無欲が最強

私はムーミンが好きだ。

原作小説の世界が好き。
昨年末にムーミンバレーパークに行ってどっぷりムーミンの世界に浸かってからというもの、私の中でムーミンがかなり来ている。

2月17日から、ムーミンの一番くじが発売された。
詳しくは各々お調べいただきたいが、Relaxing Tripというシリーズで、どれもこれも景品が非常に可愛い。
発売前からわくわくしてて、どれが当たってもいいな、と思っていた。

そしてやる気満々で、今日引きに行って来た。
丁度販売場所の近くに用事があったので、母と弟も一緒だった。
「一番くじ引きたいから」と途中で寄ってもらったのだ。

そして私は二回、一番くじを引いた。
……二個とも、E賞だった。
ABCDEのE賞。
ちなみに景品はG賞まで用意されている。
だから、そこそこの景品。
巾着かアイマスクだったのね。
それで私は巾着を二個選んだの。

負け惜しみとかじゃなく、本当にそれで良かったの。
なんならF賞でも良かった。
ミニノートも可愛いなって思ってた。
本当に、心の底から、私はどれが来ても満足だった。
だってデザインが可愛いから。

だけど、母と弟の目にはそう映らなかった。
「なんで二個同じの引くねん」と心中で突っ込んだらしい母と弟、それぞれ引いてくれました。

結果、母、B賞のプレートを当てる。
弟、A賞のぬいぐるみを当てる。

いや、そりゃあさ、AとかBなんて欲しいに決まってるじゃん。
だけどこれまでのくじ運とか経験とかでさ、高望みしちゃいけないな、って分かってはいたじゃん。
だから「どれでも良い」って私は自分を納得させてたのに。

あっさり大型景品を出した二人、もちろん自分達は全然欲しくないので、私にくれました。
お陰で私、ほくほくして帰りましたよ。
ええ、ええ。
本当にありがたいことこの上ないんだけどさ。

私は思ったよ。
「無欲の勝利だな」って。
欲にまみれた私の元にぬいぐるみは来ず、全然興味ない弟の元にさらりと授かるわけ。
母もそう。
「可哀想」という動機でくじひいて、あっさり当てちゃうんだよ。
そもそもその一番くじの存在すら私が言わなければ知らなかったであろう人がさ。

世の中ってそういうもんだなあってしみじみ痛感した次第。
なんかいっそもう、面白かったよ。
なんだその綺麗なオチはって思ったよ。
なのでここに書きました。

今後私は、一番くじを他人に任せようと心に誓った。
どうせ運試しするなら、無欲な人に頼んだ方がいい。
きっと私の指先に、邪な思念が纏わりついていて、それがくじの結果に影響したに違いない。
ムーミンもドン引きだったんだね。
「あの人、怖い」って。
そうとしか思えないよ。

ということで今日は新たな学びを得たよというお話。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回以降もお付き合いいただけると嬉しいです。
それではー。

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