Photoshop Camera ついにリリース

映えてますか?昨年のAdobe MAXで公開されたPhotoshop Camera(PsC)が本日リリースされました。実際は昨日の23時くらいに公開されたようです。Adobeウォッチャーとしてこのアプリはとても注目度が高く、予約までして待機していましたがリリースの瞬間は寝てしまっていて気がつきませんでした。

PsCはAdobeが誇るマシンラーニングのSenseiによる画像解析を使って、人物や空を写真内で検出し、フィルタを適用して個性的な写真を作ることができるというアプリです。
この検出部とフィルタ部を総称してPsCではレンズと呼んでいます。

このレンズにはデフォルトでセレブやクリエイターが作ったものがインストールできるようになっていて、MAXでもビリーアイリッシュのレンズが紹介されてました。ビリーアイリッシュレンズは最終的に3種類使えるようになっています。

ダウンロードは下記リンクからどうぞ。

https://www.adobe.com/jp/products/photoshop-camera.html

これまでの映えの裏に隠された努力

昨今のお店のインテリアなどを考える方は、Instagramなどへの投稿を意識して、ポップなカラーでライティングもしっかりはっきり、鮮やかな色合いとシズル感あるスイーツをマッチするようなものを設計されてきたのではないでしょうか。リピーターを獲得するために、季節ごとにテーマを変えたりしていたのではないでしょうか。

お店のメニューも写真を撮ったときにきれいになるように、味の良さはもちろん、見た目の鮮やかさ、ちょっとした動きのかわいさに至るまで研究されてきたのではないかと思います。

撮る側としてはそのようにお膳立てされた環境で、あとは角度や自撮りなら表情などに工夫を加えて写真を撮るといった形で完結していたでしょう。

しかしなかなかうまくいかないこともあります。自撮りしたら後ろに通行人が見切れてしまったり、天気があまりよくなくてぬけるような青空ではなかったり、あれやこれやと工夫して渾身の1枚を撮り終えた頃には、1杯600円もするようなフラペチーノが溶けきってしまい、タダの冷たい甘い汁になってしまっていたなんて一度や二度ではないでしょう。

映えの定義が変わる

PsCは撮影後に加工を行うツールとしてクリエイティブに丸振りしたツールです。自然でまとまりのよい写真を是とせず、空も人も写真全体も元の写真がなんだったのかいつ撮ったのかさえわからないレベルまで味付けすることができます。

おいしいスイーツを食べに原宿へ行って、友達と他愛ない話をしながら食べましたというこれまでの映え写真がなくなることはありません。

しかし、そこで撮った何気ない写真に、そのときの感情をありのままにレンズという形で表現をして残すというスタイルは、これまでの映えとは違った映えであると言えます。

今日は曇りだったけど、次は快晴の時に来てみたいという思いを、空を快晴にしたレンズで表現する。
今度はみんなで来てみたいという気持ちをビリーアイリッシュのレンズでピクトグラムを降らせて表現する。
もちろんこれまでもスタンプなどを使ってやれないことはなかったんですが、表現の手段がぐっと増えることになります。

サクッと使い方を紹介

起動すると自撮りモードで起動します。時代ですね。

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すでにある写真を加工することもできます。さっき撮ってきたどんよりした弊社の前の空を読み込ませました。ホント適当な写真です。

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レンズ、Blue Skiesをセレクトすると

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Tada-!
笑うしかない。今日梅雨入りしたそうですが、梅雨明けました!雲の種類もいくつか選べます。季節感のある雲がほしいですよね。秋ならうろこ雲とか。

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Reverieレンズを適用してシーンセレクトで花火を上げました。神宮前の花火、今年やるんでしょうか。(見えるんですが逆方向です)
花火は動画に撮ることもできます。

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ADD MOREでレンズを追加できます。夜空系増やしたいです。

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いいのがあったのでダウンロードして開きます。Celestial

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あーそうそう、夜こんな感じだわーうち夜こんな感じだわー

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満月で低めの雲出てるとマジでこんな感じになります

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レンズのかかり具合の調整は、画面上部のボタンからアクセスできます。
焦点距離とのマッチングをとったり合成の都合で不自然な部分を補正したり、Photoshop Expressへ書き出ししてレタッチをかけることも可能です。

これ作ったよね?感は残しておきたい

空を差し替えるだけでライティングも調整されとてもリアルなんだけど、どこかリアルじゃない写真が生成されました。仕上がりにビックリだし笑いが止まらないんですが、あまりリアルさを追求しすぎるとフェイク写真として一気に悪者になってしまいます。

都内の位置情報で快晴の加工された写真が投稿されたとなると、それで勘違いしてしまう人が出てしまうかもしれません。リアルさと追求してそれがフェイク写真になってしまうと、たちまち悪者にされてしまいます。

過加工のような、どこか突っ込みどころを残しつつ、そのイマジネーションに共感を生むような写真の作り方が問われる気がしています。投稿するなら#PsC みたいなハッシュタグを入れておくとか。

自分でレンズ作れないの?

Adobeの方曰く、レンズを自分で作って公開する機能は検討していて、実装も割と早く行われそうな雰囲気です。ただし、開発はできてもそのレンズの審査などのフローも整備しなければなりませんから、じっくりと待ちましょう。待ってる間はアイデアをため込んでおきましょう。

よろしければサポートをお願いします。得られたお金は社で飲むコーヒー豆や撮影機材の購入費用に充てようと思っています。