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第2話 いざ結婚!どろどろの生活がお待ちかね。。

父親が“やめてもいいんだ!土下座で謝るから”と言ってくれた光景を私は今でも忘れることが出来ません。

“土下座してもいいんだ、今なら間に合う”

という真剣なまなざしをした
父に”何を言っているの?準備出来ているのに...”と笑い飛ばした私がそこに居ました。

親の感は凄い!実は以前から賛成していなかった父。
親は私の事を一番知っていると言う事を後々知ることになるのでした。
そこから父の予想通りのどろどろの生活が始まりました。

どろどろの生活

新婚生活が始まってみると色々衝撃的な事が発覚してきました。
元農家の大家族、朝は早く毎回9人分の食事の用意から始まる。
常に誰かがひょっこり立ち寄っても良い様にと言う少し多めの心遣い。。。

そんな忙しさに悩殺されたあっという間の人生の中、私は二人の男の子にも恵まれて嫁としては喜ばれていると今でも考えます。

旦那さまを送り出すと庭の掃除。
広い庭は草むしりをしても追いかけっこ...
来る日も来る日も草むしりと秋口は落ち葉履きに明け暮れました。
部屋の掃除、洗濯、床磨き、窓のガラス磨き。
そして昼の支度。これは4人分。もちろん一人分は余分に作ってます。
午後からは生け花や食料の買い出し。
そして夕食の支度9人分。合間にお茶のみの方や悩み事を相談に来る方もいて、いつも留守には出来ない。。

年に4~5回のお正月を含めた大きな集会には120人分のお料理を手作りでお出しするのです。。。
里芋一人3つだと...
数を数えながら皮むき...
食器の数も一人5枚で600枚使う前後に洗う。
もちろん手で。。
近所の方やお姉さん達もお手伝いしてくれるが結構な体力仕事。
でも、このくらいの覚悟はしてきたんだ!と自分に言い聞かせながら綺麗になった庭を見ては納得していた。

これで良いのだ!これで良いのだ!と。。。


必要とされる喜び、人に喜ばれて生きてきました。
でも、それは人の価値観であって決して自分の価値観では生きてない事がその後私の心を蝕んで行くのです。

出来て当たり前の旧家に入った私。
献立一つにしても朝から何しましょう??。。

ストレスになって来ました。手際が悪く時間がかかると台所に来て“まだやってる!”と言ってドアをぴしゃり!
それが当然だと自分に言い聞かせ過ごしながら、たまに外食に行きたいと旦那さんと出かけようとすると“私たちは家族ではないのね~”と言われ…
“さぁ!頑張れじゃがいも!”と思って振り返るとそこで何も言えない旦那さんが佇み。。

優しい人がいいと多くの女性が言いますが優しい男の人がモテているのを見たことがないし、優しすぎるのも問題です。


優しすぎるのは他人に優しいのではなく自分に優しいのです。


優しすぎるのも問題があると今では思います。
価値観が一緒の人なんてこの世には居ない、
価値観は合わせて行くものだとどんどん人生経験の中で法則を編み出していったのです。

私は当然夕食を作ってから出かけるも、手も付けずにそのまんま残っていた事も数知れず。。
夏には子供達を海に連れて行きたい、、は母親としては当然の思いです。
しかし、優しい“じゃがいも”は自分から言い出せない。。
仲の良い友達家族に誘ってもらい、やっと重い腰を上げて出かける様な感じ。。

優先順位は義父、義母、お客様、お姉さん、旦那さん、子供の順。

優しいと思っていた旦那さんは本当に優しかったのです。
自分にも親にも(笑)
結婚前のデートは何だったんじゃ??と言う変わり様。

これは人生にとって当然の事でありその状況をどう考え、どう捉え、どう行動するのかで自分の人生の幅は大きく広がっていくのだなぁ…と思います。

その様な大家族特有な生活によって私の心はいつの間にか
見えない檻の中にいたのです。
私はいつこの檻を破ろう
いつ自由な世界へ飛びだそうか
出ようかと頭の中はそればかりを考えるようになっていたのです。

休みもなく、楽しみもない生活にストレスが溜り具合が悪くなる事も度々。


ある夜、腹痛が激しく朝になり姑に病院に行きたいと言った。
まだ小さな子供達がいた私は当然、面倒をお願いしたところ、

“自分の子供でしょ?”と言われた。

当然だと私は思った。
妙に納得し一人をおぶり、もうひとりの手を引き病院まで行くと、
医師は私に叫びました。
“何してたんだ!すぐ大学病院へ搬送する!”
目の前が真っ白になりました。。。
実家の母に子供をお願いしてすぐに緊急手術。
卵巣嚢腫で血液がお腹に牛乳瓶1本分溜まっていたそうです。
退院してから初めに診て頂いたお医者様にご挨拶に行きました。


“あの時はもうダメかと思いましたよ。足がついてて良かった!”と医師は笑いながら喜んで下さいました。
風邪の38度くらいでは日常生活をこなして頑張りました。
沢山の写真がありますがその中にわたしの笑顔はありません…

そんなこんなで人生これも私が選んだ道と思い暗い顔をしながら“じゃがいも”と楽しむ様にしてました。
じゃがいもと楽しんでいましたところ、ついに檻から出て自由になれるチャンスがやって来ました!
この

続きは3話で。。。
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第3話 ガン宣告で余命宣告‼



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