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【宝塚記念(G1)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
25日(火)07:00頃 宝塚記念の回顧~日刊馬番コンピ篇
26日(水)07:00頃 宝塚記念の回顧~血統篇
27日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
28日(金)07:00頃 ラジオNIKKEI賞、北九州記念
                    の「徹底的にデータ分析篇」
29日(土)07:00頃 開成山特別(1勝)の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
29日(土)19:00頃 開成山特別(1勝)の「日刊馬番コンピ指数分析回顧篇」
30日(日)07:00頃 ラジオNIKKEI賞、北九州記念の「予想篇」
30日(日)19:00頃 ラジオNIKKEI賞、北九州記念の「回顧篇」
01日(月)07:00頃 七夕賞、プロキオンS
              の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【宝塚記念の結果】
レースは、道中後方に構え直線で外ラチ沿いから突き抜けたブローザホーン(3人気)が、中団から脚を伸ばしたソールオリエンス(7人気)に2馬身差をつけ優勝。さらにクビ差の3着にベラジオオペラ(5人気)が入り、中波乱決着!?

傾向面からみると、過去20年の優勝馬の6割強を1~3番人気で占めているように、基本的には人気サイドの信頼度が高いレースである。ただし、今年は京都開催だけに波乱含み?? 結果は、1着=3人気、2着=7人気、3着=5人気 となり勝ち馬のみ傾向通り??

血統面からみると、「父欧州型」に注目。出走馬13頭中6頭内(1着ブローザホーン、3着ベラジオオペラ)が馬券に絡んだ。さらに、「母父欧州型」にも注目!?出走馬13頭中6頭内(2着ソールオリエンス、3着ベラジオオペラ)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、京都芝2200㍍はスタンド前からスタートして、外回りコースを約1周するレイアウト。3コーナーにアップダウンのある特殊な形態ゆえ、京都外回りで好走歴を持つ馬の活躍が目立つ。なかでも、3~4コーナーの下り坂をスムーズに進めた馬が、ラストの直線で持続的に脚を使って上位入線するケースが多い。

【血 統 傾 向】
1)父が非サンデー系、特に父が欧州型。母父もサンデー系ではない血統。
2)父がサンデー系の牝馬、母系に欧州の名血を持つタイプ。

近5年1着〜3着の父、母父の系統

2024年(京都)
1着ブローザホーン
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父サンデー系/日
2着ソールオリエンス
父キタサンブラック(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ベラジオオペラ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2023年
1着イクイノックス
父キタサンブラック(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着スルーセブンシーズ
父ドリームジャーニー(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
3着ジャスティンパレス
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2022年
1着タイトルホルダー 
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ヒシイグアス 
父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
3着デアリングタクト 
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2021年
1着クロノジェネシス 
父バゴ(ナスルーラ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2着ユニコーンライオン 
父No Nay Never(ノーザンダンサー系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着レイパパレ 
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
2020年
1着クロノジェネシス 
父バゴ(ナスルーラ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2着キセキ 
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着モズベッロ 
父ディープブリランテ(ノーザンダンサー系/米)×母父ノーザンダンサー系/米

【宝塚記念 血統背景】

ブローザホーン(牡5、栗東・吉岡辰弥)は、父エピファネイア×母オートクレール(母父デュランダル)。デザートスネークの甥で、母オートクレールはJRA4勝(芝ダ1200~1600)。ダイヤモンドS2着ジョーヤマトも近親。母父デュランダルはマイルCSやスプリンターズSの勝ち馬。牝系はスタミナ十分で、母父にスピードが入ってエピファネイア産駒としてもバランスの良い配合になった。2400以上[4-1-1-1]、前走時424㌔の小柄なステイヤー。前駆がいい走りのエピファネイア産駒だから、実績どおり京都外回りも合う。時計や上がりが速いと苦しいので渋ってスローなら。

不良馬場だった昨年の3勝クラス・烏丸S(京都・芝2400㍍)が驚くほどの強さ。父、母ともに雨馬場に強かった血筋をしっかりと受け継いでいる。2200㍍の距離も守備範囲。折り合い面を考慮すれば、むしろ歓迎材料。今年の宝塚記念が得意の京都コースで開催されることも、プラスに働く可能性が高い。前走は天皇賞春2着とG1奪取目前まで成長!!

同馬は、スタートは互角も行き脚が無く後方の外めをリズム良く追走。坂の下りでの追い上げがスムーズ、直線では外ラチ沿い近くまで広がった攻防の大外を力強く抜け出し、2馬身差の完勝。京都競馬場,道悪,外枠と好走の条件が揃っただけに、強い5歳牡馬世代のニュースター誕生!?

ソールオリエンス(牡4、美浦・手塚貴久)は、父キタサンブラック×母スキア(母父Motivator)。ヴァンドギャルドの3/4同血の弟で、母スキアはフィユドレール賞(仏G3・芝2100m)勝ち馬。英オークス馬ラヴも同牝系。母父モティヴェイターは英ダービー馬でタイトルホルダーの母父でもある。父キタサンブラックは年度代表馬で本馬やイクイノックスを出し成功。重厚で奥深い中距離血統で、クラシック三冠[1-1-1-0]と活躍したが、古馬になっての成長も見込めるはず。未だにコーナリングはイマイチなので、京都外2200で一雨あれば差しやすい状況に。

前走時の456㌔はキャリア最小馬体重。細い印象こそなかったが、あれ以上の減少は避けたいのは確かだろう。速い時計での決着が向くタイプではなく、GⅠ制覇も重馬場だった。梅雨時期の本レースは巻き返しのチャンスでもある。

同馬は、スタート後、中位少し後ろ追走。坂の下りで勝ち馬ブローザホーンに先を越されて、一旦は後方2番手。直線でよく差し込んでゴール間際でベラジオオペラにクビ差で先んじた。この馬もまた、道悪巧者。皐月賞馬がやっと復活。

ベラジオオペラ(牡4、栗東・上村洋行)は、父ロードカナロア×母エアルーティーン(母父ハービンジャー)。エアアンセムやサトノヘリオスの甥。牝祖エアデジャヴーはオークス2着で、エアメサイアやエアシェイディの母でエアスピネルやエアウィンザーの母母。父ロードカナロアは世界の短距離王だが、中距離型の繁殖との間にアーモンドアイやパンサラッサなど中距離チャンピオンを出している。本馬も母父ハービンジャーが強い中距離馬で、この牝系らしく機動力に富み重賞勝ちは全て内回り。ロードカナロア産駒だからスピードはここでも上位で、また前残りを目論む。

3歳時は夏負けが尾を引き、秋の立ち上げが遅れた過去がある。涼しい時間帯に追い切りができる調教段階では問題がなくても、当日の気温上昇がこたえる可能性は捨て切れない。パドックで発汗していないかなどはチェック!!

同馬は、スタートは普通も追い出していって4番手追走。3〜4角で外からローシャムパークの進出があり、早めに動かざるを得ず。直線で一旦は先頭に立っているが、2着争いで僅かに見劣った。展開を考えると強いレースをしている。


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