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臨床検査技師の働き方ついて!

臨床検査技師は他分野に比べて変化が乏しい。

もちろん技術は恐ろしく進歩している。

何の変化が乏しいのか。それは働き方だ。

今の働き方、これからの働き方(私の考え)を綴りたい。

今の働き方

おそらく昭和あたりから変わっていないのではないだろうか。

個人個人のスキルや仕事量は給与や評価に結びつかず、年功序列で報酬があがるシステムが多い。

私が勤めてきた病院のほとんどはそうであった。

このシステムの何が問題か。

最たるものはモチベーションの維持の問題であると思う。

我々、臨床検査技師が技術を習得するのは無料でできることばかりではない。講習会への参加、高額な参考書の購入、資格をとれば学会などに参加して維持しなければならない。

都会の病院では資格手当などが存在するようであるが、地方ではほとんどない。

個人の患者のためになるという尊い思いで維持していることがほとんどだろう。

医療の分野で金銭的報酬の話をすることは、神聖な医療をけがしていると言われるかもしれない。患者さんからのありがとうが報酬ですと。

実際に患者さんから感謝されることはすごくモチベーションにつながる。

しかし、医療職も人間である。衣食住を充実させなければならない。

ときには趣味に興じる余裕もなければ人間らしく生きていけない。

そのためにはやはり金銭的報酬が実力に見合った程度なければならない。

地方の非常勤臨床検査技師の時給をご存知だろうか。

1100円である。都会のちょっといいアルバイトと同じくらい。

国家資格なのに、技術を持っているのに経験年数やスキルに関係なく一律この値段。

交渉しようとすれば、そういうのはしてないんで、決まっているのでと一蹴される。それでも文句言わずに働く方もいるがこれではモチベーションも維持しにくい。

医療は技術職の自己犠牲によって成り立っているように感じる。

また、臨床検査技師の価値はとても低く見積もられていると感じる。

これからの働き方

世間ではコロナをきっかけにリモートワークなどの働き方改革がもたらされた。医療はリモートというわけにもいかない部分が多く、この波には乗れないだろう。

しかし、AIという波がすぐそこまできている。

機械化がさらに進みAIが検査結果を出すようになれば、臨床検査技師はいらないと判断する病院経営者もでてくることだろう。

しかし、昨今の臨床検査技師のスキルや医療への貢献はしっかりとみていればとても大きいものである。

検査精度を保ち、ときには医師にさらなる追加検査を進言していく判断力。

ちょっとした異常に疑問をもち調べる探求心。

患者と会話しながら異常をみつけていく能力。

全員が全員ではないが、すごいと思えるスキルを持っている技師がいるのである。

そういう技師でも正当に評価されない現状は何故なのか。

アウトプットが少ないことが原因であろう。

医師、看護師はドラマなどで脚光を浴びることが多い。ラジエーションハウスでは放射線技師が注目された。

検査技師はあまり表舞台にでていない。

これからの時代はアウトプットがとても大事である。

スマホの普及によって、個人個人が全世界とつながる窓を手に入れた。

そう、どの検査技師でも世界に発信できるのである。

私たちの働き方を良い方向に変えるためにも、これからの時代、どんどん発信していく必要があるのではないだろうか。

医療の分野なのに報酬を要求するというタブー。それももはや打開すべきではないだろうか。

技術のある人には相応の報酬を、ない人にはそれなりの報酬を。考えてみれば当然のことである。

旧態依然とした医療の分野もこれからの時代にあわせた変化が必要だと私は思う。

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