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6年間Aqoursを追いかけてきたオタクが東京ドームで初めて爆泣きした話

2016/4/1。
μ's Final LoveLive!〜μ'sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜


 この日僕は東京ドームにいました。
 ダブルアンコールも終わり、続々と退場している頃。近くの席にいた結構歳がいってそう(少なくとも僕にはそう見えた)なオタクが、泣きながらステージに向かって「にっこにっこにー!!!!!!!!!」と叫んでいて。

 22歳だったその時の僕は、「(そこまで入れ込むほどか?)」と言う目でそれを見ていました。


2015年-2016年

 当時の僕は大学四年生。教員採用試験から解放された反動でHDDに偶然録画してあったラブライブ!(多分前放送枠の録画予約が残ってた)を一気見して、そのままThe School Idol Movie見に行ったり、のぞえりラジオガーデンの切り抜き動画でのぞえりjolksでビタンビタンしてました。推しは断然エリーチカ、クールですわ〜……!
 サークルの同期や後輩はスクフェスが大流行しててどこもかしこもみんなでシャンシャン状態。僕は音ゲーっていうかゲームそのものが苦手なので触ってませんでした(ていうか今も苦手)。

 そんな折、ラブライブ!サンシャイン!!と出会いました(時系列的には教採より前だけど)。最初の印象はゴーバスターズのヨーコいるじゃんとか、絵里みたいな金髪がいるなとか、その程度のものでした。

 12月。μ'sが、3月末のファイナルライブを以て、活動に区切りを付けると発表がありました。本当なら4/1から新社会人だったんですが、色々あって大学にもう一年いることになって(卒業はできるけど教職の単位落とした)、ある考えが過ぎりました。

「(これμ'sファイナル行けるんじゃね?)」

 行けるんじゃねではない。

 音楽ライブになんて行ったことも無く、ましてやμ'sにハマってたかだか半年程度の、CDもロクに持ってない浅瀬チャプチャプオタクが軽々しく行くような場所ではないんだよ。


 両日機材開放で行きました。


 人生初ライブ。東京ドーム。必死にスパスラの色変えセットしたり、スノハレのタイミング調べたりして臨みました。
価値観があの二日間で大きく変わりました。「絢瀬絵里『と』、南條愛乃でした」って挨拶や、MOMENT RINGでメンバーとキャスト、18人がそれぞれが並び立つ姿を見て、本当にすごいものを見たんだと圧倒されるばかり。

 でもやっぱり僕はしっかりμ'sの魅力に浸ることができない(巡り合うのが些か遅すぎた)ままのFINALだったのも事実で、その帰りに冒頭の話に繋がります。

 ただ、最後にμ'sは僕にライブって楽しいんだよ、ってことを教えてくれました。
 それから約1ヶ月後、CDショップ(TSUTAYA)で生まれて初めてCDを買いました。それが『恋になりたいAQUARIUM』で、Aqoursの推し始めはここからでした(君ここはだいぶ後になって買った)。TSUTAYAで買った理由は特典のスタンディ目当て。今現在、僕のAqoursの推しである小原鞠莉のスタンディです


 小原鞠莉。絢瀬絵里と同じ金色の髪を持つ女。正直に言うと、最初に推し始めたきっかけは絵里の面影を追っていたからだと思います。そして松浦果南との、いわゆるかなまりの組み合わせは、3年生同士ののぞえりと近しく映っていて、気が付けばこの2人を目で追っていました。

 まあ、7月に始まったTVアニメでのぞえりと全然違うことに気付くんですが(当たり前体操)。
 でもそれに気付いた頃には、僕はもう小原鞠莉に近づき過ぎていて。9話を迎える頃にはもうすっかり小原鞠莉に惚れ込んでいました。
 そういえばアニメが始まる直前、スクフェス感謝祭が行われることを知りました。無料観覧可能だったサンシャインシティ噴水広場での開会式、僕は初めてAqoursの9人に会いました。とはいえその時はトークと開会宣言だけ、まだアニメも始まってないしなあと思って早々に展示を見て帰った気がします。今にして思えば勿体無いことしたな。

 んで、アニメ一期が終わって。正直なこと言うと、そんなにのめり込むほどハマったかと言うと微妙なところで(深くは言及しませんが)、気持ちが乗り切らずBlu-rayも買わなかったんですね。そのタイミングで、入れ替わるようにしてとある作品にハマりました。『怪獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』です。


