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今朝、福岡の24才を知り、人生が変わった。

今朝人生が変わった。

24才の女性サポーターが、ガンであることを告げられたのだ。5年後の生存率が40〜60%という結果を突きつけられ、彼女は押しつぶされそうになっていた。そして真夜中にTwitterに真情を吐露した。

ぼくは眠れぬ夜を過ごしていた。偶然見つけた彼女の書き込みを、なるだけ穏健なやり方で拡散した。そして、彼女に応援のリプライを送った。

ぼくに出来ることはそれだけだった。
そんなことしか出来なかった。

彼女の代わりに病気と闘ってあげることも出来ないし、寄付することも出来ない。お洒落な企画をして喜ばせてあげることも出来ない。

今年の新年の書き初めでは「転生すること」つまり「生まれ変わること」を掲げた。しかし覚悟は足りなかったのかもしれない。

ここでもう一度意志を固める。

俺は生まれ変わる!!


彼女を励ます手段をぼくは持っていない。だから、せめて、一生懸命生きるしかない。漫然としていた。暇つぶしをしていた。もちろん、時には必要なことだろう。でも、もっとパフォーマンスを上げられるはずだ。もっと目一杯人生を楽しむことが出来るはずだ!!


そして今日は、憂鬱な天気。
陽の入る明るいミーティングスペースを選んだつもりが、曇天のおかげで薄暗かった。ぼくは天気予報を見ないのだ。外に出るまで気温も天気もわからない。

ミーティングはOWL magazineについてで、円子氏、澤野氏と3人で色々と語り合った。マネージメントについては、概ね想定以上の結果は出ていて、2年目はもう少し予算が増える見込みだ。

そしていくつか基本的な事項を確認した後は、あまり良いアイデアが出ないダウナーなミーティングになってしまったような気がする。それだけ物事が完成してきたともいえるかもしれない。しかし、OWL magazineをより大きくしていくためには、もっと何かが必要なのだ。

一発で何かを変えるようなアイデア、流れを変えるような何か。そういうものが必要なのだ。しかし、まったく思いつかない。全然思いつかない。

ぼくの心は、憂鬱とは言わないものの、少し虚ろになった。もっともそんなうまい話は転がっているものではない。出来ることを少しずつやっていくしかない。それも事実だ。そして、方向性についてはよく話し合っているんで間違うこともないだろう。


だけど、何かが足りない——。


帰り道もひたすら考えた。東京駅を歩きながら、丸善ジュンク堂で本の背中を見ながら、OAZOのベンチに座りながら、考え続けた。

やはり必要なことは、ぼくがもっとレベルの高い書き手になることなのだろう。

OWL magazineではメンバーを募集しているし、色んな人が面白い原稿を書くことで段々と購読者が増え、大きくなっていく。そういう方向性もある。

もう一方で、あまりメンバーが増えず、他のメンバーによるスケールが期待できなかったとしても、ぼくが書き手として成長すればそれだけでカバーすることは出来るのだ。

もちろん、OWLでは両面を目指していくべきだ。しかしながら、ぼくは「書き手を発掘する、育てる」ということに意識を向けることで、「自分が成長する」ということから目をそらしていたのかもしれない。

思えば、昨年一年は、コンスタントにOWL magazineに記事を出してはいたものの、自分自身がどれだけ成長できたかというと——。どうだろうか?

経験を積んだことによる気づかぬうちの成長はあったかもしれない。ただ、劇的に何かが変わったかというとそうでもない気がする。

そして、SNSやOWL magazineの編集部Slackなどに意識が散っていたところもある。もっと集中しよう。集中、集中、集中、集中。

もっと出来るはずだ。もっと面白い記事が書けるはずだ。もっともっと頭を使って、もっと多くのものを取りに行けるはずだ。もっと多くの人を感動に巻き込めるはずだ。

OWL magazineは有料なので、無料と有料の配分に常に悩まされる。しかし本質はそこではない。仮に全額有料であっても課金せずにはいられないくらい、迫力がある本質的な記事を書けばいい。

そしてOWL magazineにとっての本質とは、現場に行くことで得られる質感であり、自分も現場に飛び出していきたくなるような動力である。

OWL magazineの書き手としては、より強力に現場の魅力を表現することと、その前段階として全身全霊で現場を楽しむことが求められる。

経験が濃厚なほど、執筆難度は高まる。

従って、全力を出せば出すほど書くのはしんどくなる。しかし、そんな山は軽々と越えてみせよう。物書きは何歳になっても成長することは出来る。もちろん、食っていくためのあれこれは最初からどうしようもなく整っていないし、この先も良くなっていく見込みなどない。

だが、それでも、もっと筆力を高めるのだ。

ぼくは他人を成長させることが出来る。しかし、ぼくを成長させることが出来るのはぼくだけだ。理不尽だがそういう構造になっている。

もっと爆発的に。

深く海に沈み込み、巨大な爆発と共に一気に水面をぶちやぶるようなイメージ。全身全霊を込めた執筆をすること、それ自体が人生の目的でもある。

だからといってマネージメントをしなくていいのかといったらそんなことはない。そっちにだって頭を使おう。もっともっと濃厚な時間を過ごすのだ。

偶然であった福岡の彼女を応援しようと思った。そのためにはもっともっと激しく生きていこうと思った。

理屈は通っていないかもしれないが、次の今治紀行の記事にすべてを込める。技術も、情熱も、すべて使う。

そう、今治の街で、ぼくは全裸になった。

Comming soon


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