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専業主婦と哲学の関係

私は長男を妊娠した際、切迫流産で入院したりなどトラブルが続き、結局そのまま仕事を退職しました。

今考えると有給もほとんど残っていたけど捨てちゃってるし、
そもそも、もっと自分の人生について考えてから決断するべきだったなって思っています。
20年も前の事ですし、女性でさえ産休、育休が難しかった時代です。
ほぼ何の迷いもなく仕事を辞めちゃったのは事実…

その後2年くらいは「私って専業主婦、向いてるなぁ」って思っていましたが(笑)
だんだん家の中だけにいることや、子供と対峙しているだけの生活が不安になってきました。
よく「社会から取り残されるイメージ」と言われますが、私の場合はそういう感じとは少し違ったような。

「自分でお金を稼いでいない」という罪悪感のようなものが強かった気がします。
ママ友達とランチにいくにも、夫のお給料から。
美容院代も、本を買うのも夫のお給料から。
とはいえ、自分の貯金は使いたくない。

その頃から「専業主婦の仕事を年収にすると…」という議論はあったけれども、実際にはそれで認めてもらえるわけでも、お給料がもらえるわけでもないわけで。

もう一つ。専業主婦の一番辛いのは100%自分以外の人の都合で生きている状態ということなのではないかと思っています。
子供の都合、夫の都合…自分の生活のほぼ全てが他者の都合によって決まっていく状態。

そういう環境が長く続くと、自分の意思をどんどん見失っていきます。
もはや子供の意思が自分の意思のような錯覚が続きます。
だから、社会に取り残されるというより、自分が居なくなっていくようなそんな不安だった気がします。

今、管理する立場になって自分のスタッフを見ると、そういう状態に陥っているなぁと感じることがしばしばあります。
彼女達は専業主婦ではないのだけど、自分の意思は見失っている。

そういう状態では、社会人としての会話ができないのです。
「家族のために、どうしても土日は休まなければいけない」
「子供のために、この時間でしか働けない」
プライベートな事なので、それ以上はツッコミませんが、何かモヤモヤが残る。

「…ほんとは私も働きたいんですけどね」
「子供が小学生のうちは、帰ってきた時に家にいてあげたいんです」
ならわかる。
それは、彼女自身の意思だから。

私は会社の上司として部下と話をしているので、家族の事情の話ではなく、ひとりの人間として、あなたがどういう意思でどういう働き方をしたいのかが聞きたいのよ。

自分を見失っているな、と思ったら自分の気持ちと向き合ってみると良いと思う。
いわば、哲学的に。
なぜ、私は土日家にいることを選ぶのか。
なぜ、私はこの時間でしか働けないのか。

突き詰めていくと
そのほうが、母として妻として正しいと思うから。
土日働くと同居の義母さんがいい顔をしないから。
っていう理由だったりします。

正しいと思っているのは社会が?あなたが?
義母さんがいい顔をしないと、なぜあなたが困るのか?

そうやって深堀りしていくと、自分が本当に欲しいものが見えてきます。
自分が乗り越えるべき壁も見えてきます。
少なくとも、私はそうして自問自答しながら不安を乗り越えてきました。
自分が最後に出した結論に則って人生を送るためにはハードルもあるかもしれません。
私は、私としての人生を手に入れるのにかなりのハードルがありました。

でも、一番厄介なのは、彼女達本人が自分を見失っていることに気がついていないこと。
外から言っても気づかないんですよね、これが。
見守るしかないです。

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