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【感想と解説】NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第34回「理想の結婚」

2022年9月4日(日)20時放送、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第34回「理想の結婚」を視聴しました。

<始まる前に>

義時の新たな奥さん登場ということで、今回はホッとする回になるのでしょうか。
それともまたまた誰かが餌食になるのか?
あの実直な畠山?それとも猪突猛進の和田?
目が離せませんね。

<NHKのあらすじ>

源実朝(柿澤勇人)と後鳥羽上皇(尾上松也)のいとことの婚姻が決まり、政子(小池栄子)の心配をよそに喜ぶりく(宮沢りえ)。
一方、京では後鳥羽上皇が源仲章(生田斗真)、慈円(山寺宏一)らと鎌倉の行く末について思いを馳はせていた。
そんな中、北条時政(坂東彌十郎)から代々受け継ぐ惣検校職のお役目を返上するように求められた畠山重忠(中川大志)が、疑念を抱いて義時(小栗旬)に相談。
その義時ものえ(菊地凛子)を……

■プロローグ

泰時が義時から頼朝の形見・小仏を渡されます。
鶴丸(きづき)はせっかくなのでもらっておけと勧めます。
時房は義時の子供のお守りをして帰ってきました。

---曲---
エバン・コール

■ナレーション(長澤まさみ)

謀反の疑惑とともに頼家は世を去った。
実朝が鎌倉殿として政治の表舞台に立つ。
しかし
実権を握っていたのは、執権 北条時政

■第三代鎌倉殿 源実朝

本日より訴訟のお裁きに立ち会うことになった実朝。
昼からは、八田知家(市原隼人)の薙刀、和田義盛(横田栄司)の弓、大江広元(栗原英雄)の政の術、三浦義村(山本耕史)の処世の術を学ぶことに。

■政子

三善康信(小林隆)は和歌の先生・源仲章が京にでかけていて休憩中と政子に話します。
頼朝の持っていた和歌集を鎌倉殿の目のつくところに置いておいてほしいと頼みます。

■権力者・時政

時政は、訴訟中の御家人から貢物をもらい、大忙しです。
りくは、平賀朝雅(山中崇)に頼んだ帝との縁組の進捗具合を話します。
藤原兼子(シルビア・グラブ)が骨折った千世様になりそうとのこと。
りくは、出世した自慢の息子、北条政範(中川翼)と平賀朝雅を頼りとしています。
時政は、足立遠元(大野泰広)と畠山重忠に対し、武蔵守になってもらうが惣検校職は返上してもらうと断言します。
重忠は、武蔵を奪い取るつもりでは、と時政を警戒し、命がけで抗う覚悟だと義時に打ち明けます。

■訴訟

付届けを持ってきたものに便宜を図るのはだめだと義時は時政を諌めます。
武蔵国を奪い取るつもりなのか、畠山と一戦交えるつもりなのかと問い詰めます。

■りく

りくと実衣(宮澤エマ)は上皇と縁者になるならすばらしい縁談だと思っていますが、政子は少し疑念があるようです。
しかし、実朝の結婚が決定しました。

■元久元年(1204年)10月14日

公卿の坊門信清の娘を迎えに政範らが京に出発。
結婚が決まり、顔色がすぐれない実朝でした。

■義時の縁談

大江広元が義時に、二階堂行政(野仲イサオ)の孫娘のえとの縁談を持ちかけました。
義時は八田知家に、縁談を見極めるように命令します。

■京では

平賀朝雅が鎌倉の使者を出迎えの準備をしています。
源仲章が平賀朝雅に、執権別当になる気はないかと誘いをかけています。
朝廷と関係深い平賀朝雅が、実朝と鎌倉を収めてくれれば言うことなし、万々歳だと、仕掛けようとしています。
例えば、政範が亡くなれば千代様を平賀朝雅が連れて凱旋すれば時政は平賀朝雅を選ぶと謀略を話します。
上皇の乳母・藤原兼子(シルビア・グラブ)や源仲章らと話しています。
「平賀朝雅が執権になれば鎌倉も動かしやすくなる」(上皇)
慈円(山寺宏一)の実の兄が九条兼実です。
「源氏の先は無いか、諸行無常、北条もか、頼んだぞ、慈円」(九条兼実)

■のえと義時

二階堂行政の孫・のえ(菊地凛子)と対面し、仲良さそうです。
八田知家の報告によると、のえは非の打ち所がなく、賢く裏表なしと評価しました。

■11月3日

政範たちが京に入る。
しかし、北条政範が突然この世を去る。享年16、急な病であったといわれているが真偽は不明。

■のえ

義時はきのこをプレゼント、のえは二人の子と初めて会い、いい感じの様子です。
泰時は、比奈を追い出しておいて、もう結婚するのか、怒り心頭です。
さらに追い打ちをかけるように非難する泰時は、初(福地桃子)にビンタされました。

■宴会

和田義盛の家で実朝、義時らと宴会です。
鹿汁でもてなす和田義盛、巴御前(秋元才加)が鹿の肉を振る舞います。
実朝は鹿肉が苦手のようですが、鹿肉を頑張って食しました。

■時政

三浦義村に時政は、「畠山は爺様の敵、もし一戦交えることになったらどちらにつくか?」
「決まっているでしょ・・・」(義村)

■実朝と義時

「この婚姻、後戻りはできぬということか」(実朝)
政子はこの結婚なかったことにできないのかと気にします。
大姫の二の舞い担ってほしくないといいます。
義時は嫁を取ることになったと政子に打ち明けました。

■実朝

実朝は例の和歌集に目が止まり、興味深く見ています。
泰時は、のえが実はきのこ嫌いで使用人と下品に飲んだくれている姿を偶然見てしまいました。

----つづく----

次回は第35回「苦い盃」9月11日放送です。

■感想

義時の妻・のえがきのこ嫌いだとは、かなり裏がありそうですね。
そして、政範の急死。
陰謀が渦巻いてそうで、怖い。
権力があるけど武力を持たない朝廷の権謀術数は筋金入りですね。
ただ、後鳥羽上皇自ら陰謀を画策していたのかは疑問です。
北条にいいようにされたくないという思いはあったんでしょうけど。

■勝手に解説

のえとして登場した義時の妻は、伊賀の方です。
藤原秀郷の流れをくむ関東の豪族・伊賀朝光の娘なので伊賀の方と呼ばれます。
義時との間に、7代執権北条政村、実泰、時尚、一条実雅の妻を生んでいます。
建仁三年(1203年)に起こった比企能員の変の後、義時が前妻の比奈(姫の前)と離婚したのちに継室となり、元久ニ年(1205年)政村を出産、 承元ニ年(1208年)に実泰を出産しています。
実朝の御台所は、公卿の坊門信清の娘・千世(出家後は西八条禅尼)です。
建久四年(1193年)生まれ、亡くなったのは文永十一年(1274年)です。
千世というのは番組の都合でつけられたもので、名前は不明です。
1204年頃に結婚しているということは、11歳と幼少だったことになります。
実朝はこの頃12歳ですから、いかに政略結婚だったかということです。

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