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お別れしたくない民なので

大河ドラマは良い。
大河ドラマは良いんだ。

大事なことなので二回言った。
大河ドラマは(しつこい)以下略。

毎月一本大河ドラマ視聴を目標に掲げる今年の私。
暇さえあれば大河ドラマを視聴している。
今観ているのは『風林火山』。
ようやく内野聖陽さん演じる山本勘助が武田に仕官出来たあたり。

推しは千葉真一さん演じる板垣信方。
渋い。
渋すぎるぜ。
ついつい表情を目で追ってしまうんだぜ。

私は大河ドラマの良さを普及すべく、方々で「大河ドラマ面白いよ」とおすすめしている。
でも大体「見たことない」って言われる。
理由は「長いから」。

ふふふ。
違うんだよ。

大河ドラマはね、その長さが良いんだよ。

だってさ、映画もドラマもそうだけどさ、登場人物、消費し過ぎじゃない?
アニメを見てよ。
のび太くんなんてもう何十年お茶の間に笑いを届けてると思ってるの。

もちろんお話の展開や見せ方も大事だけどさ、視聴者が感情移入してるのは結局、登場人物でしょうが。
主人公の活躍を応援したり、脇役の活躍に喝采したり、そういうのが楽しいんでしょうが。

という理屈でいくと、通常ドラマの十話は短い。
感情移入マックスのときにもうお別れだもん。
私の最終回の悲しみなんて、九割「もっとこの人達のやりとりを見ていたかった」だよ。

これはドラマに限らないけどね。
漫画も小説も映画もドラマも、終わりに近付くにつれ「終わらないで」って思うんだよ。

続編製作が決まれば沸くよ。

でも、一回終わったあとの世界って、やっぱり違うのよ。
そりゃそうだ。
一回終わってるんだから。
製作する人達、成し遂げて打ち上げしてるんだから。
置いてかれてるのは視聴者と読者だけ。
温度感に差異が出る。
これはどうしても仕方のないこと。

でもね、大河ドラマくらい長いとね、納得するよ。
その世界が終わること。
五十話かけて最終回を受け入れられるよ。

しかも、五十話あるから、終わったの悲しければもう一周見ても良い。
どうせ一回じゃ見切れないほどの情報量が詰め込まれてるから。
別視点で見たって百話分時間かかるよ。

そんで流石にそれだけ見れば満足するよ。
私みたいな「この世界終わらないで民」も、お腹いっぱい。
「うんうん。終わったな」って。
「お疲れ様でした」の気持ちが自然と湧いてくるよ。
清々しい気持ちで終われる。
「続編」という発想すら出てこない。

そうなのよ。
五十話ってね、長いのよ。

だけど、長いのが良いの。
長いからこそ良いんです。

いまいち大河ドラマ踏み切れない民にこの声が届くといいなと信じてこの記事を書きました。
出来れば試しに見てみて欲しい。
興味のある時代や出来事、縁のある土地の話なんかを選ぶといいと思います。

大河ドラマは面白い。
作品登場人物に執着してしまう私のような愛が重め、執着強めの方におすすめです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回以降もお付き合いいただけると嬉しいです。
それではー。

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