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OMM LITE/BIKE HAKUBA OTARI 2022 に参加しました

会社を長野に移してから、自転車が地方のアクティビティに適しているのではと思うことがたびたびあって、昨年、知り合いが白馬で開催されたOMM BIKEに参加していたのを見て「これはやらねば」と参加を決めました。本稿はOMM BIKEに参加する人に向けて、どんな準備をしたのか、どんな形で競技を進めたのかを紹介していきます。

わけあって競技中写真をほとんど撮れなかったので、ストリートビューなどで紹介します。

OMM LITE/BIKE とは?

OMMはOriginal Mountain Marathonの略語だそうで、本来はなかなかハードなトレイルランニング系のレースです。便宜上、OMMはこのハードなものを「本戦」と呼んでいて、LITE/BIKEはそれぞれ「LITE」「BIKE」とわけて呼ばれています。LITEとBIKEは同時に同じエリアで開催されます。

本戦に比べて必要な装備が少なめで、求められるスキルも軽めなのがLITE、さらにそのフィールドを自転車で移動することができるのがBIKEです。当然ながらBIKEはスポーツ用の自転車と、それに乗って走るための装備、ヘルメットやライトなどが必要です。ので、コスト面ではLITEの方が安く済みます。

僕はBIKEに参戦するにあたって、ある程度のオフロード走行性能があるオールロードバイクを調達したのですが、参加してみて気が付いたんですが、ディスクロードでも全然いけたなって思いました。この辺は後述します。

ルールは、渡された地図に書かれたチェックポイントを決められた時間に自由に回って、それぞれに割り当てられたポイントの合計を競います。2日間行われ、日ごとにポイントの割り当てが変わるので前日と同じルートをとっても得られるポイントが異なります。

すべてのチェックポイントを回ることもおそらく可能ですが、出場する人たちの練度や使用する機材、当日の天候なども考慮に入れてルートを決める必要があります。

OMM BIKEの装備

OMM LITE BIKEには必須装備があります。競技の性質上、天候不順や道迷いがあった際に、最悪の事態を避けられるように決められています。本稿最後に実際に用意した装備品名をリストにしますので、参考にしてください。

ポイントとしては、雨具上下(シーム処理されているもの)、ビビーサック(封筒状のエマージェンシーシート)、ホイッスル、コンパス、行動食、非常食です。運動に適した服や靴は普通に参加するなら持ってくるでしょうから、深く考えなくてもいいと思います。
白馬には数軒のアウトドアショップ(クソでかい)がありますので、もし忘れちゃっても現地調達が可能です。イベント会場にOMMのショップが出てますから、そこで買うこともできます。

あと、BIKEではヘルメットが必須ですし、ライト類も装備しておくべきでしょう。岩岳から白馬方面へ行く際に暗いトンネルを抜けるところがあります。無灯火だと車からマジで見えません。

また、トラブルで夜間の走行をする可能性がわずかながらありますから、ライト類もつけておくに越したことはないでしょう。田舎の夜は街灯がないのでマジで暗いです。

自転車の選定

参加を決めた時、ちょうど自転車の更新をしようとしていたところだったので、OMM BIKEに出られる自転車を購入することにしました。OMM BIKEではあぜ道や登山道がコースに含まれていることがあるので、マウンテンバイクやシクロクロス、グラベルバイクなどが適しているとされています。手持ちの自転車がオフロード対応ならそれでいいと思います。

僕はCervéloのオールロードバイク、Caledonia-5を購入しました。結構いいお値段する自転車なのでオススメしにくいのですが、35mmまでのタイヤクリアランスがありつつも、ロードバイクとして使え、ゆったり目のポジションでエンデュランスもOKみたいな立ち位置の自転車です。コンポーネントはULTEGRA Di2。ホイールはRESERVEとか言うブランドで全然気に入ってなかったんですが、サーベロとSANTA CRUZの共作だそうで今は気に入ってます。

海が似合うバイクですたぶん

プロロードレースではパリルーベで使用されたとのことです。パリルーベはロードレースなのに選手がなぜか泥だらけになりながら未舗装路を走り倒すレースです。

タイヤについてはロードメインで攻める戦略なので、ContinentalのGP5000STRにしました。グラベルの特に草付きの泥だとアホほど滑ります。こういうセクションが出てきたら遠慮なく降りて押します。ドライの締まった未舗装路や砂利道は割と普通に走れます。

