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琥珀集39.

草の種の命
土なくともひっそりと
孤独にまた家族のように
アスファルトの隅に
種族の姿をあらわす
風に吹かれてさすらい
苛烈な日に枯らされて
あとに何も残さず
ただ運ばれてゆく
雨に打たれて溶けてゆく
その一代に全霊を込めて
神に主張する
生きることの不可思議を
自分の命の役割を


■画像はヤフー、琥珀画像より。

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