より、番付表のエピソードのほうが栄一の思想を知る上で参考になりますし、面白かったですね。

■『青天を衝け』紀行

今回の紀行は、東京都文京区の小石川後楽園です。水戸藩の屋敷があったところです。
水戸黄門でおなじみ光圀の時代に作られたそうです。
稲田が残っています。当時から農業を重視していたことがわかります。
本編でも出ていた農人形も出てきます。

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