 実は僕は根っからの特撮オタクで、特に円谷プロダクションのウルトラシリーズが大好きなんです。そんなウルトラシリーズから怪獣の擬人化アニメがやると。しかも主役はμ'sの星空凛でお馴染み飯田里穂さん(ちなみに徳井青空さんと、2期では三森すずこさんも出ます)。そして、小原鞠莉のキャストこと鈴木愛奈さんも、メインキャストに名を連ねていました。

 主題歌CDのリリースイベントが行われて、3都市のうち東京で行われたのが鈴木愛奈さんの回でして。しかも今じゃ考えられないんですけど、リリースイベントの参加券が先着だったんですよ。ウルトラシリーズの一つとして怪獣娘を追っていたので、お渡し会は意識してなかったんですが、CD買いに行ったら券くれるっていうから、せっかくだし参加するかあと。


 めちゃくちゃ可愛かった。




 いや背小っちゃ! 瞳でっか! って、初めて声優さんのお渡し会参加したんですが、いやもうとにかく可愛かったんです。これが鈴木愛奈さんを意識したきっかけだったと思います。図らずもメンバーとキャスト、推しが合致した瞬間ですね。
 そしてお渡し会から少しして、Aqoursのシングルが発売されました。『ジングルベルが止まらない』です。

 ジンベルには年末に豊洲PITで行われるミニライブの抽選券が入っていました。鈴木愛奈さんの可愛さに浮き足立っていたのと、クーポン券が丁度よく余っていたのでCD3枚買って応募したんです。




2016/12/27。
ラブライブ!サンシャイン!! Aqours冬休み課外活動 ~みんなでシャンシャン♪ Aqoursミニライブ2016♪

 歌って踊る、スクールアイドルとしてのAqoursを、僕はこの日初めて見ました。ミニライブとはいえ、歌って踊る姿は確かにアニメで見たAqoursそのもので。同時に、春先にμ'sが教えてくれた『ライブは楽しい』って気持ちを、約8ヶ月ぶりに思い出しました。
 そしてMCの中で話していたのは、2月に行われるFirst Liveのこと。


 あ、彼女達のライブが、2月にあるんだ。


2017年-2018年

 前述の通り2016年の後半はサンシャインから遠ざかっており、Blu-rayも購入しておらずとっくに最速先行は終わっていました。ダメ元の一般もご用意されませんでした。
 しかしあの頃はチケット連番募集の文化があって、募集してる人を探し、勇気を出して声をかけてみることにしました。


2017/2/25-26。
Aqours First LoveLive! 〜Step! ZERO to ONE!!〜

 豊洲ではテレビサイズだった青ジャンのフルバージョン、そして初めて買ったAqoursのCDである恋アク初お披露目という2曲から幕を上げたライブは、今でも忘れられません。初日公演だったので想ひとのピアノもしっかり成功して、横浜アリーナでの初ワンマンを見届けることができました。

 day2は今は亡きライブビューイングで見てました。2日間歌って踊って、笑って泣いて、色んな表情を見せてくれたAqoursのライブは、とても楽しくて。そこで発表されたアニメ2期と2ndライブツアーに参加しないという選択肢は、とっくに無くなっていました。Blu-rayは後追いで買ったしAmazon特典(ドラマCD)のシリアルも意地で揃えたりして。

 この頃から非常勤とはいえ社会人として働くことになって、多少懐に余裕ができまして。鞠莉の誕生日当日ではないものの、この年に初めてAqoursの地元沼津へ足を運びました。もうこの時点でもかなり町中でAqoursの姿を見かけ、淡島はホテルとマリンパーク総出で誕生日をお祝いしていたのを覚えています。

2017/8/5-6。
Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOUR NAGOYA

初めて自分で取ったAqoursのナンバリングかつ、初めての遠征。今でこそ名古屋大阪北海道飛び回ってますけど、この時は本当に右も左も分からなくて。それでも辿り着いた会場の夏の日差しと、最後に披露された『太陽を追いかけろ!』のおかげで、夏になるとAqoursに会いたくなります。ファンミ絶対行くからな。

 2017年後半はテレビアニメ2期とファンミ(LV)で忙しかった記憶があります。梨子ちゃんの誕生日に大学の友達誘って沼津行ったら東京ゲームショウの配信でえみつんがでてきて二人でひっくり返ったり。池袋でキッチンカーの出張販売やってて、コースター欲しいからドリンクだけ飲んでって別の友達に頼んだり
 2人とも今でも一緒に沼津行ったりライブ行ったりしてます。たのちい。

 そんな熱量でアニメ2期を見たので、ファンミツアーや翌年の3rd LIVEも駆け抜けて、やがて人生が大きく変わった場所に帰ってきます。


2018/11/17-18。
Aqours 4th LoveLive!〜Sailing to the Sunshine〜

 今気付いたんですけどμ'sFINALとAqours4thって2年半位しか空いてないんですね、もっと時間が開いたような、この頃のAqoursはうかうかしていたら本当に置いてかれそうなくらい走り続けていて、とにかく濃かった。

