そうだイギリス留学をしよう!人生の航路を整理する42歳


65歳で定年を迎えたら何かをしよう。
そんな話を昔はよく聞いた。
今だと70歳まで働くという方も多いと思うし、住宅ローンが80歳までという場合もあるのだとか。

僕の年代まではそういう航路(コース)を描く人も多いけど、そうはいっていられない人は多いし、そういう生き方をしたくないという人もいる。

僕の人生は、ザ・行き当たりばったり。
これまでの航路は、大学院でアワビ研究→サッカー系&雑多なライター→書店員→タクシードライバー→出版社創業となっている。

出版社の航路もまさしく行き当たりばったりで、岩礁帯を沈没寸前で進んでいるものの、相方が海獣類(あしか)であり、ギリギリで沈没をまのがれている。

この苦境を脱出するためには僕がいい本を書くしかない。

いい本を書く以外に状況を脱出できない。

熱い……。熱いぜ……。こうやって追い詰められるほうが力が出る。絶対に成功させよう。もう取材を終えて、構成もして、出版の手配は追えている。後は文章を完成させるだけ。文章を書くという行為は極めて主体的で、まったくもってごまかしがきかない。

神は細部に宿るという特性を持っているため、一字一句、言葉の端々まで、魂を込めて書かないと良い文章にはならない。

誤字脱字が多い、漢字の誤用、文法ミス、表記の不正確さ(半角、全角など)。こういった雑さは論外。

「おまえ、かわいいね、好きだよ」

現実にはこんな口説き文句も時にはありかもしれないが、文章で書く時はもっともっと気合いをいれないといけない。

「今のご時世、人の外見をどうこういうのはあまりよろしくないのかもしれないけど、それを承知で言わせてください。あなたは本当に美しくて、ただ隣にいるだけで、私の心は幸福感で満たされます。こんな経験はこれまで一度もありません。どうか私の人生を、あなたの光で満たしてください。どうか、あなたの隣にいさせてください」

現実にこんな口説き文句を言うやつはどうかと思うが、文章においては後者のほうがずっと良い。粗雑な言葉は、文章とは親和性が低いのだ。

ともあれ、今は文章を書く。テーマは日本国内の再発見、開拓。そしてそのツールとしてのフットボール。

そのために日本全国を徒歩で一周しながらJリーグを描いていく。タイトルは『君がJリーグを認めるまで、僕は歩くのをやめない』。

生活費がまったくもって足りないので、タクシー業に復帰しなければいけない。惨めだろうか。いやいや、自分の作品を作るための費用を、自分が社会に貢献することで捻出するのだ。これほど素晴らしいことはないだろう。

誰かに頼って作るわけじゃないから、自分の意志で、自分が良いと思うものを、嘘偽りなく、紡いでいくことができる。実に幸福な生き方だ。

育児をした後で、スナックでカラオケを歌うくらいのお金はあってほしいものだが、ないならないでいいのだ。

さておき、この日本を徒歩で一周は、恐らく2万キロくらいの歩行距離になるものと思われる。1日25キロ歩くとして800日間かかる計算だ。

年間徒歩旅に費やす時間を40日とすると20年かかる。80日としても10年。なかなか壮大なテーマだといえる。

20年かかるとすると書き終えるのが62歳になってしまう。健康リスクもあるので未完で終わる可能性もある。なるだけ10年以内で終わらせたいが、5年では少し難しいかもしれない。

といってもやっているうちに体力がついてきて、少々のことではへこたれなくなってきた。痩せたとは言いがたいが、明らかに身体に力は宿っている。

この仕事を8年間、50歳までに終わらせるとしよう。終えた時にはどうなっているか。

そこでふと思ったのだが、50歳からの執筆テーマをイングランドフットボールに絞る。あちらの社会学部系の大学もしくは大学院に入って、フットボールカルチャーの日英比較をする。比較文化論である。

2年くらいしっかりやれば、死ぬまで書く内容には困らない。英語も強制的に身に付くので、良いプランのような気がする。

イングランドでも歩く旅は可能で、ロンドンからマンチェスターまでは250kmほど。ということは10日もあれば余裕で行ける。そして、物書きとしても面白い取材になりそうだ。

日本語だけではなく英語でも書いて、英語で出版するという道も開けるので、非常に良い航路だと思う。

8年後には、子どもたちの年齢は、上の子が19歳、下の子が15歳。となるとちょっと早いかな。10年後なら21歳、17歳なので、自分で何とかできるようになるだろう。

海外留学する予算があるかどうかは、この10年の仕事次第。何とかしたいけど、よく考えると子どもが大学いくタイミングで、自分ももう一回大学行こうとしていることになる。

よくわからない人生だし、わけがわからないことが次々と起こるけど、なかなか楽しい人生を送れていると思う。








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