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私たちは気づけない


私たちは


彼らにとって


船のようなものかもしれない


日夜の海を航行して


何かを積み込み


未知の海域を開いてゆく


内海から外海へと



死者達は


難破して船を喪い


陰の住民となり


ひそかに


巨大な生者という船で


密航する機を窺っている


のかもしれない


肉体という白亜の城


精緻なる小宇宙


神からの授かりもの


光り輝く数十兆の水晶に


私たちは気づけない


生きていることは


生きているという真実に気づけない


盲目的宇宙聾唖的存在

■画像はナショナルジオグラフィックより。



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