 んで、東京ドーム。あの日僕と同じように客席で輝きを見ていた彼女達が、今度は自分の力でそのステージに帰ってきた。同時に、1st以来の想いよひとつになれが披露されました。アニメでは行われなかった9人でのパフォーマンスを以て、あの曲は呪い(敢えてこう表現しています)から解き放たれました。

 今に繋がる路線、即ちアニメ再現に留まらない、『Aqoursが作るラブライブ!サンシャイン!!の物語』の片鱗はここで既に見られていましたね。


2019年

2019/1/4。
ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow 初日舞台挨拶in沼津

 初日舞台挨拶に参加できることになり、図らずも沼津でAqoursの9人を見る実績を解除することができました。結論から言うと映画めちゃくちゃ良くて、念願の鞠莉センターって言うこともあったけどそれ以上に、エンディングとして使われたNext SPARKLING!!が本当に大好きで。2022年現在でもAqours全楽曲の中でもネクスパがダントツ一位です。

 『Next』SPARKLING!!、次ということは、まだ先があるということ。テレビアニメの集大成である劇場版の、そのさらに一番最後の曲ですら、貪欲に、我武者羅に、ここに来て尚、前のめりに。

 Aqoursは「これで終わりじゃない」と。
 明日があると、そう言ってくれました。

明日は今日より夢に 近いはずだよ
Aqours - Next SPARKLING!!

 ラブライブ!はメディアミックス作品だけど、やっぱり人目に触れるという意味ではアニメという媒体の占める位置は大きくて。4th時点で既にテレビアニメ2期も放映終了し、年明けに劇場版も控えているとは言え、それが来てしまえば本当にテレビアニメ版ラブライブ!サンシャイン!!は一旦の幕引きになることは容易に想像できました。
 唯一の前例であるμ'sが、劇場版とそれをベースにした東京ドーム公演で活動を終えていたこともあり、2018年後半〜2019年前半はどうしても自分の中に「(お知らせの時間でFINALの告知が来るんじゃないか)」って恐怖が付き纏っていました。

 そんな中、僕たちはひとつの光がとことんまで最後と別離を抱えながら今が最高と叫んだのに対し、Next SPARKLING!!は今までの繋がりを全部持ったまま、先へ向かって進んでいく歌だったことが、本当に嬉しかったんです。

1からその先へ!
皆と共に────その先の未来へ!
高海千歌 - The School Idol Movie Over the Rainbow

2019/6/8-9。
Aqours 5th LoveLive! 〜Next SPARKLING!!〜

 劇場版を下地にしたライブ。そういう意味では、僕の中で4thよりμ'sFINALを意識したライブだったかもしれません。ただ、開催前に既にラブライブ!フェスや2020年ライブツアーの告知があったので、実のところ言うともう不安みたいなのはほとんどなくて純粋にライブを楽しむ下地ができていましたね。公演外でお知らせを済ませることで、ライブの演出を作中世界へ全振り出来るのは目から鱗でした(かと思えば2曲目にスリワン飛んできたりもしたけど)。

 でも、アニメ再現のカードはこれで全部使い切ったので、これから先のAqoursは何をやっていくのか。Aqoursにとってもファンにとっても『未体験』はすぐそこまできているのかな。Next SPARKLING!!のアウトロを聴きながら、少し長いお別れを噛み締めていました。


2020年-2021年

2020/1/18-19。
LoveLive! Series 9th Anniversary ラブライブ!フェス

 μ'sをもう一度見る日が来るとは思わなかった、というのが正直な感想でした。ここに至るまでに僕はもうすっかりAqoursのトリコリコになっていたけれど、そのきっかけをくれたのはμ'sであり絢瀬絵里であり南條愛乃さんだったのは間違い無くて。あの時はふわふわした知識で行ったけど、今回はちゃんと予習した上でしっかりμ'sを見ることができました。

 当のAqoursちゃんは開幕一発目でしっかり爪痕残したり、day2トリを務めたりとラブライブ!シリーズの看板背負って先頭走ってるのを見せつけてきたので最高だった記憶。
 day2のみら僕であいなちゃんのトロッコがちょうど目の前に来たタイミングで『I live, I live Love Live! days!!』を叫べたのは一生の宝です。

