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タクシードライバーとして得意な街、苦手な街


タクシーエッセイの練習にざっくり走り書きです。制限時間20分。

タクシーのお客さまには、それぞれおの目的がありますが、売上の主となるのは「買い物」「通院」「ビジネス」「飲酒後」の4種類です。

そのうち、客単価が高いのは「ビジネス」と「飲酒後」です。なので、昼間はビジネス客を探すためにオフィス街を走らせ、夕方から夜は飲食店への移動を見込んでそのままオフィス街にいます。

そして、少し休憩を入れて、飲酒後帰宅のお客様を探しに繁華街へと行きます。

今回は繁華街のお話。

繁華街にタクシーを走らせるといっても、ただ適当に走らせているだけではお客様を乗せられません。一年で一番タクシー客が多い忘年会シーズンなどは別のようですが、特に今のご時世だとお客様を探すのは至難の業です。

なので、どのあたりに良い飲食店があって、何時頃閉店になり、どういうタイプのお客様が出てくるかをある程度把握しておく必要があります。飲まないドライバーにとっては、少しずつデータを蓄積していくしかないのですが、ぼくのような酒飲みにとっては得意分野でもあります。

特に得意なのは新宿と渋谷です。

新宿は、「新宿通り」「明治通り」「ゴールデン街ファミマ通り」「ラブホテル街」「区役所通り」「抜け弁天」と得意エリアが揃っています。今は状況が悪いですが、自粛ムードが収束した後なら新宿では無双が出来ると思っています。伊達にいつも飲んでいない!!

ただ、苦手なエリアもあります。それが、「二丁目」と「大久保」です。二丁目は、実は二次会に使われることが多いエリアのようです。確かに女性もいる集まりの場合、キャバクラやガールズバーにいくのも受けが悪いので、なら「二丁目」にいってみんなで楽しくやろうという需要はあると思います。

ただ、「二丁目」では飲んだ経験もないし、道路も一方通行が多いしで、どうやって流すべきか全然わかっていません。これはもう「二丁目」で飲む経験を何回かしてみるしかないのかなと思っています。お勧めのお店がある方は是非一緒にいきましょう。収束後に!

もう一つ苦手なのが「大久保」で、「抜け弁天」を早稲田方面に向けて走らせていると、「大久保」のほうから飲酒後のお客様がわらわらと出てきます。が、どこからどうやって出てくるのかさっぱりわかりません。だって、大久保通りのほうが近くないですか?なんで、あそこから出てくるんだろう?

もっとも、ぼくはまだデータを持っていないので、たまたまかもしれません。ともあれ、「大久保」のあたりで飲む人はどういう行動パターンを持っているのかを把握しておくことは大事になってきます。

西新宿はやりづらいのでばっさりと捨てるとして、東から北のエリアは庭にしたいところです。なので「大久保」は把握したいところですが、「大久保」で飲もうって話しにあんまりならないんですよね。どうなってるんだろう。

大久保駅とドンキホーテと新大久保駅がある「大久保通り」はただの直線なのでとても簡単なので、お客さんを乗せやすいです。


次に渋谷ですが、今練習中です。お客さんは少ないのですが、今のうちに飲食店の位置とルートを開発する必要があります。

渋谷といえば「文化村通り」や「道玄坂」がメインです。「センター街」は車を入れられないはずです。多分。

ただ、今は客待ちのタクシーだらけでなかなか厳しい状況です。渋谷には土地勘があるので、ベテランドライバーも嫌がる細かい道を使えるようになろうと思っています。

でいうと、勝負したいのは「裏渋谷」のエリアです。このあたりは駅から遠いのと、あまり目立たないながらも良質なお店が揃っています。最寄りで言うと「代々木公園駅」なのかもしれませんが、あまり使う人はいないと思います。渋谷駅まで1kmくらいあるので、飲酒後に終電まで行くのは結構しんどいです。

ところで、Googleマップでしらべてみたら「裏渋谷通り」というのは道玄坂の近くにあるみたいですね。あんまり使っている人を見たことがないですが。渋谷駅から東急デパート本店に向かい、右へと抜けていくところが、裏渋谷とか奥渋谷と呼ばれています。

一番奥まで行くとお洒落で美味しそうなコーヒーショップなんかもあるので、お散歩には最適だと思います。ギラギラはしていないけど、いいバーもあるんですよね。

この裏渋谷から流して、細い道を折れてbarbossaの横あたりを流して、再び裏渋谷の入り口へと戻るというサーキュレーションを続ければお客さんは見つけられると思っています。平常時なら。

というわけで新宿と渋谷は目処がつきました。

池袋はあんまり詳しくないことに加えて、高確率で埼玉へと連れて行かれて営業効率が悪いので、深く研究はしない方針です。

六本木もとても苦手だったのですが、幹線道路の交差点(六本木通り×外苑東通り)がど真ん中にあるという構造をしているので、ある意味楽です。定番は、芋洗い坂循環ルートですが、適当に流しているだけでお客さまは結構見つけられます。電車が不便な土地なので。

恵比寿もそんなに難しくないけど飲んだ経験が少ないので恵比寿でも飲みたいところです。

そして苦手なのが昼はオフィス街、夜は繁華街になる街です。赤坂は今の所苦手ですが簡単らしいです。赤坂なんてほとんどいったことがなかったので、何が何やらですが、コリアン系のパブが多いみたいですね。

飯田橋、神楽坂は超苦手。ここは要開発。

東京駅は勝負できるのが一カ所しかないのでOK。OWLがいつもミーティングしているあの通り。

新橋もよくわからない。サラリーマンをしたことがないので、新橋で飲んだこともないという。やっぱりお客さんが終電を逃すのは、「おねーさん系」のお店にいるときが多いようなので、そこをチェックしておくといいかもしれません。詳しい人いたら教えて下さい。

お茶の水エリアもいまのところ苦手です。

神田もわからないですね。神田は要開発。特に銀座から東京、そして神田へと流していくパターンは今後も使えそうです。

東の雄である錦糸町と亀戸はエリアが狭いので今は練習すらできません。丸井の裏あたりにある謎のエリアは、呼び込みと路上駐車で埋まっているんですが、あそこには何があるんだろうか。自転車でもいけないこともないので非番の時に潜入してみよう。もちろん収束したら。

上野はよく飲むのでかなり得意なんですが、ちょっとエリアが狭いのでいまは厳しいところです。

そして大本命は銀座様。タクシーの聖地であり、東京で一番お金がある人が飲んでいる街です。タクシー運転手の中でもエース中のエースが銀座に集まってきます。

ただ、この銀座様ですが、競争率が非常に激しいのと規制が色々あって、曲がった瞬間に警察に御用になる場所などもいくつかあり、お客様を乗せた瞬間に御用になる時間帯などもあります。なかなか気が抜けないエリアです。ハイリスクハイリターンの銀座様を攻略するのがタクシードライバーとして稼ぐために必要なことなので、人が居ない今だからこそ練習する時間を増やしています。


……。15分で書こうかと思ったけど、ちょっと調べながらになったので流石に30分くらいかかりました。こういうネタならいくらでも書けるんですが、これだけだと風情がないのでもう少し色っぽく仕上げつつ、東京の街の魅力を、タクシードライバー目線で書いていきたいと思います。


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