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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第32回「災いの種」

2022年8月21日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第32回「災いの種」を視聴しました。

<始まる前に>

今回は、頼家の番ですかね、北条に粛清されるか!?
まだまだ、謀略は続きますね。

<NHKのあらすじ>

奇跡的に息を吹き返した源頼家(金子大地)。
しかし後鳥羽上皇(尾上松也)のもとには頼家危篤の報が届き、後鳥羽は考えを巡らせる。
鎌倉では、政子(小池栄子)のもとに義時(小栗旬)、泰時(坂口健太郎)らが集まり、新たな体制について話し合っていた。
そんな中、一人で思いにふける比奈(堀田真由)。
一方、先を見据えるりく(宮沢りえ)は時政(坂東彌十郎)に京との関係をより深めるように説き、愛息・政範(中川翼)も胸を高鳴らせる。
そして、三浦義村(山本耕史)は……

■プロローグ

頼家が回復し、北条家は大変なことになったと慌てます。
大江広元によると、千幡を征夷大将軍に就任するよう要請した手紙がすでに朝廷に差し出されました。
「頼家が息を吹き返す前に戻すしか道はない」(義時)

---曲---
エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)

恐るべき早業で比企を滅ぼした北条。
千幡を鎌倉殿とする新体制が生まれる。
しかしそこには既に、大きな亀裂が入り始めている。

■回復した頼家

「せつに会いたい」→流行り病に罹り伏せている
「一幡に会いたい」→一幡も会えないと時房。
比企も病だと取り繕います。

■実衣

私は出家しない、仏は全成を助けてくれなかったから、と実衣。
「根絶やしにするはずだったのでは?」(実衣)
政子は、一幡を葬ったと義時に打ち明けられました。
「あなたは、頼朝様の孫を殺した」
「頼家も殺すつもりですか、あなたを信じることはできません」(政子)

■回復したが・・・

頼家は、比企が滅び、せつや一幡が亡くなったことを政子に打ち明けられました。
比企は館に火を放ち自ら滅んだと話す政子に対し、頼家は北条を怨み始めました。
そして政子も怨み始めました。

■善哉

三浦義村は善哉(長尾翼)が次の鎌倉殿になる、「時をお待ち下さい」とつつじ(北香那)に話します。

■後鳥羽上皇

鎌倉より文が届き、頼家が危篤で、弟に後を継がせ征夷大将軍に任じてほしい、とあります。
慈円(山寺宏一)は、夢を見ました、壇の浦に沈んだ三種の神器、宝剣の代わりが武家の棟梁の将軍と。
同時に元服すると言うから、後鳥羽上皇(尾上松也)が名付け親になるといいます。
「京と鎌倉をつなぐ、さねとなってもらおう、実朝じゃ」(上皇)

■北条家

千幡の御台所は京から迎えようと、りくと時政の息子・北条政範(中川翼)ときく(八木莉可子)に話しています。
娘のきくの結婚相手・平賀朝雅(山中崇)は京都にいたため、りくとは馬が合うようです。

■頼家

頼家は消失した比企の館を見て、比企能員の最期を和田義盛(横田栄司)と仁田忠常(高岸宏行)に問い詰めます。
和田義盛は頼家に対し、比企能員は一人で出向きそこで殺された、手を下したのが誰かわからないが、決めたのは北条殿と報告しました。
「許せん。時政の首を取ってここに持って参れ」(頼家)
三浦義村、畠山重忠と和田義盛の三人で話し合います。
和田義盛は、頼家様は終わりだ、時政に相談しますが、仁田は板挟みになって悩んでいるようです。
りくは、襲ってくるかもしれないから、ここは攻めましょうとりくは時政に決断を促します。

■都から

平賀朝雅を京都守護として派遣、上皇に千幡の名前「実朝」を頂戴しました。
仁田が義時の元を尋ねますが、残念ながら後回しにされました。

■一幡の行方

泰時とつつじは、一幡様は生きていて、とある場所に匿っていると義時に打ち明けました。
善児(梶原善)とトウ(山本千尋)の元に一幡は匿われていました。
比奈は、鎌倉に残ることはできないと義時に願い出ます。
起請文があるため苦しんで死んでしまうから、比奈から泣きながら離縁を申し出ました。
「正室は比企ゆかりの姫の前、4年後、京で生涯を終えたという」(長澤まさみ)

■善児とトウ

善児が一幡(相澤壮太)を遊ばしています。
義時は殺害を命じますが、善児は「できねえ」首を横に振ります。
千鶴丸と何が違うと問い詰める義時に「わしを好いてくれている」と答え、刀を持って一幡の元に。
善児は一幡に近づきますが、義時が先に一幡を殺めようとした時、トウが上手に避けました。
善児は泣きながら自分が作ったブランコを壊しました。

■急な知らせ

仁田の死体が見つかりました。自害して果てたとのこと。
義時は頼家に対し、軽々しい言動が忠義の厚い坂東武者を失くしたと非難します。
頼家には鎌倉を離れ、修善寺に移ってもらうことになりました。
泰時に義時は比企の館が焼け落ちたときに亡くなっていたと答えました。

■新たな鎌倉殿

嫌がる頼家を強引に連れ出そうとします。
建仁三年(1203年)10月8日、実朝(嶺岸煌桜)の元服の儀式が盛大に行われる。
一方、頼家は、伊豆修善寺に送られました。
新たな鎌倉殿三代将軍・源実朝の誕生である。
比企尼(草笛光子)が現れ善哉(長尾翼)に話します。
「北条を許してはなりませんよ、兄を殺した北条を」といい、「あなたの鎌倉殿就任を阻んだのは義時、時政、政子、決して許してはなりません」
それだけいい、姿を消しました。

----つづく----

次回は第33回「修善寺」8月28日放送です。

■感想

今回は頼家ではなく、仁田でした。
そしてまさかの展開、善児が暗殺を拒否し、泣くという一面を見せ、驚きました。
兄・宗時の真相を知らない義時と善児がどうなるのか、まだまだこちらも目が離せませんね。
さらに、比企尼が亡霊として現れ予言めいたことを話す場面は、比企に対する北条の悪辣さを表現しているように思えます。
悪霊や祟りの出現は、無実のものを殺めたときに世論がそうさせるとも。
例えば、長屋王、菅原道真や平将門などなど。
祟りにおびえそうですね、北条一家。

■勝手に解説

ドラマでは、和田義盛は時政側についたため助かり、仁田忠常は自死したことになっていました。
仁田忠常は、仁安ニ年(1167年)生まれで、 建仁三年(1203年)に死去、35歳でした。
姓は新田とか日田とも言われます。
「吾妻鏡」では、帰宅の遅れを怪しんだ弟たちの軽挙を理由に謀反の疑いをかけられ、時政邸を出て御所へ戻る途中で殺害されたことになっています。
「愚管抄」では、頼家の状態を知らなかったため能員を討ちますが、義時と闘って討たれたとあります。
自死ではなさそうです。

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