keyword: 脱成長/スローライフ/生活文化/カフェ
本稿の方向
近年、コロナ禍において行動が制限される中、セルジュ・ラトゥーシュ著『脱成長』に描かれる社会観が見直されている。
本稿は、彼の掲げた「8つの再生プログラムの好循環(8つのR)」にひもづいて想起される活動や生活文化を探っていきたい。
「スロー」ってなに?
そもそも「スロー」には、これまでどのような議論があるのか。一般的に論じられるその一部について、ここで取り上げてみる。
1970年代以降、大量生産・消費活動を伴う、産業主義的な社会への反動として「スローフード活動」が元となり現れた考え方であったと思われる。
それは、環境問題が取り沙汰された当時から現在にいたるまで注目されてきたのだ。
ここで、「LOHAS(Lifestyles of Health and Sustainability)スタイル」という言葉が出たので、「IDEAS FOR GOOD」のわかりやすい記事を眺めてみよう。
「スロー」も広義な考え方であるが、この「LOHAS(Lifestyles of Health and Sustainability)スタイル」もかなり抽象的な話なのである。
本稿は、このような対象を懐疑的に扱いながら、具体的な広がりを持たせたい。その上で、「スロー」な生活文化を周知できたらと思う。