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荒地のエンジン15. “女ロビン・フッド登場か。”

農水省への中間報告後にちょっとした翳りがさした。西武鉄道がゆらぎ始めたのだ。飯能市役所での災害食自販機勉強会参加承諾していた担当者の上層部からのストップがかかったらしい。それはそうだろう。西武池袋駅、西武新宿駅はビジネス激戦区だから、西武としても農水省絡みの案件よりも、長い取引実績のある大手ベンダー会社を選びたいという高いブランド意識が出てきたか。或いは苦戦する西武グループや西武ストアなどからの横槍が入った可能性は高い。メンバーの自販機メーカーに取引実績が無く、業績資料を出せときた。単に災害食だけでなく日本中の特産品自販機を西武ブランドでと上層部は判断したのだろう。無理もない。飯能市役所勉強会は西武抜きで飯能サイドが快く了解してくれた。豊洲市場やNEXCO、区役所などいくらでも魅力的ルートがあるから。西武からは日を改めてまずは西武鉄道にて情報交流したいという意向だが、私の長い営業経験からすると、このつまずきは致命的で、可能性が閉じられたに等しい。かなり西武池袋線には愉しませてもらったのだが、残念だが十中八九オシマイ。
秩父市役所からは勉強会参加可能との連絡があった。
捨てる神拾う神で、理事長人脈から強力な味方が現れた。元朝日新聞記者で今も連携中の女性の運営する一般社団法人だ。労働組合筋や全国教育委員会との実績を持つ彼女は、災害食自販機モデルに強い興味をあらわにし、全国の小中学校に災害食自販機を置こうと言ったとのこと。子ども達から始まる家庭のローリングストック備蓄。また難航する郵便局筋向けのブレイクスルーとして郵便局労組へのルートを提案してくれたらしいが、諸刃の剣で、企業体としての郵便局、オーナー郵便局長会との軋轢に油を注ぐことになりかねないからだ。とりあえず東京でお会いする段取りとなったが、このような国民のライフラインに関わるプロジェクトにはマネー至上の企業ではどうしても限界があるのもしれない。市民社会に根ざした社会構造である教育委員会からの災害食アプローチはひょっとしたらひょっとするかもしれない。
果たして女ロビン・フッド登場なるか。
◎投稿時情報:早速、地図のZ社との案件を彼女が持ち込んできた。なかなか戦闘的な女性ロビン・フッドのようだ。春の嵐だな。

■画像は猩々緋色。吉岡幸雄著『日本の色辞典』。

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