競技後に撮影したタイヤ。それなりに泥がつく。

これは後述するOMMシミュレーショントレーニングで実際に確かめました。GP5000STRは泥の石畳が延々続くパリルーベで使われるタイヤなので、まあ、いけるっしょという感じです。GP5000はロードレースタイヤとして圧倒的な支持を集めているので、舗装路ではおそらく敵なしです。

もしグラベルタイヤを選択するとすれば、シュワルベのG-Oneかなって思っています。

飲料水はボトルに入れて、必須装備は背負いでやることにしました。そのため、ウェアのインナーパンツはパールイズミの極厚パッドつきパンツをセレクトしました。

ペダルはマウンテンバイク用のフラットペダルにし、渡渉があるらしいので、手持ちのトレラン用シューズで行くことにしました。

かなり昔に薄型ペダルがほしくて買ったやつです。今も売ってるのかな?

ペダルをSPDにするという選択もあるんですが、押し歩き時にクリートに泥が噛むと結構めんどくさいので今回は採用を見送りました。

OMMシミュレーショントレーニング

前回の参加者の方々がブログなどで様子を書かれているのを参考に、東京都内を休憩を入れながら40km、結構暑い日に行うというのを何度かやりました。チェックポイントなどはないんですが、Coke-Onというコカコーラ系列の自販機アプリに表示される自販機をチェックポイントとみなし、ざっくりとした縮尺で自販機にたどり着いて飲み物を飲みながら走るみたいなことをやってました。

また、僕の会社は長野県の原村に拠点があるので、地形的には白馬にとても似ています。原村では極力車を使わないようにしているので、トレーニングがてら別荘地にある未舗装路を積極的に走るようにしました。また、本番では想像を超える激坂が出てくることも想定されるので、八ヶ岳の登山口付近まで足を伸ばすこともありました。基本的には何キロか走ればチェックポイントがあるわけですから、平地の巡行よりも上り坂に対する耐性をつけたほうがいいんじゃないかな?って思います。体感15%くらいの坂がぽんと出てきます。

都内なら渋谷から六本木通りで皇居方面へずっと走って行くと、3つのそれなりにキツい坂が出てきます。東京都心の坂はそれほど距離がないので微妙なんですが、相次いで上り坂がでてきてそれを攻略するメンタルを鍛えるにはいいんじゃないかなって思います。

タイヤがスリックでとても心配だったので、雨上がりのコンディションで走ってみたりもしました。泥に弱いってのはこの時点でわかっていたので、本番ではあまり変な突っ込みをしなくなりました。

会場入りまで

先も述べたとおり、弊社は長野県の原村に拠点があるので、事前にそこに移動して金曜日の昼出発、15時の開場直後に入ることにしました。出発してすぐ原村にあるストーブハウスで夜のビールを調達します。こんなこともあろうかと、Ukegを買っておいたのです。生ビールを2リットルほど購入して白馬へ向かいました。原村から白馬は2時間そこそこで到着します。

到着するとオートサイトか一般サイトか聞かれました。申込時に選んだサイトを答えれば、適した駐車場を案内されます。今回は一般サイトで、キャンプサイトから駐車場の距離は400mくらい?結構離れていました。

前夜祭

受付を済ませてテントを立てたら、買い出しへ向かいました。会場近くにはAコープとデリシアがあります。我々はパスタとアヒージョの材料を買い、たりない鍋をSnow Peakで買いました。買い出し中、強烈な雨が降り出してしばらく足止めに遭いました。サイトに戻った時はやんでたんですが、夜から朝にかけて結構な雨がまた降りました。

一応会場は21時以降はあまり大きな音を出しちゃダメだよ?ってなってたんですが、皆さん結構深夜まで盛り上がっておられました。

DAY1

初参加なので今回は様子見を言うことで、ポイントをたくさん取ると言うよりは地図の見方やコースを楽しむような構成で、休憩を多めに取るようにしました。
まず最初に会場に一番近いポイントを押さえ、そこから北へ向かって幾つかのポイントを回ってから南下、田園地帯をゆるっと回って会場に戻るというルートを考えました。

