見出し画像

【七夕賞(G3)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
09日(火)07:00頃 七夕賞、プロキオンSの回顧~日刊馬番コンピ篇
10日(水)07:00頃 七夕賞、プロキオンSの回顧~血統篇
11日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
11日(木)07:00頃 函館2歳S の「徹底的にデータ分析篇」
12日(金)07:00頃 函館記念 の「徹底的にデータ分析篇」
13日(土)07:00頃 函館2歳Sの「予想篇」
13日(土)19:00頃 函館2歳Sの「回顧篇」
14日(日)07:00頃 函館記念の「予想篇」
14日(日)19:00頃 函館記念の「回顧篇」
15日(月)07:00頃 中京記念の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【七夕賞の結果】
レースは、後方追走から直線で一気に突き抜けたレッドラディエンス(2人気)が、同じく後方から脚を伸ばしたキングズパレス(1人気)に2馬身差をつけ優勝。さらにクビ差の3着にノッキングポイント(8人気)が入り、2連系本命決着!? 3連系波乱決着??

傾向面からみると、過去20年、1~3番人気はトータルで【11-6-9-34】。複勝率は50%を割り込んでおり、信頼度は決して高くない。

血統面で、注目したのは「父がディープインパクト系、キングマンボ系」。出走馬15頭中6頭内2頭(1着レッドラディエンス、2着キングズパレス)が馬券に絡んだ。また、「福島競馬なら欧州スタミナ血統??」から「父かつ母父共に欧州型」に注目。出走馬15頭中2頭内2頭(2着キングズパレス、3着ノッキングポイント)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、福島芝2000㍍はホームストレッチの右端にあるポケットからスタート。最初のコーナー進入まで500㍍以上と距離はじゅうぶんにあるが、そのわりには序盤の流れが速くなりがちで、前傾ラップのロングスパート戦になることも珍しくはない。

【血 統 傾 向】
福島競馬なら欧州スタミナ血統??
父がディープインパクト系、キングマンボ系
父米国型。ニジンスキー系、ダンチヒ系といったスピードの持続力がある血に加えて、ミスプロ系、ロベルト系といったダート適性も高い血を併せ持つ馬。

2024年
1着レッドラディエンス
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ナスルーラー系/米
2着キングズパレス
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父ミスプロ系/欧
3着ノッキングポイント
父モーリス(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2023年
1着セイウンハーデス
父シルバーテースト(サンデー系/日)×母父サンデー系/日
2着ククナ
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着ホウオウエミーズ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2022年
1着エヒト
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ヒートオンビート
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着アンティシペイト
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2021年
1着トーラスジェミニ
父キングズベスト(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ロザムール
父ローズキングダム(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ショウナンバルディ
父キングズベスト(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2020年
1着クレシェンドラヴ
父ステイゴールド(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ブラヴァス
父キンカメ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着ヴァンケドミンゴ
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日

【七夕賞 血統背景】

レッドラディエンス(牡5、栗東・友道道夫)は、父ディープインパクト×母ペルフォルマーダ(母父Jump Start)。エンサヨ賞(亜G2・芝1800㍍)のペルヴァーサドの甥で、母ペルフォルマーダは亜オークス(亜G1・ダ2000㍍)3着。母母ペルヴァーサはカルロスPロドリゲス賞(亜G2・芝1600㍍)2着。近親にエストレージャス大賞フニオールスプリント(亜G1・芝1000㍍)のアラートや亜ダービー(亜G1・ダ2500㍍)のフォーティーリックス。母系にストームキャットとエーピーインディが入る長手の体型のディープインパクト産駒で、小回りにも実績はあるが大箱ベターな中距離馬だろう。

2着だった前走のメトロポリタンS(リステッド・東京・芝2400㍍)は、昇級初戦を思えば十分な好走。3走前の3勝クラス・日本海S(新潟・芝2200㍍、2着)では、のちの菊花賞馬ドゥレッツァと互角の走りをしており、まだまだ出世が見込める好素材。

同馬は、好スタートから中団追走も、ペースが速いと見て一旦控えたのが好判断。3角過ぎから満を持して仕掛け、直線は外へ。追う毎に前との差を詰め、残り1ハロンを過ぎて先頭に立ち、そこから更に伸びて2馬身差をつける快勝。着実に地力をつけ、今後も楽しみな逸材??

キングズパレス(牡5、美浦・戸田博文)は、父キングカメハメハ×母ドバウィハイツ(母の父Dubawi)。リバティハイツの全弟でランドオブリバティの半弟で、仏2000ギニー馬メイクビリーヴの甥。母ドバウィハイツはイエローリボンS(米G1・芝10F)とゲイムリーS(米G1・芝9F)に勝った。母父ドバウィはロードマックスやセッションの母父でもある。キングカメハメハ×ドバウィだからオールラウンドな中距離血統で、通算[4-9-2-3]とどこでも相手ナリに駆けるタイプだが、際立った特長がないので2着が多いともいえる。福島でも捲り差せるが勝ちきれるか。

前走の新潟大賞典は接戦の末2着。ハナ差で涙をのんだが、オープンクラス入り直後での重賞連対は地力強化の証と言える。これまで18戦して、掲示板(5着以内)を外したのが2回という堅実派。初の福島でも好勝負ができそう。

同馬は、互角の発馬も後方に控えるも、前半から終始内へモタれ気味の追走。3角過ぎから勝ち馬を追うように進出したが、ムチを入れながらの追走で、余裕はなかった。それでも直線はジリジリと伸び、最後ゴール手前で2着に届く。

ノッキングポイント(牡4、美浦・木村哲也)は、父モーリス×母チェッキーノ(母父キングカメハメハ)。チェルヴィニアの半兄でサブライムアンセムのイトコ。母チェッキーノはコディーノの全妹でフローラSに勝ちオークス2着。母母ハッピーパスは京都牝馬S勝ち。父モーリスはジャックドールやジェラルディーナなどの父。概ね父と母を足して割ったイメージで、わりと四輪駆動だしマイラーではなく中距離馬だろうと書いてきた。この牝系のモーリス産駒だから斬れよりも機動力のタイプで、福島2000を捲るケイバも合っていそうだ。ハンデは背負うだろうが…。

昨年の新潟記念の勝ち馬。同年春の日本ダービーでは勝ったタスティエーラから0秒2差の5着に入った。新潟記念後は苦戦続きだが、資質の高さは証明済み。中間は活気あふれる動きを見せており、立て直した効果に注目したい。

同馬は、好スタートから好位追走。ペースが速かったこともあり、ピタリと折り合えたのが大きく、4角で前に取りつくと直線はジリジリと伸び、ゴール前で3着に届いた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?