 μ'sの背中を追いかけて、やがて自分達だけの輝きを求めてさらに走っていたら、その道を虹ヶ咲も追いかけてきて。活動初期のμ'sのことを話せなかった時代を知る身からすると、グループを超えて一つの舞台で笑い合って並んでいる光景は奇跡のようでした。



 この後に控えていたGuilty Kiss 1stとCYaRon! 1stが終わったのと入れ替わりに、世界は大きく変わりました。

 AZALEA1stを始め、数えきれないくらいイベントが中止になったり、ネットには陰鬱な雰囲気がずっと漂っていたり。僕の観測できる範囲でも、かなりの数がラブライブ!から離れていったように思います。
 僕はと言えば、割と生来の能天気が発動したおかげで実はそんなに苦しくなかったのではないかと思います。もしかしたら苦しかった記憶に鍵をかけているだけなのかもだけど。
とはいえ、Aqoursに会えない日々は少しずつ伸びていきました。
 PERFECT WORLDが無くなり、2020ドームツアーが無くなり、つま恋野外ライブが無くなり。情勢的にも沼津へおいそれと行きづらくなり、いつまでこれが続くのかなと考えたのは一度や二度ではありません。

 でもモチベーションが切れずに継続できたのは、ライバルのSaint Snowや、後輩のニジガクが火を焚べ続けてくれたおかげだったり、劇場版の辺りで新しくできた友達(免許持ち)が色んなところに付き合ってくれたり、
 何より、ほぼ同じタイミングでずっと昔から公言していた、夢のアニソンシンガーとして一歩を踏み出した鈴木愛奈さんの存在が大きいのかなと、今はそう思っています。

2021/12/29-30。
Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~

 ワンマンでは実に5th以来、凡そ2年半ぶりのステージ。8月ごろの発表からずっとずっと行きたかったのに、当日の朝までチケットを持っていなくてぴあ死ね、執念の当日先着で滑り込んだ色んな意味で思い出深いライブでした。

 ユニットライブに行ったり、他のコンテンツで見たり、
ソロで活躍している姿を追いかけたりもしていたけれど、やっぱり全員揃ってのAqoursは、特別嬉しかったです。


2022年

 テレビアニメのラブライブ!サンシャイン!!が一区切りしてからも、色んな形で物語は続いていきました。G's、ドラマCD、脱出ゲーム、スクフェス、スクスタ、幻日のヨハネ、Find Our 沼津。ドリコンの幕間として挟まれた「今日のAqours」は2021年になってから現れた、新しいAqoursの物語でもありました。

 ただ、ほんの一瞬の切り取りだけでは物足りない気持ちも確かにあって。動いて喋って、とびきりシャイニーな小原鞠莉の笑顔に会いたいと胸の中でどこか燻ったものを抱えていました。

 そんな時、新しいラブライブ!サンシャイン!!の物語が生まれました。しかも見るだけじゃ無くて、体験する物語が。

2022/5/12〜6/5。
輝け!Aqoursぬまづフェスティバル in よみうりランド

 沼津をPRするフェスのお手伝いをAqours、そして浦の星女学院の生徒と完成させる体験型イベント。淡島での脱出ゲームやzeppでの学校祭脱出ゲームの流れを汲むSCRAPさんの開催です。参加者は助っ人さんとして各ブースを回ってお手伝いをしたり、ミッションをこなしていくんですが、時折突発でAqoursメンバーが来たりするんです。いや、本当に。
 名所を紹介するブースでは掛け布の奥から千歌本人が書いた付箋が出てきたり、落とし物を届けたら梨子が慌てて取りに来たり、鞠莉からライブで使う声援の録音をお願いされたり。姿は見えなくても、そこには確かにAqoursがいて。お手伝いを通して話した浦女生も、ヨハネ様に伝えておきますね、なんて何気ない会話からあの子達の存在を感じられて。
クライマックスのライブと後夜祭、最後の写真撮影には9人の姿がはっきり写っていて。

 Aqoursの9人が、今もそこで生きているんだって、直接肌で感じることができたイベントでした。

 もう一つ、Aqoursの、小原鞠莉の実在を感じたイベントがあります。淡島ホテルのマリーズバースデープランです。

 2021年も行われた特別ノベルティやケーキ付きのプランなんですが、今年は直接鞠莉からのメッセージを聞くことができました。館内放送、記念撮影、ホテルのスタッフの挨拶に至るまで。間違いなくそこに小原鞠莉がいて、あの1週間だけは淡島ホテルはこの世界から姿を消して、ホテルオハラがそこに立っていました。

 ジョルメディアだったかな、μ'sFINAL直後の個人ラジオか何かで南條さんが話していた記憶があります。きっと絵里はこれからもこの世界のどこかで、息をして、1人の人間として生きていくんだろうって。

