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君との約束

なのかが「あー、八ツ橋先輩ー!!こっちですよ」と片手を上げて、八ツ橋先輩に声を掛けた。
八ツ橋先輩は「なのかちゃん、あ、こんなところに居たんだね☆奇遇だね」となのかにウインクを投げた。
ユヅキは「全く、なのかったら、男になると甘えるのが上手いんだから」と思わず、肩肘をなのかの腕に小突いた。
八ツ橋先輩が「あれ?もしかして、お姉さんもこんな所で会うなんて奇遇ですね。もし良かったら、僕達これから、食事行くんですけどどうですか?」と話し掛けた。
ユヅキが「まー、今のところ用事もないので、食事ぐらいなら」と横目で控えめに返事をした。
なのかが「やったー。お姉ちゃんも一緒に行こう」と嬉しそうにしていた。
ユヅキが「はー、こんなはずじゃなかったのにな」と八ツ橋先輩の誘いを断れずにレストランへと向かった。
八ツ橋先輩が「じゃ、ステーキお願いします」と頼むと、ステーキがシャーと焼き上がりの中で目を輝かせて居た。
なのかも「美味しそうなステーキ?私も食べたいな」と嬉しそうにして居た。
ユヅキが「もう、そろそろで来るんじゃないの?」と思って居たら、なのかの前にハンバーグがやって来て居た。
なのかは「こう見えて私はハンバーグが好きでさ。めっちゃ美味しいよね?」と言いながら食べて居た。
ユヅキは「なのからしいな」と思って横目で食べて居るなのかを見ていた。
ユヅキは「私は、やっぱり切ってあるステーキを頼んであるから」とステーキが来て食べて居た。
その後、飲み物はユヅキは何も頼まなかった。
なのかのコーヒーに、八ツ橋先輩が何かポチャンと白い液体を流して居た。
ユヅキは「え?何?さっきの?」と目を見張るとなのかは「何だか眠くなって来たよ」と目をトロンとさせて眠ってしまった。
八ツ橋先輩は「今の内になのかちゃんの携帯を」と携帯を取られそうになり、ユヅキが「何をして居るんですか?悪いけど、なのかと一緒に帰ります。今日はありがとうございました」と即座になのかをおんぶして、バックを2人分持ちお店を後にした。
お金を払い、お店を出ていくと「なのか、なのか大丈夫?」と外の河原の前まで来て目を覚ましたなのかは、「あれ?私あの後お店で」と驚いていた。
ユヅキが「あの八ツ橋先輩いたでしょう?あの人なのかの携帯の写真を見るために盗もうとしたらしいの。許せない」となのかの事を思うと苛立ちが募っていた。
なのかが「そこで、お姉ちゃんが助けてくれたの?ありがとう。助かったよ」と安堵の表情を浮かべた。
そして、その日の晩に八ツ橋先輩から「なのかちゃん、ごめんなさい。今日は、なのかちゃんと別れなきゃならなくなってしまいました。突然の報告ですみません」と言うメールだった。
なのかは「やっぱり、八ツ橋先輩は、良い人じゃなかったんだ」と涙を浮かべて居た。
ユヅキも「よしよし、もっとなのかには良い人が出来るよ」と励まして、なのかの頭を撫でた。
なのかは「やっぱり、私はお姉ちゃんが居ないと本当にダメだな」と涙を流しながら、ユヅキの腕に抱きしめられていた。

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