見出し画像

良くも悪くも、冬のハト

寒いと、タカが狩をします。タカは年中狩をしているとは思いますが、冬はハトを狙うようで、血相を変えて(顔は見ていませんが)ハトを主としてドーブやスターリンなどが、四方八方に飛び狂うので、「狩だな」と窓から顔を出すと、教会のクロスの上や高いビル上のフェンスに、その大きなシルエットを見ることができます。あれだけ全力で飛び続けたら、どれだけお腹が空くんだろうと思います。ハトが専門の会社のサイトによれば、ハトは1日に自分の体重の10分の1の重さの食べ物を食べるんだそうです。

小さい野鳥が見たくて取り付けたバードフィーダーですが、いつしかハトが常駐するようになり、小鳥はもう来ません。来ません!ハトがいるから他の鳥が来れないよとハトにもボヤきます。バードフィーダーにエサを入れるのもやめてしまいました。入ってればエサはどんどん出て来るので、ハトにたかられたら1日半で空になります。腕の痛い思いをしてエサ袋を抱えて6階まで上がって、それは許せません。植木鉢の受け皿に入れることにしました。

そう言いつつも、ハトの(そしてアサリの)柄は魅力です。他の鳥と違って良くも悪くも柄にバリエーションがあり、レギュラーのハトかどうか見分けがつくと、性格の違いもわかって興味が湧きます。名前も勝手につけたい放題で、「フジツボさん」「雪の宿さん」「松坂慶子さん」「びっくりさん」「パッチさん」他。

冬はハトもタカの気配に敏感に反応し、エサを急いで食べてると、すぐにブワワッと飛んで行きます。窓の外を見ると、タカが近くの建物のフェンスに止まることもありました。でもまだ遠い。ああ、行っちゃった。

先日もエサをドーブにあげるつもりで窓際に立ち、バタバタがうるさいハトを追い払っていました。ドーブは野鳥ですが、「ドーブ、ご飯」というと、ハトが怯んだ間をついて、餌皿に来るようになりました。目を見ながら人差し指でぐるぐる円を描くと「ウッ」ってひるむハトがいることも分かってきました。と、ブワワッと全員が激しさを増して飛んだと思ったら、目の前のうちのフェンスの上に、大きな黒いコートのタカが留まってらして、こちらをスーッと見ていました。

圧倒されてしまって ...ドーブとハトを見た後だから、大きかったし

バットマンに見据えられたらこんな感じかな、もしタカが喋るとしたら「お前が手に持っているものを渡しなさい」かな、

もしやここは最後にタカの冬の餌場となるのかとも思いましたが、フェンスや鋼鉄のバードフィーダーが邪魔なのか、ここでハトが捕まったことはありません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?