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【優駿牝馬~オークス(G1)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
21日(火)07:00頃 平安S、オークス(優駿牝馬)
                     の回顧~日刊馬番コンピ篇
22日(水)07:00頃 平安S、オークス(優駿牝馬)の回顧~血統篇
23日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
23日(木)07:00頃 日本ダービー(東京優駿)の徹底的に攻略データ篇
24日(金)07:00頃 葵S、目黒記念の徹底的に攻略データ篇
25日(土)07:00頃 葵ステークスの予想篇
25日(土)19:00頃 葵ステークスの回顧篇
26日(日)07:00頃 日本ダービー(東京優駿)、目黒記念の予想篇
26日(日)19:00頃 日本ダービー(東京優駿)、目黒記念の回顧篇
27日(月)07:00頃 鳴尾記念、安田記念の日刊馬番コンピ指数分析予想篇
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【優駿牝馬~オークスの結果】
レースは、中団後方から直線で一気に各馬を差し切ったチェルヴィニア(2人気)が、内の馬群を抜けて一旦は先頭に立ったステレンボッシュ(1人気)に1/2馬身差をつけ優勝。さらに1.3/4馬身差の3着にライトバック(3人気)が入り、本命決着!?

傾向面からみると、過去10年の優勝馬は3番人気以内に限られ、上位人気3頭のうち2頭以上が馬券に絡んだケースも8回を数える。では今年は、優勝が2人気、2着1人気、3着3人気の上位3頭による決着でした。つまり、人気サイドの強いレース!?

血統面からみると、スタミナ、馬力に優れる欧州的な血統が有利!? から「父欧州型」に注目。出走馬18頭中8頭内2頭(1着チェルヴィニア、2着ステレンボッシュ)が馬券に絡んだ。さらに、「母父欧州型」にも注目。出走馬18頭中11頭内3頭(1着チェルヴィニア、2着ステレンボッシュ、3着ライトバック)のワンツースリーが馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、東京芝2400㍍は長い直線が大きな特徴のコース。この時期の3歳牝馬にはタフな舞台設定で、本質的な適性よりも、折り合いの良さや末脚の重要度が高い。

【血 統 傾 向】
スタミナ、馬力に優れる欧州的な血統が有利!?
欧州指向、父欧州型。
父ディープインパクトで母父が欧州型かノーザンダンサー系(大系統)。

近5年1着〜3着の父、母父の系統

2024年
1着チェルヴィ二ア
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2着ステレンボッシュ
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
3着ライトバック
父キズナ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2023年
1着リバティアイランド
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ロベルト系/欧
2着ハーパー
父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
3着ドゥーラ
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2022年 
1着スターズオンアース
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ミスプロ系/米
2着スタニングローズ
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
3着ナミュール
父ハービンジャー(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2021年
1着ユーバーレーベン
父ゴールドシップ(サンデー系/日)×ヘイロー
2着アカイトリノムスメ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着ハギノピリナ
父キズナ(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2020年
1着デアリングタクト
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2着ウインマリリン
父スクリーンヒーロー(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/米
3着ウインマイティー
父ゴールドシップ(サンデー系/日)×母父アリダー

【オークス~優駿牝馬 血統背景】

チェルヴィ二ア(牝3、美浦・木村哲也)は、父ハービンジャー×母チェッキーノ(母父キングカメハメハ)。ノッキングポイントの半妹でサブライムアンセムのイトコ。母チェッキーノはコディーノの全妹でオークス2着。母母ハッピーパスは京都牝馬S勝ち。この牝系のハービンジャー産駒といえばカービングパスやスティーグリッツ。父と母を足して割ったイメージで、ナスペリオン的なしなやかストライドで走る。桜花賞は大外枠でうなって追走してしまい、根が中距離質だけにああなると苦しかった。ルメール騎手に手が戻ってアルテミスSの再現を目論む。

デビュー戦でボンドガール(重賞2着2回)の2着に入り、未勝利(新潟・芝1800㍍)、アルテミスSを連勝した素質馬。前走の桜花賞(13着)は休み明けが影響したようで、度外視できる結果。上位馬との勝負付けはまだ済んでいない。

