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【感想】NHK大河ドラマ『どうする家康』第47回「乱世の亡霊」

2023年12月10日(日)20時『どうする家康』第47回「乱世の亡霊」を視聴しました。

<始まる前に>
ドラマも残り二回、今年も残り少しだと再認識の今日このごろです。
千姫、初、春日局が見どころですかね。

<NHKのあらすじ>
家康(松本潤)の大筒による攻撃で難攻不落の大坂城は崩壊。
茶々(北川景子)の妹・初(鈴木杏)と阿茶(松本若菜)が話し合い、秀頼(作間龍斗)が大坂に留まることと引き換えに、城の堀を埋めることで和議が成立する。
だが乱世を望む荒武者たちは全国から大坂城に集まり続け、豊臣を滅ぼすまで平穏は訪れないと、家康は再び大坂城に兵を進める。
そんな中、初と江(マイコ)は、姉・茶々を止められるのは家康だけだと訴える。


■プロローグ

●大阪冬の陣
「この世で最も愚かで醜い人の所業じゃ」(家康)
崩壊する大坂城の下敷きになり意識が戻る茶々とそれを見守る千姫。
祈る一人の少女と茶々がダブります。

●茶臼山・徳川本陣
千姫無事の知らせが秀忠に届きました。
和議に応じるという知らせに、家康は二度と大坂を戦えなくするという決意です。

---曲---
稲本響

■ナレーション(寺島しのぶ)
「大阪冬の陣は和睦交渉に入り、豊臣方の全権代表に選ばれたのは、茶々の妹初でございます」

■初(常高院)

大野治長(玉山鉄二)から和睦方針を聞く初です。
豊臣家の所領安堵、秀頼と茶々の人質は出さない、牢人の所領を与えるという3つです。
阿茶局の狡猾な手には乗るなという厳命が初に下されました。

●和睦交渉
交渉には初と、大蔵卿(大竹しのぶ)も同席していました。
阿茶局は、豊臣家の所領安堵と秀頼を江戸に出さないことは約束しました。
しかし、牢人への所領は難しいと答えます。
罪に問わずめし放ち、堀を埋めるのなら同意すると言います。
本多正信(松山ケンイチ)は、城さえ丸裸にすればもう戦えないといいます。

(ナレ)
「かくして大阪冬の陣は和睦のうちに集結するも、戦の火種は残ったままです」


(感想)
まさかの大竹しのぶさん登場です。
大蔵卿局はどういった立場だったんでしょうか?

■慶長20年(1615年)

本多正純が先頭にたって、堀を埋めようとするのに対し、豊臣方は卑怯であると対立します。
卑怯であればあるほど、諸国から牢人たちが集まると言います。
秀頼が徳川に代わって天下を収められるとは思えないという寧々に対し、茶々は反発します。
なんのためにやっているのか、自分の野心のためではないかと、痛いところを突かれます。

●初と江
(ナレ)
「徳川と豊臣の一触即発の状況は続き、その危うい間柄を和らげようと、初が君の元を訪ねてまいりました」
丹波の小豆で作ったぼた餅を持って初は江と対面します。
厄介なのは、ただひたすら戦うことを求めたがること、今は自分のその一人だと家康は自虐的に言います。
牢人が京に火を放ち死人が出たとの知らせが入りました。
初はその知らせを受け、豊臣を攻め滅ぼすという家康のことばに、説き伏せると答え、江も初と一緒に大坂に行かせてほしいと訴えかけます。
江は、そのために呼ばれたのだろうとお見通しです。
これは最後の通達だと家康は述べました。


(感想)
三姉妹のうち、江と初は、歴史に翻弄されながら、強かに生き延びました。
茶々だけは我が強すぎたようです。

■4月・京

(ナレ)
「慶長20年4月、神の君率いる徳川幕府軍は、戦に備え京へ」

●二条城
家康は、豊臣が生き残る最後の機会、寧々に力添えを頼みます。
寧々(和久井映見)は、もうできることはないと、伝えることはすべて伝えた、心のなかで揺れ動いているのではないかと思っています。
あの子の中の何かがそれを許さないんだろうとも。
豊臣に来てから、何を考えてているのかわからない子だった。
親の仇の子を産み、家を乗っ取り、天下を諦めない。
役目は終わったと告げて、寧々は去っていきました。
江は、家康に打ち明けます。
姉には心に憧れの君がいて、本能寺で命を狙われて逃げたと聞き・・・・

