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空想競技コンテストで入賞しました!が...

 少し前の話ですが、ショートショートガーデンで開催されていた。空想競技コンテストで入賞しました。わーい。やったー。うれしい!

 上位三名(金・銀・銅メダル)にはオリジナルTシャツが贈呈されたので、本当はそれが欲しかったんですけど、前回は落選だったので、入賞をいただいただけでもありがたいです。

受賞作はこちら↓

『利き風鈴』

 表彰台に乗れなかった理由を挙げるとすれば「競技性」が低かったかなと感じています。今回のコンテストは豪華なことに、現役アスリートの方が選手を務めていらっしゃったので、動きのある作品の方が良かったかもしれません。

 対して、この作品のテーマは「音」です。描写の練習の一環として、いかに「音」を文章に起こせるかに挑戦してみました。さらにいえば、公募用に書いていたわけではなく、競技という要素も後から付け足したので、そういう意味では自分らしく、アイデアだけで潜り込めたのかなとも思います


『雨駆ける』

 ここからは落選作の話になります。2作品で受賞してた人もいたので、一本通ったから落ちた、というわけではなさそうです。
 「雨駆ける」は言葉遊びを重視した作品で、自分の中でのこちらが本命でした。豪雨被害の後に書いた作品でもあり、そこが良くも悪くも自分らしさがあるというか、他人事といえばそれまでなんですけど、自分は「起こってしまった災害」に対しては、前向きに捉えていきたいと思っています。

 弱かった部分があるとすれば、種目が「マラソン」だったことにあるかもしれません。
  審査員である田丸先生が主催していた「空想競技2020」でも「走る」ことが軸になった作品は全体的に数が多く、アイデアの組み合わせから生まれるショートショートにおいては「走る」という根源的な競技は、審査の段階で目新しさが薄かったんじゃないかと反省しています。

「反復横歩き」

 コメディ担当枠。ほかの賞でもそんな傾向があると思うんですけど、なんだかんだ「心を動かされる」ような話は賞を取りやすい気がします。感動だったり、感嘆だったり。なので、この作品はあくまで保険というか次点用に書きました。

 といっても「空想競技2020」でも日常を切り取った作品は面白いものが多かったので、自分もそれに挑戦した形です。しかし、この道ですれ違うという単純なシチュエーションでさえ400字で収めるのはなかなか大変で、他の受賞作の傾向からみても、書くのが難しかった。または、真剣に取り組まれているアスリートの方々の好みに合わなかったという感じもします。

面白かった作品

「たすきを繋げ」

 コンテストは書くだけじゃないということで、読んで面白かった応募作をいくつか紹介。
 「たすきを繋げ」は構成が抜群に良かったので、自分の中では大賞予想をしていた。結果は入選。やはり「走り」が主体の作品は厳しかったかのかもしれない。

「ピンポンダッシュ選手権」

 三位の銅メダルの作品。パッと見て、安定感があったので受賞は手堅いだろうなあという作品が他にもいくつかあった。分かりやすいオチが全体的に好まれた印象。

「畳転がりレース」

 受賞には入っていなかったが(そもそも応募したのか分からないけど)、個人的には好きな作品。こういう情報量が多くてカオスな感じは好みが出そうです。

が...

 でまあ最後に、ここからが本記事のタイトル「が...」の部分になります。
さらっと「2本受賞した人もいる」と書いたんですけど、20作品の受賞作のうち3人(計6本)が複数受賞しているんですよね。間口が広いというのも大きかったとは思いますが、単純に応募総数が少なかったのではないかと感じています。
 ちなみに、前回の東海テレビが主催した「隕石家族コンテスト」は過去最大の応募総数だと公式twitterで言っていました。

 では、前回と今回の一番の違いは何かというと「賞金がなかった」というのが原因ではないでしょうか。あくまでこのコンテストは、「空想競技2020」の延長線で行われたものであり、商品も上位三名にオリジナルTシャツのみ。入賞の受け口が多くても、何か貰えるというわけではありません。

 そもそも今回の公募に出した人は、そんなこと誰も気にしていないとは思いますが、宣伝効果しかり、自分はむしろ今後のコンテストの開催に影響が出ないかが心配です。

  というわけで、今後のコンテスト継続に向けて、いやむしろ応募総数が少ないからこそ! この記事を読んでる人は、今SSGで開催されているベルモニー様主催の「縁(ゆかり)」コンテストにぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。字数は「400字」なので書き始めたばかりでも賞を取れる可能性はあります。もちろん賞金もあります。
  貴重なショートショートのコンテスト、ぜひ今後も盛り上がればいいなと思っています。


最後まで読んでくれてありがとうございます