ひとつ目のポイントから二つ目へ向かう途中で事件が起きました。ちょうど坂を1キロくらい上がったところから未舗装路に入る入り口のところで後続を待っていたんですが、ちょっとした立ちくらみがしたので、大丈夫かなと思っていたらそのまま気を失って倒れてしまいました。

(森の中にCPがあるので、歩道のガードレル近くで待ってたら、そのまま倒れたポイント。車道上だったら本当にやばかったです。)

まだ競技が始まったばかりで周りに人がたくさんいたので、その方達が助けてくれたのでことなきを得たのですが、これがもし単独の登山道だったらと思うとゾッとします。おそらくヒルクライムで上がった血圧や心拍が、急に止まったことなどで迷走神経反射になってしまったんだろうと思っています。心拍異常は見られず、熱中症でもなかったので、気がついた後はそのまま競技を続行しました。

北側の4か所を押さえた時点で10km弱の走行に対し、押しになる泥道は500m程度でした。泥道であっても下りは乗って走ることができます。まあ、ブレーキ効かないのですごく怖いですけど。

地図と実際の位置の感覚が脳内で徐々にマッチするようになるまで時間を要しました。そのため、度々立ち止まって位置を確認する必要がありました。これが森の中だったりすると結構大変なのですが、舗装路であれば道の形状などである程度の位置は把握できます。地図には割と細かい道まで書かれてあり、それが民家に入っていく小道なのかどうかわからないようなことも度々ありました。

しかしまあ、なんと言いますか、あってるルートには大体似通った人たちが多くいるので、それで正しいルートだと判断できた点はお伝えしておきたいです。

初日は様子見ですし、僕の気絶問題もあってCP4つごとにそれなりの休憩を入れるようにしました。会場エリアにはセブンイレブンとローソンが合計で4店舗あります(もっとあるかも)。また、今回は市街地エリアに「足湯」というポイントがあり、時間が許せばここでも休憩ができます。僕らは後半戦でこの足湯で足の汚れを落としたりしました。あわよくばずっと浸かっていたい。なんて思ったりもしました。地元の方が足湯でずっと読書をしていたのが印象的でした。

いくつかの道迷いなどがあり時間が押していたので予定のCPをいくつかスキップして、帰路につきました。実際どれくらいの時間で戻れるのかもわかっていなかったので、かなり余裕を持たせたと思います。

結果は240ポイントで順位的にはほぼ下位でした。これを基準に翌日の作戦を練ることにします。

DAY2

この日の作戦は「DAY1よりも多めにポイントを取る」でした。そして、これを実現するためにまず、CPに割り当てられたポイントのうち、とりやすそうな地点にある50ポイント地点を探し出しました。幸い、1個だけあったので、これをマストとし、小エリアで合計すると50ptになるエリアを重点的にまわって250ポイントを目標に設定しました。その上で、250ポイント到達時に残り時間に余裕があるなら、さらに50ポイント分の小エリアを攻略して、あわよくば300ポイント超えを狙おうという作戦を考えました。

エリア的には北側は結構キツそうだったので、南を重点的に回るようにしました。ただし、別荘地の上の方にある合計50ポイントの小エリアは落としておきたいと、体力があるウチに攻略しようと向かいました。

そのエリアは「どんぐり村」と呼ばれる別荘やペンションが集まってるエリアで、あとから仲間に聞いたところ「相当キツい坂ですよね」ってことだったので、初手から戦略をミスったことになります。そう、この競技、土地勘があるメンバーが一人でもいればめちゃくちゃ有利になると思います。で、我々には学生時代から白馬に慣れ親しんでいたメンバー(しかもオリエンテーリング経験者)がいたのですが、なんと直前でコロナ陽性になって欠場してしまったのでした。

さて、どんぐり村では強烈な坂とルートミスで80分もかけて得られたポイントはたったの30ポイントでした。

(どんぐりの坂と登山道の入り口。ここから自転車を担いで上がったけど、舗装路を攻めた方がよかったと思った。)

20ポイントの給水塔まですぐのところまで迫っていたのですが、深追いはせず、下りで足を休めながらオリンピックモニュメントとその先にある50ポイントを取りに行きます。

(オリンピックモニュメントと50ポイントへの登り開始)

南部唯一の50ポイントは狙っていたチームが相当いたようで、長い上り坂ではたくさんの参加者とすれ違いました。本当に気が遠くなるまっすぐな登りが延々と続いた先にポイントがありました。

