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【感想】渋沢栄一 NHK大河ドラマ『青天を衝け』第6回「栄一、胸騒ぎ」

昨日2021年3月21日は、渋沢栄一モデルの大河ドラマ『青天を衝け』第6回が放送されました。タイトルは「栄一、胸騒ぎ」

今日はいきなり登場。神君家康公。「今日は息子を紹介します」
息子?一体誰だろうと思っていたら、11男の頼房でした。
意外な人物登場ですね。
徳川頼房は、水戸藩25万石の初代藩主です。
家康61歳のときの子だと。
頼房の子が光圀、水戸黄門のモデルです。
天子様を敬うべし、という尊王思想を貫いたとのことです。
水戸藩の思想として、孝は徳川家康公におき、忠を天子様に捧げる、いわゆる尊王思想がベースにあります。
前回の放送にて地震で亡くなった藤田東湖は斉昭の支えとしてかけがえのない存在だったことが分かりました。

■血洗島では
そんな東湖の死が血洗島にも伝わります。
栄一等は、漢の劉邦は庶民から、家康は三河の小さな殿様から始まったんだ、と教わります。
剣の練習でコテンパンにやられてしまう栄一です。
あまり剣の腕前は大したことなかったようですね。
この俳優をキャスティングした時点で、なんとなく栄一の身体能力が見えてきます。
実際、渋沢栄一の身体は小柄だったようです。
結果的には、この身体能力が剣の道ではなく、インテリジェンスの道へ進む助けとなったのではないでしょうか。

■栄一、胸騒ぎーー1
千代が「武士の戦はどこではじまるんかね」と栄一に話します。
なんとも、哲学的な話をする千代です。
なぜだか、恥じて逃げる栄一、千代に恋心を抱いたシーンでした。

■江戸の水戸藩では
斉昭/竹中直人と妻の吉子/原日出子が、息子の嫁を娶ることになりました。
美賀君/川栄李奈が慶喜と結婚します。
本名が一条美賀子、公卿であった今出川公久の娘です。

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一条美賀子Wikipediaより引用

写真を見ると、かなりのべっぴんさんですね。
なんとなく、気の強そうなところがあるのかな。しらんけど。
美賀君、義祖母の徳信院/美村里江と慶喜をめぐって痴話喧嘩。
このあたり、よく分かりませんが、そういう話があったのでしょう。
お互い皇族出身なのでプライド高そう。
この女優さん(皇族っぽくない)をキャスティングしたことで、なんとなく展開が読めます。

一方、薩摩藩では、篤姫(篤君・天璋院)が将軍家家定の嫁になります。
篤君/上白石萌音は、薩摩藩・島津斉彬の養女です。
大河ドラマでも2008年「篤姫」として放送されて大変好評でした。
病弱な家定を支えた妻であり、歴史の渦の真っ只中にいたということで、有名な人物です。
篤君、大変な時代を生き抜いた強い女性という印象があります。
この女優さん、生まれが鹿児島県鹿児島市とのこと。
一見、南国出身っぽい雰囲気があったので、キャスティングが素晴らし。
斉昭といい、篤君といい、リアリティのある配役の俳優陣、恐るべし。

■下田で一大事
下田港に、ハリスが来航します。
通商条約を締結するよう圧力を掛けに来たのです。
このハリスを将軍に謁見させるかどうかで、開国派と攘夷派で揉めます。
朝廷に異国が開国を迫っていることを知らせました。
この出来事は、1857年のハリス下田来航のことでしょうか。
あっさりとした内容になっています。
おそらく、日米修好通商条約を締結する前の、いざこざを言ってるんでしょう。
ハリスは、外交官となっていますが、民間の商人出身らしい。
アメリカは、民間人に全権移譲して外交させていたのはさすがです。

■栄一、胸騒ぎーー2
血洗島に道場破りが現れます。北辰一刀流千葉周作門下の剣術家で、名前は真田範之助/板橋駿谷です。
栄一と同じように百姓出身、尊皇攘夷思想を持つようで、意気投合します。
千代が現れると、こんな田舎にいるとは思えない美人だと褒めます。
尾高惇忠/田辺誠一は、千代は剣で勝った者にしか嫁にやらん!と宣言。
喜作は千代を嫁にもらいたいと言い出し、恋のライバルが出現し、うろたえる栄一。
血が体中を巡り「胸がぐるぐるする」となんだか変です。
恋煩いというヤツですね。

■1857年安政5年
正月のお祝いの席で、斉昭は公家出身の吉子を上座に座らせ、吉子は、夫が良ければ妻も良くなる。と斉昭をたてる言葉を述べます。
光圀以来、徳川のまつりごとを助けるのは当たり前、徳川と天皇が争ったときは天子様に弓をひくようなことはあってはならない、と説きます。
阿部正弘/大谷亮平の顔色がよくありません。

■栄一、慶喜と出会う
商売で旅に出た時、栄一は慶喜一行に偶然遭遇します。
栄一は、立ち小便の最中だったみたいで、高貴な一行に栄一は狼狽えます。
そこに慶喜が馬を降りて近づきます。
栄一はそのまま立ち尽くしますが、慶喜は一緒に連れションすることに。
意外な出会いを演出してくれます。
連れションといえば、家康と秀吉の連れションを思い出します。
小田原攻めの時だったか、家康に領地替えを言い渡すのに連れションを利用したという逸話です。
阿部正弘が突然、殿中で倒れます。
つづく

さて、今回は、胸騒ぎというテーマでした。栄一の恋心と幕府周辺で起こった事件の今後の展開を「胸騒ぎ」という言葉を掛けた内容でした。
ドラマとしては前フリが終わり、本題に入っていく段階なんでしょう。
次回のタイトルスタイルが変わります。
「栄一、○○」の形式ではなくなります。
「青天の栄一」です。
次のステージへ変わる予感大です。
栄一も年齢でいうと、17歳くらいですので、青年として自立する段階です。
大人の栄一が見られるのでしょう。

■大河ドラマ紀行
静岡県下田市は、和親条約により開港された場所です。
アメリカのハリスは、港に近い玉泉寺に領事館を構え、3年間過ごしました。
ハリスの功績に感謝した栄一は、玉泉寺境内に記念碑を建立しました。
栄一の支援で大修繕を行います。本堂の屋根が茅葺から銅板葺に、ふき替えられました。

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