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南アフリカで日本食を食べるのなら

日本食が、つくづく好きである。

たとえ、由来が海外であったとしても、
それが日本に渡来し日本人の職人力によりアレンジされたものもそれにあたる。

今まで当たり前に食べていた、一汁三菜。
白米や鮭、鯖、ほっけ、お味噌汁、卵焼きや煮物などのザ旅館の、定番である和食料理。

だしの旨みが詰まった食べ物や、発酵の技術を活かした調味料や納豆、その他諸々の加工食品。
胃腸に優しく、食べただけで安心感を得られる食事ができるのは日本食の最高に良いところだ。

南アフリカに渡航してから勿論そのような本格的な日本食を味わうことができていない。

普段から和食を愛する日本人が、海外に訪れ数日間洋食を食べていると、日本食が恋しくなるとよく聞く。

南アフリカに旅行に来る人の多くもその現象に陥る。

そこで、今日は僕がケープタウンにある日本食屋さんをご紹介する。
それも、アジア人がオーナーをしているようなちょっとエセなアジアン料理屋ではなく、日本人がオーナーとして、料理長として活躍している本格的なお店を紹介する。

僕の知る中では、この4つだけが日本人が営んでいるレストランだ。

僕が1番通う、Fujiyama Japanese Restaurant

ここのオーナーは藤原さん。
南アフリカに渡り料理をして30年以上が経過している彼は、南アフリカ在住歴が最も古い日本人の中の1人である。

初めて、僕がこのお店を知り訪れた時には、その藤原さんと3時間も話し込んでしまった。
彼は元々南アフリカの大手ホテルで、料理長として活躍後に独立している。

ザ、おやっさん。棟梁のような大工の親方感のある人で、曲がったことが嫌いなタイプ。(笑)

しかし、面倒見が良いのか、僕のような年齢の日本人がいないから嬉しいのか、行くとニコニコしていろんな話をしてくれる。
だから初回行った時に3時間も話し込んでしまったのだ。

親世代に多い、よくある口癖、「昔のケープタウンは〇〇だったのに」を多用する。
でも、なんか嫌な感じはしないし、なるほどと学ぶことが多い。

ちなみに、南アフリカワールドカップが行われた時に、藤原さんは日本チームの手伝いなどをしていたようだ。

南アフリカで1ヶ月くらい過ごしたタイミングで初めてここを訪れ、カツカレーを食べた時の、
「わーーーー、日本のカレーだーーーーーー!!」の喜びは、今でも覚えている。

気分屋というか、腰痛があったり、もうおれは歳だから長いことやりたくない。今年で店を畳むんだ。って言っているので、
頻繁に1週間くらい休みがちなので、訪れる際は気をつけてください。

中心地にあるObi Restaurant

ここは、ケープタウンのCBDと呼ばれる中心地の中でもかなり中心地にあり、旅行客や現地人で日本食を食べたい人の多くがこのお店を訪れる。
実際、僕はここで後に紹介するテツさんとたまたま出会った。

日本食を出すお店、出しているが近しいお店など、色々とあるが僕は正直1番ここがコスパ的には良いかなと思っている。
先のFUJIYAMAはちょっぴり高い。

ここの料理長?オーナー?も日本人だが、あまり口数が多くない方のようで話したことはない。

おそらく、藤原さんと同じくらい古くから南アフリカで日本食をやっているぽい。

うどんは、FUJIYAMAよりもこっちの方が僕は好きだ。

高くて、Betterな Kyoto Garden Japanese Restaurant

先の二つがどちらかというとランチ向けで、お洒落というよりも居酒屋レストランに近い一方で、このKYOTO Gardenは店の雰囲気が良くカウンターもあり、ハイクオリティな日本食屋さんである。

このオーナー(料理長)はHiroshiというひとだが、ムッとしているというか愛想がない。(笑)
僕は、自意識過剰というか、日本人なんだから、ちょっとは、”お、日本人、ようこそ”という感じになると思っているのだが、
一切そんなことを感じさせてくれず、普通の来店客という扱いをされる。

このHiroshiさんの娘さんがホールにいて、彼女が僕をHiroshiさんに紹介する形で、挨拶したにも関わらず。だ。(笑)

そのため、一緒に行った南アフリカの人に、「なんで日本人は無愛想なの?」って言われてしまった始末である。

NY仕込みの最高のお酒と教育された日本料理を出す BAR ANTHM

最後は、何度か登場したテツさんが今年にOPENさせたアンサム だ。

僕は、ここのお酒が大好きである。
ここのお酒は、商品というより一つの作品であり、アートだと直接感謝の言葉を伝えさせていただいたほどである。

正直、日本のBARでもなかなかにここまで美味しいお酒を飲めるお店は少ない。
それほどに、美味しい。

そして、このお店の地下にはフロアいっぱいの厨房もあり、テツさんが教えた料理人がちゃんと仕込みをして、唐揚げやカレーなどを提供してくれる。

番外編としては、以前visa闘争で登場したKeikoさんが作る鍋が日本食で1番感動した食事だ。

そもそも、鍋を食べたい。という欲があることすら忘れていたが、ケイコさんが鍋食べると提案してくれて、食べさせてもらった。
もちろん鍋の素なんて売っていないので、昆布で出汁をとって、あとは醤油を入れたりしたり具材の旨みが鍋を鍋らしくしてくれて、とても美味しい鍋を久々に体験できた。

最後に、麻婆豆腐だ。これはがっつり中華料理だが。

料理人は、私だ。
必死に調味料をかき集めて、作った渾身の麻婆豆腐。

結局、これが最も美味しかったかもしれない。 (笑)

南アフリカと日本の距離を考えるとやはり中々、調味料や食材を揃えるのが難しく、日本の料理を提供してくれるお店は少ない。

それでも、それぞれのお店が孤軍奮闘しているので、南アフリカに訪れてもご安心。日本食は食べられるのです。

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