(メンタルが削がれる50ポイントへのだらだらした長い登り)

同行メンバーは登りがとても苦手な方なので、コンビニ休憩を所望されるかと思ったので次のCPに向かうルートをこっそり変更してコンビニの前を通らないようにしたんですが、自身でも進捗の悪さで目標を達成できないのではと思っていたそうで、休憩を極力なしにして進めていることに特に何も言われませんでした。

しかし休憩なしというわけにもいきません。いくつかのCPをとった先に平川を徒渉して、Hakuba47側に渡るというセクションがありました。そこで泥まみれな自転車や靴を川できれいに洗って、Hakuba47でトイレ休憩と飲料水の補給をしました。そう、ここにはトレーニングで活用したCoke-Onがあったんです。

(Hakuba47付近の徒渉ポイント。画面中央右の白い車が止まってるあたりから、左のテントのあたりまで川を歩いて渡れます。赤い建物がCoke-On)

Hakuba47近くのCPはある別荘地に隣接していて、この別荘地は立ち入り禁止に設定されていました。結構キワキワまでいったのでドキドキしました。あとは県道33号まで下って、お待ちかねの足湯CPです。しかしDAY1のようにのんびりしていられません。事前にここで残り60分以上あれば、追加の小エリアを取りに行くと決めていました。追加の小エリアは50ポイント。そして最後の作戦は「ベースキャンプに戻りながら50ポイントを獲得する」でした。そのため、会場付近にある50ポイント分のCPはあえてとらずにキープしておいたのでした。これが功を奏し、会場に戻る足すがらに50ポイントを加点。足湯から実に100ポイントを取って会場に戻ることができました。

当日の獲得ポイントは300ポイント。DAY1が240でしたからDAY1より多くポイントを取るという目標は達成できました。そして当日とる予定だったCPで取りこぼしたのは序盤のどんぐり村の給水塔のみ。すごく満足のいく結果でした。

起きたトラブル

競技中のトラブルは僕の気絶と、急ごしらえしたマップケースがたびたび振動で外れてしまうことくらいでした。メカトラブルやパンクはありませんでした。

DAY2のゴール後にカレーメシを作って食べていたんですが、メンバーがそれを残して指先がしびれるとテントで横になろうとしていました。よく見ると顔が紅潮(真っ赤になる)していて熱中症の症状を見せていたので、知り合いのいる隣接サイトのタープの日陰で休ませてもらい、手持ちの保冷剤やシャワーで冷却しました。1時間ほどで症状は収まったみたいですが、冷却装備はもっと充実させた方がよかったなと思っています。

割としがちなルール違反

さて、競技全体を通して2日目朝にもアナウンスがあったんですが、競技ルールが守られていないようですと言うことで、僕も見かけたいくつかの例を紹介します。

1・単独行動

大人数のチームだとどうしても力の劣る方に全員が合わせる必要があるので、特に走力のある方にとってはつまらない展開になりがちです。ルール上、声が聞こえる範囲に全員がいなければならないことになっていますが、ポイント獲得を目指すばかりに「オレが先にチェックしてくるわ」とチームから飛び出して、特にポイントが集中しているエリアを一気に回り合流する、といったことをされている方を結構見かけました。だいたいが一人でものすごい勢いで走って行かれるので、めっちゃ目立ちます。

2・デポ

装備品のデポ(留め置き)は禁止です。常に行動する際はすべての装備品を装備するなり手に持っておく必要があります。それは自転車も同じことです。ポイントによっては結構な登山道の先にあるけど、舗装路を超迂回してもいけないことはない。みたいなところがあります。そこで、登山道に自転車を置いて、空身でチェックポイントに向かうという方がいらっしゃいました。この方はしかも単独だったので、仲間は別のポイントで待ってたりしたんでしょう。デポもめちゃくちゃ目立ちます。

自転車を担いで山登りするとかえって危険なので、緊急避難的デポとかはケースバイケースかなーって思いました。すれ違いが困難になるとかも結構あったので。

3・道交法違反

ルールになってないんですが最低限守るべき交通ルールが結構無視されていました。最悪なのはコンビニで酒盛りされている方々で、お酒飲んだ後で自転車に乗ると、酒気帯び運転として取り締まりの対象になります。あとは信号無視であったり車道の逆走であったりと細々した違反が見られました。交通ルールの違反は競技の違反には結びつかないわけですが、会場を提供してくれている地元の方の目にかなりマイナスに写ります。