●茶々(12歳)
茶々(白鳥玉季)は憧れの君の安否を祈っています。
妹の初(古川凛)と江(有香)に茶々は、その方は助けに来る人だと信じているのだと。
幻のようなものだった、それが裏切られ、母は死に徳川は嘘つきということで茶々は恨みだしのです。
姉を止められる人がいるとすれば、私だけではないと家康に促しました。
そして、家康は筆をとり・・・・


(感想)
たしかに以前、その様な伏線がありましたね。
お市と恋に落ちそうになったという話でした。

■大坂城

茶々・千姫と江は面会します。
大和・伊勢の一大名になり、江戸に参勤せよという申し出でした。
江には帰るように命じますが、江は家康からの直々の文を渡します。
千姫に江は、櫛と家康からのペンを贈り、徳川家の姫として両家の仲を取り持てと話します。
しかし千姫は、豊臣の妻だとその贈り物を拒絶し、別れを述べました。


(感想)
茶々や秀頼の面前ですから、千姫としてはそうせざるを得ないでしょう。

■家康からの手紙

茶々は家康からの手紙を読みます。
お市の方と赤子の茶々を抱いたぬくもり思い出し、信じてくれとは言わないが乱世を生きる
それを子供らに受け継がせてはならない、私とあなたですべてを終わらせよう。
乱世の生き残りを根こそぎ引き連れて滅ぶ覚悟、秀頼は生き延びさせることが母の役目。
かつての母君がそうなさったように。
手紙を読んだ茶々は、傷の付いた柱の傷に触れ、秀頼に想いを託します。
戦えとは云わぬ、徳川に下るもよし、本当の心で決めるがよい。
それに対し、秀頼は、心に従うと答えます。
千姫も本当の心に従うと述べます。
秀頼は、ようやくわかった気がすると、家臣の面前に出て、話します。
誠の心は、こうでした。
信じるものを決して裏切らず、我が身の危険を顧みず、戦うのが秀頼である。
暑い炎が燃え盛るのを感じる、戦場でこの炎を燃やしたい
天下人はこの秀頼であることがこの世のためである。正々堂々戦い徳川を倒して見せるともに乱世の夢をみようぞ。

「よくぞ申した」(茶々)
「徳川を倒しましょう」(千姫)
初を見た茶々は、手紙を放り投げ焼き捨てました。

(感想)
なかなか感動的な家康と茶々のエピソードでした。
千姫は誘拐した側に味方するというストックホルム症候群状態でしょうね。

●徳川側
大和郡山城が落とされたと知らせが入りました。
乱世が生み出した最後の化け物かもしれないと正信(松山ケンイチ)は述べます。
家康は「南無阿弥 家康」と記しました。

----つづく----

次回はどうする家康 第48回(最終回)「神の君へ」12月17日放送です。

■感想

最終回に向けてなかなか濃い内容でした。
やはり、お市と三姉妹が全面に出たユニークな展開に、思わず引き込まれました。
脚本が良いから、現代ドラマとしてみると大変優秀なんですよね。

大蔵卿局は、大野定長の妻で、淀殿の乳母を務めた。慶長3年(1598年)の豊臣秀吉死後、正室である高台院とその侍女の孝蔵主が大坂城から去ると、豊臣家中で権勢を振るったが同年に大坂城へ入った家康により子の治長と共に大坂から追放される。その後、赦されて大坂へ戻ると再び権勢を振るうようになる。
大坂の陣で敗れ自害した秀頼や淀殿に殉じて、子の治長と共に自害した。

Wikipedia

母親と恋仲の家康を恨んでいたかどうかは分かりませんが、豊臣側は滅ぼされて本望だと考えていた、ということは歴史の結果から見ても分かります。
徳川側も、これは滅ぼさないと後々また政権がひっくり返るという危惧が生じていてもおかしくありません。
平家と源氏のような展開を想像したんじゃないでしょうか。
頼朝を滅しなかったために平家は滅んだ。
一大名として残しても、その後、難癖つけて改易したでしょう、たぶん。
現代ドラマの感動とは正反対の展開があることはまちがいありません。


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