同馬は、二人引き。外見は整っていたが、毛を刈っているような状態。若干の出負けも2角を回った時には中団、前にステレンボッシュを見る位置に。道中は馬込みの中で折り合いがつき、4角手前から仕掛けて、直線は外へ。グイグイと伸び、残り1ハロンで内から伸びてきたステレンボッシュ が並びかけるとゴール前でこれを競り落として優勝。桜花賞からの鮮やかな逆転劇。今後は、血統背景から中距離適性は高く、秋は王道ならG1秋華賞も、成長を促す(木村厩舎の方針)なら来年度以降での活躍を期待したい!?

ステレンボッシュ(牝3、美浦・国枝栄)は、父エピファネイア×母ブルークランズ(母父ルーラーシップ)。ヴァルコスやロカの姪で、ドゥラドーレスやレガレイラやアーバンシックのイトコ。母ブルークランズはJRA3勝(芝1800~2000)。牝祖ウインドインハーヘアはディープインパクトの母で子孫が繁栄しつづける名繁殖。父エピファネイアはエフフォーリアやデアリングタクトなどを出し成功。血統どおりの長手の体型の中距離馬で、今でも桜花賞を鮮やかに差し切ったのが驚きなほど。桜花賞組で距離延長が最もプラスと思われるだけに、最有力というほかない。

2歳女王アスコリピチェーノに阪神ジュベナイルフィリーズの雪辱を果たして前走の桜花賞を優勝。曽祖母ウインドインハーヘア(ディープインパクトの母)にさかのぼる母系に、父エピファネイアを配した血統背景から、距離延長に不安はない。

同馬は、シャドーロール。二人引きも落ち着き十分。互角の発馬から中団追走し馬込みの中で折り合う。ただ、3〜4角で動くスペースがなく、徐々にポジションを下げてしい、直線は馬込みを捌きながら伸び、残り1ハロンでは一旦先頭。そこを外から勝ち馬に強襲され、ゴール前で競り負けて2着惜敗。敗因は、騎手の差(技量)。仮に、モレイラ騎手が継続騎乗していたら?? ただ、中距離タイプだけに、先ずはG1秋華賞!! G1エリザベス女王杯も騎手次第?? 次走、誰が騎乗するのか要注目!?

ライトバック(牝3、栗東・茶木太樹)は、父キズナ×母インザスポットライト(母父Exceed And Excel)。インザオベーションの下で、3代母レイクトーヤの産駒にサンタラリ賞(仏G1・芝2000㍍)のソベツがいる。牝祖シンコウエルメスはジェネラスの妹で、エルノヴァの母で、ディーマジェスティやタワーオブロンドンの母母。母父エクシードアンドエクセルはデインヒル系の短距離型。名門牝系のキズナ牝駒で、母系にダルシャーンが入るだけに斬れ味が秀逸だが、この母父であの折り合い。他の桜花賞上位組との比較でいっても、2400がプラスとはいえないだろう。

前走の桜花賞は、4コーナー最後方から猛然と追い上げて3着に好走。返し馬までホライゾネットを着けているように気性の激しさがあり、当日の気配は鍵になるが、距離延長がプラスに働けば、オークスの舞台で逆転も可能!?
同馬は、5代母がDoff the Derbyで、近親には短距離で活躍したタワーオブロンドン以外だと、ディーマジェスティやオセアグレイトなど。過去4戦はメンバー中3位以内の上がり(32秒8~33秒9)を使っていて、決め手は今回のメンバーでも上位だけに、折り合って運べれば芝2400㍍でも好勝負に期待したい!?

同馬は、馬場先出し後もうるさかったが許容範囲。若干の出負けから後方追走。4角でも動かずに直線にすべてを賭けた騎乗。馬込みを捌きつつ、チェルヴィ二アを追うように伸びてきて、ゴール寸前で3着に上がる。後方でジックリと脚を溜める競馬をすれば折り合いはつくタイプなので、今後の成長に伴い気性面さえクリアできれば、秋のG1戦線でも要注意!?


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