自分勝手な行動が、最悪の場合イベントの後援や協賛を得られなくなり、開催されなくなるという結果を生みかねません。交通ルール遵守は普段からやっておくに越したことはないでしょう。

余談ですが、競技エリアには第4種踏切があります。これは警報器も遮断機もないタイプの踏切で、街ではまず見かけない超弩級レア踏切です。渡る人は電車が来ていないかをしっかり目と耳で確認しなければなりません。だって、電車が来てても警報器がありませんから音が鳴らないんです(踏切接近時にその周りに人がいる場合は、電車から警笛を鳴らすことがあるようです)。超注意して渡りましょう。

装備品リスト

最後に今回使用した装備品をリンク含めてまるっとご紹介します。装備品には「イベントで使うには高額だな」と思われるものが結構含まれています。これは、僕がやっている会社が登山の仕事を手伝っている関係で、そちらでも使用する予定があるためです。それぞれの装備がどんなものなのかもコメントしましたので是非参考に。

自転車:Cervélo Caledonia-5
オフロードもいけるいわゆるオールロードバイク。ペダルはHT ComponentsのAE01を使用。サーベロは今イケイケのブランドなのでクソ高いです。セールとか狙うといいかも。

タイヤ:Continental GP5000STR 32mm(空気圧前4後4.2)
舗装路最強のタイヤ。見た目に反してウェットもある程度いけるので、オフロードもそこそこいける。泥や深めの砂利は笑いが止まらないほど止まらない。体重や装備品の関係で空気圧はわずかに高めに設定。
いわゆる決戦タイヤなので高いです。パンクすると泣きます。

GPS:サイコンは使わず、ログはAppleWatchで記録
GPSデバイスの使用はルールで禁止されてるので、一応。まあ、AppleWatchもGPSデバイスだけど。

バックパック:Arc'teryx Norvan 14 Hydration Vest(ハイドレーションなしで使用。廃番)
トレラン用のバックパックです。14LあればOMMの装備品を余裕もって入れられます。この辺は好みですけど、サロモンでもノースフェイスでもいいと思う。

ボトル:サーモスボトル+Camelbakにシャワーヘッド(クーリング用)
サーモスはコールド専用のボトルケージに入るものを使用しました。Camelbakにシャワーヘッドをつけたものは、体に直接水をかけてクーリングするためです。後述するFREEZE TECHで効果倍増

下り坂の前に水を浴びておくとほんとに冷え冷えになりますよ。

OMM後もこの組み合わせでやってます

防水ジャケット:Norrøna falketind Gore-Tex Paclite Jacket
Gore-Texでも特に夏から初冬に使われる軽量シェルのPacliteを選びました。山でも使う予定です。フルマークスというお店で取り扱いがあり、白馬でも買えます。(店長が「ウチチェックポイントだったっけ?ってぐらいお客さんが来た」とびっくりしてました。)

防水パンツ:ファイントラック エバーブレス フォトンパンツ
ファイントラックのパンツは素材違いで2種類ありますが、フォトンは高い方です。超柔軟ストレッチ素材でペダリングを邪魔しませんし、素肌に触れても不快ではないということでセレクトしました。Gore-Texはストレッチが皆無なので動きの多い競技でパンツに使うのは難しいかなと思います。

汗冷えリスクは上半身に集中しているので、内臓をいかに冷やさないか(筋肉は動けば温まるので)をポイントにセレクトしています。

Tシャツ:Rapha トレイル ライトウェイト Tシャツ
ぬれても恐ろしいスピードで乾きます。通気性が鬼のようで着てないみたいな錯覚を覚えます。

パンツ:Rapha エクスプロア オーバーショーツ
バンドルで安いからと衝動買いしました。自転車用パンツなのでサドルとの接触面がすれて破れるなんて心配がありません。インナーパンツと合わせて使います。

ベースレイヤー:ファイントラック ドライレイヤー クール
下着のくせにちょっと高いんですが、もう5年ぐらい愛用しています。特に日照が強くて汗をたくさんかくときにいわゆる汗冷えを防止します。

インナーキャップ:FREEZE TECH 冷感ヘッドキャップ
そのままだと暑いんですが水をかけると性格が変わります。めちゃ冷たく感じます。よって、汗でも冷感です。内部の冷感プリントがなくなると効果もなくなります。高いんですがよくなくします。

