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初代王者は札幌国際大学!

一般チーム、ジュニアチーム、シニアチーム、車いすチーム、デフチームが同じルールで戦った、画期的なカーリング大会が昨日まで札幌市のどうぎんカーリングスタジアムで行われていました。
あらためてご説明すると、一番の特色は車いすカーリングに合わせて健常者もノースイープで戦うこと。ショットの正確性が問われることになります。リリースしたら、あとはお祈りするか、気持ちを込めて手招きしたりあおいだりするのみ。
試合は6エンドまたは90分とし、先攻後攻はトスで決めます。試合終了10分前に合図の音が鳴り、その時に成立しているエンドはプレーすることができます。
現在のシンキングタイム制だと滅多に時間切れは起こらず、未だに遭遇したことはないのですが、この大会ではCシートの時計のみが作動していて、試合開始とともに80分からカウントダウンしていきました。
で、80分後、タイマーがゼロになった時にその音が鳴りました。滅多に聞けない? 音をどうぞ(いきなり音がしますので注意)。

こんな音がするんですね。軽井沢とかでも同じような音なんでしょうか。

12日の朝はどうでしょう祭2019の舞台となるさっぽろばんけいスキー場を見に出かけた後、10時頃に現地到着。前日の結果とトーナメントの組み合わせを確認しました。

予選各リーグの1位が決勝トーナメントに駒を進め、他のチームは順位決定トーナメントに回りました。準決勝の組み合わせはーー

 ❏札幌LeLeLe(一般男子・Aリーグ)vs  札幌国際大学(一般男子・Bリーグ)

 ❏北海道銀行フォルティウス(一般女子・Cリーグ)vs  smarters(シニア男子・Dリーグ)

残念ながら車いすチームやデフチームの決勝トーナメント進出はなりませんでしたが、各チームとも最終日も2試合戦えるのはうまい仕組みですね。順位決定トーナメントでも、熱いプレーが繰り広げられていました。

こんな感じで車いすチームの対戦相手がプレーの補助をしたり、随所に交流するシーンが見られたのもこの大会の良かったところでした。

準決勝は順当に札幌国際大学と北海道銀行フォルティウスが勝ち、決勝進出。午後から、初代王者を決める一戦が行われました。
と、その前にお昼ごはん。アイスメイク中に会場を抜け出し、周辺に美味しいご飯が食べられる店は、と探して見つけたのが「ルピナス」でした。

あとで食べログなどを見たら、大ベテランマダム2人が切り盛りしている結構老舗の喫茶店らしいですね。日替わり定食もボリュームがあって評判が良いようです。豚重は単品だと600円、コーヒー付きのセットで650円。もちろんコーヒー付きにしました。
注文すると、厨房からジュージューといい音が聞こえてきて、期待感が高まり、食べてみるとアツアツで肉たっぷり、味付けもちょうどよく美味しかったです。
月寒中央駅から福住方面に徒歩で3〜4分ほどのところにあります。どうぎんカーリングスタジアムにお越しの際の昼ごはんにぜひ。写真にあるように大きなテーブルの席もあるので、カーリングをプレーした後の打ち上げとかでも使えそうな感じです。

さて、決勝戦。北海道銀行の後攻でスタートし、前半は1エンドと3エンドで北海道銀行が1点ずつ、札幌国際大学が2エンドで2点で、3エンドを終わったところで2-2の同点。
4エンドの最後で、札幌国際大学はスキップの青木豪選手のこの一投が決まって、一気に流れを引き寄せました。

5エンドはまたも青木選手のダブルテイクアウトが炸裂し、北海道銀行のラストストーン前にハウスは空っぽに。スキップの吉村さんは故意スルーしてブランクエンドとして、最終6エンドの後攻を選択しました。
しかし、札幌国際大学はテイクショットを成功し続けて北海道銀行はなかなかストーンを貯めることができません。青木選手が2投目で黄色の北海道銀行のストーンを出して北海道銀行の残りが1つとなり、逆転が無理となったところでコンシード。

初代王者は札幌国際大学となりました。準優勝は北海道銀行フォルティウス。また、シニアのsmartersが札幌LeLeLeを下して3位入賞を果たしています。それぞれのチームの皆さん、おめでとうございます!

そして、出場選手と大会スタッフが投票して決めた大会MVPはーー

シニア女子チーム・コスモスのスキップの五十嵐衿子選手でした!
いつも朗らかにプレーされていて、特に初日にツイッターにあげたこのシーンは、空スイープに手招きなど、ノースイープカーリングの楽しさが凝縮されていました。

ハウスの外にあるストーンに当ててダブルロールインを狙えばもう1点取れましたが、さすがにノースイープでは難しいですね。

最終日はスタンドが結構埋まって、いい雰囲気でした。カーラーも観客も、新たなカーリングの魅力に出会えた大会だったように思います。閉会式で主催者を代表して挨拶した川端宏一大会副大会長から、「来年もやります!」と宣言がありました。今年は札幌以外からは北見や帯広の車いすチームと車いすの混成チームに旭川の選手が参加した程度で道内の大会という感じでしたが、大会名に「全国」と名乗ったことですし、来年は道外からのエントリーも期待したいですね。

最後に、大会に参加したチーム名簿を貼っておきます。一部汚れてしまい、申し訳ありません。

  皆さま、お疲れさまでした。今シーズンの締めくくりとして、いい大会を観戦できました。来シーズンの各チームの躍進を祈ります。


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地元網走に帰ってきて5年半経ちました。元競馬専門紙編集部員。サッカーや野球、冬はカーリングなどスポーツ観戦が好き。もちろん、競馬も話題にしています。時事ネタや網走周辺の話題なども取り上げます。よろしければ、サポートもお願いいたします。