猫のマタタビ事情

私は中学生の時から、人生の半分以上猫様と共に生きている。

喧嘩の強かった白猫、その息子の鯖トラ猫、レディな茶トラ猫、そして今現在は三毛のお姫様と暮らしている。

歴代の猫様達にマタタビを与えてきたけれど、ちゃんと反応にも個人差がある。

白猫はすごく気が強くて、身体も大きかった。
太ってたわけじゃなくて、骨から大きい感じ。
子猫のときから悪戯が半端なかった。
人間に例えると不良。
最後極道になった感あったよ。
迫力あったからね。

そんな彼、マタタビが激弱だった。

試しにマタタビあげてみたら、明らかに酔っぱらった感じになり、それまで一度もトイレの失敗したことなかったのに、玄関先で普通におしっこして、でれでれになって寝た。
もうそれ以来、彼にマタタビを与えることはなかった。

その息子の鯖トラくんは、とんでもない甘えん坊で、身体は大きかったけど外に興味を示すことなく、完全家猫で、私のベッド、もしくは私の上で良く寝ていた。
非常に平和な「ザ・猫」って感じのおおらかさだった。

そんな彼は、またたびにずっとうっとりしていた。

またたびの粉がかかったぬいぐるみにずっとすりすりしていた。
ぐるにゃーんって感じ。
散々ハートを飛び散らせた後、満足げに寝るので、「ストレスたまってるかもな」のときはマタタビを与えていた。
正しいマタタビの使用感があった。

茶トラのレディは男好きで、気が強かった。
足が短くて太くて力強く、よくカーテンによじ登って遊んでいた。
女の私がどれだけ尽くしてもなびかない孤高の女。

彼女はマタタビを与えると余計暴走した。

もうずっと走り回ってた。
「心臓ばくばくしてるよ、もう走らない方がいいって」ってこっちの心臓まで危うくする破天荒ぶり。
彼女はマタタビ容器を自力で探し出すほど賢かったけれど、なるべく与えないようにしていた。
これ以上元気になると困る系女子だったから。
全然寝ないし。
ドーピングしてる感あった。

三毛のお姫様は、もう本当に姫。
一人っ子だから、自分のことを小さい人間だと思っているか、私のことを大きな猫だと思っている節がある。
夜行性という言葉を忘れ、人間と共に朝起きて夜は寝ている。

「構ってよ」が止まらないとき、マタタビを与えると、すぐに寝る。

彼女はとにかくマタタビに睡眠欲を誘発されるらしい。
お酒弱い子みたいな感じ。
マタタビ舐めたな、と思って少し目を離すと熟睡している。
それはそれは穏やかに寝ているので、マタタビを与えた感が逆にない。
平和なお昼寝に飼い主が癒されて終わる。

昔からおんなじメーカーのマタタビを与えているんだけれど、反応がそれぞれ違って面白い。
個人差とか、体質ってあるよねえ、と飼い猫を通じてしみじみ思った話。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回以降もお付き合いいただけると嬉しいです。
それではー。


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