アームスリーブ:FREEZE TECH 冷感アームカバー
ちょっとサイズがキツかったんですが、同様にぬれると効果を発揮します。黒を選んだんですが白のほうがよかったかもしれないです。

グローブ:ASSOS GT GLOVES C2
グローブのくせに8000円とかしますが、パッドが厚めでかつフィットも良好でとても気に入っています。ASSOSのウェアは高すぎて買えません。

サングラス:OAKLEY KATO 24K
簡易ダフトパンクみたいなサングラスです。カバー範囲が広いので視界がとても良好なんですが、テンプルが接着不良で競技後に折れました。交換してもらえました。自転車はPRIZM ROADがいいんですが、光の透過率が高く、快晴時はちょっとまぶしく感じることがありますということで、24Kにしました。

ヘルメット:MET RIVALE
気絶したときにこれが頭を守ってくれました。見た目ダメージはないのですが、買い換えするつもりです。命守ってくれて本当にありがとう。

インナーパンツ:パールイズミ メガメッシュ インナーパンツ
ブルベ用超極厚パッドのパンツです。尻の痛みとは無縁になります。ビブショーツ派だったんですが、競技後のトレーニングでも使うようになりました。
ビブショーツだとトイレが大変なのでこれにしたんですが、正解でした。

シューズ:On Cloudventure Waterproof
村では冬季に雪が積もり倒すので、作業用に買った靴です。トレランにも使います。防水のOnは伸縮しにくいので1サイズ大きめを買いましょう。原宿に専門店がありますが、その辺のアルペンでも買えます。

ビビーサック:SOL Emergency Bivvy
登山用品店で適当に見つけたやつです。冬の長野はあほみたいに冷えるので、今後使うかもしれません。

ファーストエイド:ロキソニンテープ、絆創膏、胃腸薬、ポイズンリムーバ
行動食:ラムネとか
非常食:パンなどスナック系(帰宅後おいしくいただきました)
ホイッスル:アルミ製のやつをファーストエイドに入れた。ザックのチェストベルトにホイッスル機能有り
コンパス:磁針だけのやつをマップホルダーにそのまま入れておいた。
携帯ツール:PBのツールセット、LEZINEのポンプ、予備チューブ

白馬でしかなし得ないOMMフォーマット

ざっくり感想を述べると最高でした。キャンプのフェスっぽい雰囲気もいいし、イベント中のなんやかんやも楽しいし、道中のほかの参加者さんとのコミュニケーションもよかったです。

また、白馬はいろいろ投資が集中して注目されている土地です。地元の方が弁当を用意してくださったり、飲み物などの販売をしてくださったのは、OMMのイベントが地域としっかりコミュニケーションできているということでしょう。特にスキーリゾートはいわゆるグリーンシーズンの収益改善にどこも力を入れていて、競技中ではあるもののそういったリゾートの現状を見て回れたというのはとても大きかったです。

そして、このイベントのフォーマットをじゃあ、原村に持ってこれるか?とすると、おそらく難しいでしょう。たくさんの人を呼び込むキャパを持った会場は村の中にはありませんから、隣の茅野か、富士見町でやることになると思います。徒渉できる川もなければ、割と荒い運転をする地元の車も多いです。

白馬は白馬で地元を愛している方とイベントを運営するチームがいい感じにシナジーしてるんだろうなと思いました。来年も参加します。次はしっかり写真や映像を撮って、TRICYCLEさんのような作品を出したいって思います。

さいごに。

競技中、気を失って倒れたときに、すぐに駆け寄って声をかけてくださったLITE参加の男性の方、ほかにも女性の方もいらっしゃったかもしれません。転倒の衝撃で意識は戻ったのですが、皆様のお声がけがなかったらそのままボーッと寝てしまっていたのかもしれません。

あのときは助けていただいてありがとうございました。この後は本当に調子がよくて競技を続行できました。していただいた親切は、僕もほかの方にしようと思います。あなたがあの場で僕にかけてくれた「こういうときはお互い様だから」という言葉にとても救われました。本当にありがとうございました。

よろしければサポートをお願いします。得られたお金は社で飲むコーヒー豆や撮影機材の購入費用に充てようと思っています。