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子どもの「なんで?」に困っているママへ

さて、こどもの「なぜ?」に成長発達の視点からお伝えするコーナーです。
今回は、屁理屈の理屈は理由じゃないよ、というテーマでお送りいたします。


皆さんの近くにもいませんか?
「なぜ?なぜ?」と、
原因をとにかく聞きたがるお子さんだとか、
正義感がとても強くて、道のむこうで大人がゴミをポイ捨てしたのに気がついて、怒り出しちゃうような子。

大人からしたら、屁理屈とでも思えるようなことでも、自分のほうが絶対正しい、と信じて、そのことで議論をふっかけてくるような子どもたち。
その子を全身全霊で受け止めてあげたい、と思いながらも、正直、心の中では、「ちょっとめんどくさいな」、と思ったりするような子。
まさに、小学生時代の私がこういう子どもでした。

そんな、ある意味、対応するのがめんどくさい子どもでしたから、
友達からはうざがられ、
先生からは煙たがられ、
母にはきっと呆れられていたんじゃないかと思います。
ただ、今振り返れば、色々、不安だっただけなんですよね。

不安な時って、自分を守るために、何かにすがりたくなりませんか。
当時の私にとっては
「理屈」というものがそれにあたっていたのかもしれません。

社会人になってからも、同じようなことがありました。

働き始めて数年もすると、気持ちにも時間にも、そしてお金にも、ちょっと余裕が出てきますよね。その時に始めようと思ったのが英会話でした。
当時駅前にあった教室で、体験レッスンに申込み、はじめて会う外国の先生と、緊張しながら数十分のやりとりをしました。
そして最後に、料金のプラン、コースの説明、全部終わっていざ申し込む、その前に「質問はありませんか?」と聞かれました。

その時にした質問を、今でも覚えています。
当時テキストは買取になっていて、全部で数千円だったような気がします。
万一レッスンの時にテキストを忘れたとしても、
必要な箇所をコピーをとって対応してくださるという案内でした。

その時のコピーの費用は数十円。
それを聞いて、私の屁理屈に火がつきました。
毎回必要な場所だけ、コピーをとらせてもらったら、テキスト、トータルの金額より安くなるんじゃないか?というものです。

お恥ずかしながら、手元にテキストがあることで自主学習をしたり、きちんと束になっていることで、見やすい、ということは一切考え付かず、
単純に金額の計算だけをして、今考えると本当に恥ずかしいんですが、その質問を講師の方に、尋ねてしまいました。
結局、当時の私は、その質問がしたかった、というよりは、不安だったんです。
初めての英会話教室、慣れない仕組みの説明、そしてなにより、ふだん使わない大きい金額を支払う、ということに対して、不安だったんです。そして、細かい質問がしたかったわけじゃなくて、テキストの料金に文句が言いたかったわけでもなくて、今から新しいチャレンジ、英会話の勉強に踏み出そうとしている自分を、大丈夫、と認めてほしかっただけなのかもしれません。

身体がじゅうぶんに育まれないことで、気持ちに起こってくる不安感、
これは自分の身体を十分に使いこなせるという安心感が育つと、
だんだん、必要となくなってくる部分かもしれません。

だから、なんでなんで?と聞いてくる子どもたち、そして屁理屈で大人を問い詰めようとする子どもたち、その子たちの身体がじゅうぶんに育っているかを、見てあげてほしいんです。


賢ければ賢いほど頭が優先になってしまって、身体がおきざりにされているかもしれません。
そういう子たちには、言葉、理屈でやりとりをするのではなく、身体をぎゅうーっと、してあげてください。


大人、特にお父さんたちは、子どもになんで?って尋ねられると
その理由や原因を、たとえば科学的に、一生懸命、考えて答えようとします。
そして一生懸命答えた答えに、また「なんで?」」って、返ってきませんか?

それが続いてしまうから、めんどくさくなっちゃうんですよね。


お父さんたちにお伝えしておきます。
小さい子に「なんで、おひさまはあったかいの?」と聞かれたら、チャンスです。
笑顔で子どもの手を握って、ぎゅうーっとしてあげながら、こう答えてください。
「そうだね。なんで、おひさまは、あったかいんだろうね。」
それだけで、子どもは、掌のぬくもりや、ぎゅうっとされる安心感から身体からも、自分の気持ちを受け止めてもらった心の面からも、安心して、次の興味に移っていけると思いますよ。


屁理屈の多い小学生の場合は対面でいるんではなく、
背中側にまわって、両手を肩に添えてあげたり、しゃがんで肩を少し包み込んであげながら、もう一度話を聞いてあげてください。

賛成する必要はありません。その子がどんなふうに世界を見て、どういう理屈で物事を考えているか、理解してあげるところから始めましょう。
心の不安感による屁理屈や疑問点であれば、身体を安心させてあげることで、とけていくことがあるかもしれません。


もちろん、それだけで対応できるお子さんばかりでないのも、承知しています。
もっと詳しいご相談は、全国どこからでも、オンラインで受け付けております。

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今回のテーマは、屁理屈の理屈は理由じゃないよ、でした。

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