 多分、あの子達もそうなんだと思います。


2022/6/25-26
Aqours 6th LoveLive!~KU-RU-KU-RU Rock 'n' Roll TOUR~<WINDY STAGE>

 本題です(長すぎ)。
 今年の頭から2020ドームツアーのリベンジとばかりにOCEAN、SUNNYを走り、満を持して発表された東京ドーム公演。

 day1から追加公演どころじゃない新規曲の応酬、そして後半戦の口火を切ったのは5th以来のNext SPARKLING!!。
これから先も続いていくための曲というのは先に述べた通りです。が、実際に使われたのが劇場版のEDと5thのアンコールラストアクトと、ネクスパは続いていく曲が終わりの場所にあるという一種の矛盾を抱えていました。それが劇中と異なるフォーメーション、演出を引っ提げての披露とあって、声出し禁止を必死に守りながらマスクの下で崩れ落ちるなどしていました。

 day2も半分近くセトリ入れ替えで、ソロパートで感じた一抹の不安は、圧倒的なパフォーマンスでねじ伏せられました。この曲と津島善子なら、そしてそれを踊る小林愛香なら初出し楽曲だろうとブチ上げられるだろうと。

 そして、告知のチャイム。Aqoursは今度はどこへいくのだろう。何を見せてくれるのだろう。一時期はとにかく終わらないでくれと祈っていたの時間が、6thでは楽しみで仕方ありませんでした。そして出てきたのは、幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-シリーズアニメ制作決定の報。
 エイプリルフールの映像で匂わせていたし、勿論期待の大本命だったのはそうなんですが、いざ本当に来ると身体中の力が抜けてしまいました。
 本当に? またAqoursの9人のアニメやるの? またあの9人に会えるんだって、頭の中でかつてないほど様々な言葉が駆け巡って。ステージ上で涙を流す小林愛香さんの姿が、本当に現実なんだと教えてくれました。

 AqoursのアンコールMCは下手端から始まって上手端、次は下手2番目……と進んで行って、センターの伊波杏樹さんで締めになります。つまり小林愛香さんの次は、鈴木愛奈さん。
 推しのMCとかオタクなら一番耳を傾けるところじゃないですか。前回の東京ドーム公演の頃なんかは、メンバーの中でも一番と言っていいくらい真っ先に涙を流す方だったのに、4年の月日と個人活動での単独ツアー2回を経た彼女は、これっぽっちも涙を見せることもなく、真っ直ぐ前を見て、心を込めて感謝を述べました。

「皆さんがラブライブ!サンシャイン!!を、そしてAqoursを愛してくださっているから、」
「今こうして私たちAqoursは────、」




「───『18人』で立っています!」
鈴木愛奈 - WINDY STAGE DAY2 

 その言葉を聞いた瞬間、本当に涙が溢れて止まらなくなりました。
 直前の告知で気持ちが極限まで昂っていた所に、最後の一押しを食らったんだと思います。感動して胸が潤んだり、ほろりとするようなことは今までも何度かあったんですが、こんなにとめどなく、しかも人前で号泣するなんて生まれて初めての経験で。

 ああ、そうじゃん。
 いつだってAqoursは9人と9人で、ずっとステージに一緒にいたじゃんか。

 そこからもう感情大爆発でふりもありさもきんちゃんもすわわもずっとびえびえ泣きながらブレードの色変えるのが精一杯で、逢田さんは想いよひとつになれの話でもっと泣かしてくるし、しゅかは戯けて空気変えてくれるかと思ってたのに本人が過去一度だってAqoursで見せなかった涙を見せてくるからこっちも止まらなくて。
 あんちゃんはもう今の僕なら何聞いても泣かされるのはわかってたので覚悟していたら、「私は千歌ちゃんと一緒に、伝説のステージを見ました」って。大人になってからえずく程泣いたのなんか初めてだよ。
 僕が輝きに出会ったあの日のこの場所にも、彼女達は一緒にいたんだって、忘れてたつもりじゃなかったんだけどな。



 知ってますか皆さん。Aqoursって、本当にいるんですよ。



 6年前の僕。
 そこで泣いてるオタクを、一歩引いた目で見ていた当時の僕よ。6年経ったら気持ちがわかるようになるよ。思いっきり涙を流せるくらい好きなものができるって、とっても素敵なことなんだよ。


 WINDY STAGEで約束を叶えて、ダブルアンコールでまた新しい約束をしました。今度は、東京ドームで思いっきり「おかえり」って言える日が来るように。


 僕はラブライブ!サンシャイン!!が、Aqoursが、大好きです。

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